今月のアクション
余った食品を寄付。
取り組み広がる
フードドライブ
本来食べられるにもかかわらず、廃棄されている食品を指す「食品ロス」。日本国内では年間約523万トン(令和3年度推計結果)、そのうち家庭からは約244万トン発生しています。一人あたりに換算すると、毎日お茶碗1杯(約114g)を捨てている計算に。
食品ロスを減らすために消費者ができることとして「フードドライブ」への協力があります。どのような取り組みなのか、具体例とともに紹介します。
近年、国際的な課題となっている、食品ロス。家庭から出る食品ロスには、食卓にのぼったものの食べ切れずに廃棄された「食べ残し」、野菜の皮や茎など食べられるところまで切って捨ててしまう「過剰除去」、未開封のまま食べずに捨ててしまう「直接廃棄」があります。このうち、食べ残しと過剰除去は近年減少傾向にありますが、直接廃棄は横ばい状態。
家庭では「食材を買いすぎない」「料理を作りすぎない」「食材が長持ちする方法で保存する」ほか、直接廃棄を減らす心がけが大切です。その一つが「フードドライブ」への協力です。
近年広がりを見せる
「フードドライブ」とは?
フードドライブとは、家庭で余っている食品を回収拠点(スーパーや自治体など)やイベントに持ち寄り、地域の福祉施設や子ども食堂、生活困窮者支援団体などに寄付する活動のこと。
回収する食品には、団体によって条件があります。「未開封であること」「賞味期限まで2カ月以上あること」「常温保存が可能であること」「製造者または販売者、成分表示またはアレルギー表示があること」を条件に挙げる団体が多く、冷蔵・冷凍品やアルコール類などは、回収していない団体が多いです。寄付に訪れる前に、団体の条件を確認しておきましょう。
「どんな形で行われているの?」
具体的な事例を紹介します。
ファミリーマート
全国47都道府県の2600店舗(2023年11月時点)に回収箱を常設し、2021年4月〜2023年8月に集まった食品は約138.5トン。実施店舗に持っていき、回収ボックスに入れるだけでOK。スタッフによる受付手続きなどもなく、気軽に参加できます。
ダイエー
関東・近畿の193店舗(2023年11月末時点)に回収ボックスを常設。客が持参した食品のほか、外箱が破損したなどの理由により店内で販売できなくなった食品も回収し、寄付を行っています。ボックスには寄付を受けた子ども食堂などからのメッセージを掲出。
日本プロサッカーリーグ
(Jリーグ)
Jリーグの主幹試合で回収を行うほか、川崎フロンターレ、ベガルタ仙台などではホームゲームで実施しています。2022年2月に開催された「FUJIFILM SUPER CUP」では、サポーターから295kgもの食品を回収。開催地となった横浜市や、出場した2チームに関わりのある計6つのフードバンク団体に寄付されました。
その他、市区町村の施設に常設回収窓口を設置している自治体も多数あるので、問い合わせてみてください。
One More Action!
余ってしまった
お歳暮や、年末年始に
買いすぎた食品は
寄付を!
年末年始に買い過ぎてしまった餅や乾物、菓子や調味料。お歳暮やお中元でいただいたものの、持て余している缶詰やレトルト食品、飲料などはありませんか? ぜひ、必要な人に届けましょう。近隣のフードドライブ窓口に寄付してみてください。