パリ協定気候変動適応世界目標達成に向けた国際協力の推進

パリ協定気候変動適応世界目標達成に向けた国際協力の推進

 パリ協定では、適応に関する能力の向上並びに気候変動に対する強靱(じん)性の強化及びぜい弱性の減少からなる適応に関する世界全体の目標(Global Goal on Adaptation, GGA)を定め、持続可能な開発に貢献するとされています。
 また、気候変動適応法第18条では、国際間の情報共有体制の整備と技術協力その他の国際協力を推進するよう努めることが求められています。
 2021年(令和3年)11月のCOP26では、GGAの達成に向けて、GGAに関するグラスゴー・シャルムエルシェイク作業計画が開始されました。
 同会議では、岸田総理より、「2025年までの5年間で適応分野での支援を倍増し、官民合わせて約148億ドルの適応支援を含めた支援を行うこと」が表明されるなど、一層の国際貢献が求められています。特に、アジア太平洋地域の開発途上国が気候変動に強靭な社会を実現するためには、最新の科学的知見で未来の気候リスクを予測し、あらゆる分野や課題の開発事業の実施に適応の考え方を織り込むことが必要となります。
 
 環境省は、アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム(AP-PLAT)を活用し、気候変動に脆弱な国や地域の喫緊課題に応じて本邦民間事業者の優れた適応要素技術の活用を図ることで、パリ協定適応世界目標実現に向けた国際協力を推進しています。
 また、行政官の能力強化を通じて気候資金へのアクセスを支援することで、気候変動に脆弱な開発途上国が気候変動リスクに強靭な社会経済の実現に貢献しています。

環境省が作成したツールや教材の一例