環境省ホーム > 政策分野・行政活動 > 政策分野一覧 > 自然環境・生物多様性 > 生物多様性の観点から重要度の高い海域 > 沿岸域 > 12901 駿河湾西域・御前崎・遠州灘沿岸
該当市区町村 | 静岡県吉田町、湖西市、静岡市駿河区、焼津市、浜松市西区、袋井市、浜松市南区、磐田市、牧之原市、掛川市、御前崎市 |
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面積(平方キロメートル) | 482 |
基準2、5、7、8が高く、MARXANにより選定されたため
安倍川河口周辺から御前崎を経て遠州灘沿岸を伊良湖岬の手前まで至る海域である。安倍川河口周辺と大井川河口周辺は、日本列島でも特異な伏流生態系が存在している。安倍川河口域ではユウスイミミズハゼが発見されており、これはこれまでに安倍川と大井川の河口域の伏流水中でしか発見されていない。大井川河口域の伏流水中には、ハイバラムカシゲンゴロウなどの固有で特異な地下水生物が見られる。また、両河川には多様な回遊性生物(ウナギ、アユ、ヨシノボリ類、チチブ、テナガエビなど)が生息しており、河口域はそれらの稚魚・幼体が海から川へと通過する場所である(金川・板井, 2009; Kato et al., 2010)。また、大井川河口から遠州灘までの海岸は、アカウミガメの産卵地の前の海域として重要(亀崎, 2012; 2013, 特定非営利法人表浜ネットワーク. FY2007; 田中, 2013 )。天竜川の河口から渥美半島の尖端に至る沿岸域は、河口域も点在する連続した大規模な砂浜生態系であり、日本の砂浜生態系としては規模としても代表性、典型性などの観点からも重要である(須田、私信)。砂浜生態系の中にあって、御前崎周辺沿岸だけは、コンブ目やホンダワラ科主体の海藻群落となっている(環境省, 2001)。当該海域の砂浜生態系には、真性海岸昆虫としてのルリキオビジョウカイモドキ、ハマヒョウタンゴミムシダマシ、ハマベゾウムシが、好海岸性昆虫としてハマベエンマムシ、ホソケシマグソコガネなど海岸特有の種が多く認められる(巣瀬ら,1999)。
干潟(平方キロメートル) | 0.6 |
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藻場(平方キロメートル) | 66.3 |
サンゴ(平方キロメートル) | |
自然海岸の長さ(キロメートル) | 63.3 |
自然海岸の占める割合(パーセント) | 30.1 |
砂堆(在情報) | |
マングローブ |
■基準1 |
【甲殻類等】 |
ヒラアシエゾイバラガニ |
【貝類】 |
ハマグリ |
【その他無脊椎動物】 |
アカムシ |
■基準2 |
【鳥類】 |
イソヒヨドリ(営) |
オオセグロカモメ |
オオセグロカモメ(営) |
オオミズナギドリ |
オオミズナギドリ(営) |
カワウ(営) |
コアジサシ |
コアジサシ(営) |
コチドリ(営) |
シロチドリ(営) |
ハヤブサ(営) |
ミサゴ(営) |
【爬虫類】 |
アカウミガメ |
【魚類】 |
イカナゴ(産) |
イサキ(産) |
ブリ(産) |
マアジ(産) |
マイワシ(産) |
【頭足類】 |
イイダコ |
マダコ |
ヤリイカ |
■基準3 |
【鳥類】 |
コアジサシ |
【魚類】 |
ウナギ |
コンジキハゼ |
シロウオ |
【昆虫類】 |
カワラハンミョウ |
【貝類】 |
タマキビ |
ハマグリ |
【その他無脊椎動物】 |
アカムシ |
【維管束植物】 |
ヒロハマツナ |
■基準4 |
【鳥類】 |
オオミズナギドリ |
■基準7 |
【爬虫類】 |
アカウミガメ |
【魚類】 |
ミミズハゼ |
【貝類】 |
イボキサゴ |
ハマグリ |
ヘナタリ |
ユウシオガイ |
【その他無脊椎動物】 |
ミドリユムシ |
【維管束植物】 |
ウラギク |
シバナ |
ヒロハマツナ |
フクド |
■基準8 |
【天然記念物】 |
御前崎のウミガメ及びその産卵地 |
※掲載種は抽出基準に合致するとして解析に用いた種のリストであって、当該海域に分布する種全てではない。
生物情報の例の凡例:無印:その種の分布情報あり。(営):営巣地・繁殖地に隣接する海域。(産):産卵海域。(※):解析には用いていないが、種の生息が確認されたとして追加で掲載したもの。(★):解析には生息情報を用いたが、当該海域では近年生息・生育の確認がない、あるいはすでに絶滅した可能性があるもの。