環境省
VOLUME.73
2019年10・11月号

家庭で使い切る

食品ロスの約半分は、家庭での廃棄が原因です。
日々の買い物、料理、食べるときのアイデア次第で、食品ロスはぐっと減らせます。あなたも、無駄なく作っておいしく食べる工夫にチャレンジしてみませんか?

わたしたちができること~家庭編~

わたしたちができること~家庭編~

EFFORT 創意工夫で楽しく食品ロスを減らすークリエイティブ・クッキング・バトル[クリエイティブ・クッキング・バトル実行委員会]

EFFORT 創意工夫で楽しく食品ロスを減らすークリエイティブ・クッキング・バトル[クリエイティブ・クッキング・バトル実行委員会]

 残りものの食材を使い、即興でオリジナル料理を作って対決するイベント「クリエイティブ・クッキング・バトル(CCB)」が今、盛り上がりを見せている。

 CCBでは、チームのメンバーが協力して、制限時間内で料理を作る。材料は、参加者が持ち寄った残りものの食材と、主催者が用意した「冷蔵庫に残りがちな食材」だけ。参加者が一斉に早い者勝ちで食材を選び、選ばれなかったものも強制的に各チームに振り分けられる。食材を全て使い切って完成した料理は、おいしさ、見た目、工夫のアイデア、生ごみの量の少なさを基準に審査される。

 審査の配点は、味や見た目より、工夫のアイデアと生ごみの量の少なさの方が高く設定されている。「工夫を楽しむことで生ごみを減らすことができた、という体験を持ち帰ってもらうことが大切だと考えるからです」とCCB実行委員会代表の横尾祐介さんは説明する。料理の腕前よりアイデアがものをいうため、料理経験の少ないチームがプロの料理人チームに勝つこともある。

 見事に残りもの食材から料理を完成させた参加者は、食品ロスを自分ごとだと感じるようになるそう。「参加後、自宅で冷蔵庫に残っていたものをうまく使えるようになった、といった感想をよく聞きます」(横尾さん)。また、自治体などから「自分たちも開催したい」という問い合わせも続々と寄せられている。

 楽しくクリエイティブに食品ロスを解消する――。そんな新しいマインドが社会に広がりつつある。

当日参加者が持ち寄った食材が、アイデアあふれる料理に生まれ変わりました。/調理後に出た食品ロス。20g程度までに抑えられたチームも。

技術や経験がなくてもアイデアで調理による食品ロスは減らせます。/クリエイティブ・クッキング・バトル実行委員会 横尾祐介さん(クックパッド株式会社)

写真/石原敦志

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