放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成28年度版、 HTML形式)

第7章 環境モニタリング
7.9 その他の放射性物質の沈着状況

テルル129m(福島県東部)

テルル129m(福島県東部)
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平成23年6月に行われた国の土壌調査では、東京電力福島第一原子力発電所から100km圏内及びその圏外の福島県西部の土壌試料を採取し、γ(ガンマ)線放出核種等(放射性セシウム、ヨウ素131、テルル129m、銀110m)について核種分析が実施されました。その結果、テルル129m及び銀110mが比較的広範囲に検出されました。
また、南方沿岸部の内陸の一部の地域では、セシウム137に対してテルル129mの沈着量が高い傾向が顕著に表れました。
この理由としては、東京電力福島第一原子力発電所からの放射性物質の放出時期の違いにより、形成された放射性プルーム(放射能雲)に含まれるテルル129mとセシウム137の比率の違いや放出された際の物理的・化学的形態が異なっていたこと、核種組成等が異なる幾つかの放射性プルーム(放射能雲)が通過したときの天候が異なっていたこと等が考えられています。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成29年3月31日

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