チェルノブイリ原発事故では放射線による健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんが報告されました。比較すると、福島においては環境に放出された放射性物質の量も少なく、住民の推定の外部・内部被ばく線量はさらに小さいため、疫学的に検出が可能な甲状腺への健康リスクはないと予測されています(上巻P138「甲状腺がんについての専門家会議中間取りまとめの評価」)。一方、福島における東京電力福島第一原子力発電所事故の影響でも、子どもたちの甲状腺への放射線の影響が心配されています。そのため、甲状腺の状況を把握すると共に、将来にわたる健康を見守ることを目的に、県民健康調査では継続して甲状腺検査を実施しています。
本資料への収録日:2013年3月31日
改訂日:2019年3月31日