環境省
VOLUME.73
2019年10・11月号

食品ロスはどうして発生するの?

食品ロスは、食べ物がわたしたちの食卓に上るまで、そして、わたしたちの食事からも生じています。
なぜ、大切な食べ物が捨てられてしまうのでしょうか。
わたしたちの暮らしと食べ物の関わりを振り返ってみましょう。

 わたしたち消費者は、ライフスタイルや嗜好に合わせて、食べたいものを手軽で便利に手に入れることができます。その背景には、おいしく安全で見た目の良い食品を消費者に届けたい、加工や流通などを効率化してコストを削減したいという事業者の工夫があります。そうしたさまざまな過程で本来食べられる食品が廃棄されているのです。

 世界に目を向けると、人口増加や環境悪化などにより、食料資源の需給がひっ迫すると懸念されています。食品ロスは世界共通の課題であり、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の一つとして削減目標が定められました。日本でも、今年5月に食品ロス削減推進法が成立し、社会全体として食品ロス削減への取り組みが進められています。

発生量のほぼ半分は()()から

事業者から約352万t、家庭から約291万tが発生したと推計されています。
※平成28年度推計(農林水産省・環境省)

日本の食品ロス 約643万t > WFPの食糧援助量 約380万t

WFP(国連世界食糧計画)から貧困国へ送られている食料の約2倍の量が、日本では廃棄されています。

イラスト/古屋知世

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