環境省ホーム > 政策分野・行政活動 > 政策分野一覧 > 自然環境・生物多様性 > 生物多様性の観点から重要度の高い海域 > 沿岸域 > 13201 枯木灘・串本周辺
該当市区町村 | 和歌山県すさみ町、串本町、太地町、那智勝浦町、白浜町 |
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面積(平方キロメートル) | 279 |
基準1、2、4、6、7が高く、MARXANにより選定されたため
潮岬を中心とした、紀伊半島南部の勝浦から日置川河口までの熊野灘沿岸海域である。枯木灘から潮岬を経て、串本大島に至る海岸は、造礁サンゴが見られる海域で、温帯性のサンゴ類としての顕著な特徴がある。串本錆浦、潮岬西岸は種の多様性が高く、かつ被度が高く、多くのサンゴ礁性動物や底生生物に生息環境を提供しており、当域が分布の北限となる種が多く含まれる。オオナガレハナサンゴの密集個体群は世界で当域でのみ知られる(環境省, 2001)。紀伊大島北岸ゾウバナ前(キッカサンゴを主体とする多様性の高い造礁サンゴの生息域で海藻植生、ソフトコーラル類の生育も良好)、紀伊大島オミミの浜(潮岬以東では国内最東となるクシハダミドリイシの群生地で他の造礁サンゴの多様性も比較的高い)、通夜島北岸(稀種オオナガレハナサンゴの国内最大の群生地)、潮岬南岸の波の浦地先(クシハダミドリイシの群生域)などが特に重要である(串本海中公園センター, 2010; 2011)。また、潮岬灯台の下の浜はオゴクダ浜と称され、本州で最も貝類の多様性が高い(小川, 1954; Okutani et al., 1981)。潮岬から腹足類828、二枚貝類237、ツノガイ類6、頭足類3、ヒザラガイ類15、合計1089種の貝が報告されている(加藤私信)。古座川河口域も、イドミミズハゼなどの汽水性の特異な生物が多く、回遊性の生物(ウナギ、アユ、ヨシノボリ類、テナガエビ、イシマキガイなど)が多く溯上する場所である(加藤私信)。また、江須崎は、護岸の全くない岩礁海岸で、高潮帯にヤマモトミジンチグサが生息し、潮間帯の生物相も豊かである(加藤私信)。浦神湾および太地町周辺沿岸域はアマモ、コアマモなどの海草類の藻場がみられ、複数の種の鯨類の生息も確認できている。また、那智湾ではスナメリの繁殖も確認できている。太田川、ゆかし潟は良好な汽水環境をもち、塩性植物をはじめ、多くの魚類、甲殻類、貝類などの生息地となっている(平嶋私信)。
干潟(平方キロメートル) | 0.1 |
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藻場(平方キロメートル) | 3.9 |
サンゴ(平方キロメートル) | 0.1 |
自然海岸の長さ(キロメートル) | 171.2 |
自然海岸の占める割合(パーセント) | 75.9 |
砂堆(在情報) | |
マングローブ |
■基準1 |
【魚類】 |
アカメ |
カマキリ |
ヒラスズキ |
【甲殻類等】 |
カワスナガニ |
ヒメヒライソモドキ |
【貝類】 |
クリイロカワザンショウ |
タケノコカワニナ |
【その他無脊椎動物】 |
Anoplodactylus tanseii |
Cilunculus galeritus |
Nymphon infundibulum |
【八放サンゴ類】 |
Melithaea flabellifera |
Minabea ozakii |
■基準2 |
【鳥類】 |
アマツバメ(営) |
イソヒヨドリ(営) |
ウミウ |
ウミウ(営) |
カワウ(営) |
クロサギ(営) |
コアホウドリ |
コアホウドリ(営) |
コチドリ(営) |
シロチドリ(営) |
【爬虫類】 |
アカウミガメ |
【魚類】 |
イサキ(産) |
ゴマサバ(産) |
ブリ(産) |
マアジ(産) |
マイワシ(産) |
マサバ(産) |
【頭足類】 |
マダコ |
■基準3 |
【鳥類】 |
コアホウドリ |
【魚類】 |
アカメ |
カマキリ |
【昆虫類】 |
ヨドシロヘリハンミョウ |
【甲殻類等】 |
アシハラガニ |
ウモレベンケイガニ |
チゴガニ |
【貝類】 |
タケノコカワニナ |
タマキビ |
■基準4 |
【鳥類】 |
コアホウドリ |
【八放サンゴ類】 |
Acalycigorgia grandiflora |
Junceella juncea |
Melithaea flabellifera |
Menella michaelseni |
Menella rigida |
Menella spinifera |
Minabea ozakii |
Parisis minor |
■基準7 |
【爬虫類】 |
アカウミガメ |
【魚類】 |
イドミミズハゼ |
【貝類】 |
カノコガイ |
タケノコカワニナ |
フトヘナタリ |
ヤマトクビキレガイ |
【維管束植物】 |
ウラギク |
シバナ |
※掲載種は抽出基準に合致するとして解析に用いた種のリストであって、当該海域に分布する種全てではない。
生物情報の例の凡例:無印:その種の分布情報あり。(営):営巣地・繁殖地に隣接する海域。(産):産卵海域。(※):解析には用いていないが、種の生息が確認されたとして追加で掲載したもの。(★):解析には生息情報を用いたが、当該海域では近年生息・生育の確認がない、あるいはすでに絶滅した可能性があるもの。