放射性セシウムが付着した土壌は川を経由して沿岸まで運ばれます。
東京電力福島第一原子力発電所近傍の沿岸の海水の放射能濃度は事故直後は、10万ベクレル/Lに上昇しましたが、1か月半後には、その1,000分の1である100ベクレル/Lに下がり、1年半後には、10ベクレル/L、さらに現在では1ベクレル/L以下にまで下がりました。
事故から半年後には、沿岸からの放射性セシウムを含んだ土壌が陸地から30kmの沖合まで運ばれましたが、沖合の測定ポイントM-C3の濃度は0.05ベクレル/Lと沿岸濃度の200分の1まで薄まっています。2012(平成24)年には、放射能濃度の高い海底近くでも0.008ベクレル/Lまで下がっています。表層や中層も下がっています。
陸地から180km離れた外洋では、事故から半年後でも表層の濃度が30km沖合の濃度と同じ程度の0.1ベクレル/Lとなっています。事故から2年後には、0.001ベクレル/Lと更に2桁下がっています。
(関連ページ:上巻P175、「海洋中の放射性セシウムの分布」)
本資料への収録日:平成26年3月31日
改訂日:平成29年3月31日