環境省ホーム > 政策分野・行政活動 > 政策分野一覧 > 自然環境・生物多様性 > 生物多様性の観点から重要度の高い海域 > 沿岸域 > 10402 知床(羅臼)側
| 該当市区町村 | 北海道標津町、羅臼町 |
|---|---|
| 面積(平方キロメートル) | 323 |
基準7が高く、MARXANにより選定されたため
知床半島東側(国後島側)の薫別周辺から、知床岬及び知床堆を含む範囲の海域である。知床半島東側(羅臼側)はオホーツク側とは異なり、特に半島北部には広く藻場生態系が広がる海岸線が優占する。これらの藻場は、千島列島やサハリンにも分布域を持つ寒流系の海藻と北海道以南に分布域を持つ暖流系の海藻の両系が見られる特異な海藻相をもち(日本政府, 2004)、こうしたコンブ類がこの地域の生産性を支えている。知床半島の岬から北側へ伸びている堆は、ホッケ、スケトウダラなどの産卵場として重要で、生産性が非常に高い(桜井、私信)。また、知床半島オホーツク側と同様、野生サケ類の遡上が確認される河川が多数存在するのもこの海域の特徴であり(Miyakoshi et al, 2012)、トド、ゴマフアザラシ、クラカケアザラシ、ミンククジラ、マッコウクジラ、シャチなどが見られ、日本でも最も多数の鰭脚類(7種)が来遊する。春や秋の渡りの時期にはハシボソミズナギドリやアカエリヒレアシシギ、フルマカモメの大群がみられ、冬季には海氷周辺で海カモ類やウミスズメ類が多く確認されている。
| 干潟(平方キロメートル) | |
|---|---|
| 藻場(平方キロメートル) | 10.6 |
| サンゴ(平方キロメートル) | |
| 自然海岸の長さ(キロメートル) | 61.4 |
| 自然海岸の占める割合(パーセント) | 75.1 |
| 砂堆(在情報) | |
| マングローブ |
| ■基準1 |
| (哺乳類) |
| ゴマフアザラシ |
| トド |
| (鳥類) |
| ショウドウツバメ |
| (魚類) |
| オショロコマ |
| ■基準2 |
| (鳥類) |
| アマツバメ/営巣地・繁殖地 |
| イソヒヨドリ/営巣地・繁殖地 |
| ウミウ |
| ウミウ/営巣地・繁殖地 |
| ウミネコ |
| ウミネコ/営巣地・繁殖地 |
| オオセグロカモメ |
| オオセグロカモメ/営巣地・繁殖地 |
| カモメ |
| シロチドリ/営巣地・繁殖地 |
| セグロカモメ |
| ハヤブサ/営巣地・繁殖地 |
| ミサゴ/営巣地・繁殖地 |
| ユリカモメ |
| ワシカモメ |
| (魚類) |
| スケトウダラ/産卵域 |
| ソウハチ/産卵域 |
| ホッケ/産卵域 |
| ■基準3 |
| (鳥類) |
| シノリガモ |
| (魚類) |
| オショロコマ |
※掲載種は抽出基準に合致するとして解析に用いた種のリストであって、当該海域に分布する種全てではない。
生物情報の例の凡例:無印:その種の分布情報あり。(営):営巣地・繁殖地に隣接する海域。(産):産卵海域。(※):解析には用いていないが、種の生息が確認されたとして追加で掲載したもの。(★):解析には生息情報を用いたが、当該海域では近年生息・生育の確認がない、あるいはすでに絶滅した可能性があるもの。