取組紹介


EXTEND2010における内分泌かく乱作用に関する試験及び評価の概要について
EXTEND2010では、ExTEND2005の取組を基本的に踏襲し、検討対象物質をあらかじめリストアップすることはせず、既存の知見や、環境中での検出状況を踏まえ、評価作業を進めています。
評価の基本的な流れは以下のとおりです(図で確認する)
検討対象物質の選定(母集団の設定)
環境リスクが懸念される物質を効率的に抽出するため、EXTEND2010における評価の枠組みでは、母集団として、
- 化学物質環境実態調査、公共用水域水質測定及び要調査項目等存在状況調査において検出された物質
- 環境省において化学物質の内分泌かく乱作用に関する動物実験を実施した物質
を対象としています。また、環境リスクが懸念される物質をより効率的、効果的に幅広く抽出するため、適宜対象物質を追加するなど、必要に応じ見直しが行われています。
文献情報による影響評価(文献検索及び信頼性評価の実施)
母集団の物質(化学物質環境実態調査で検出された物質等)については、内分泌かく乱作用に関連する文献の検索を行い、論文等を集め、
- 文献件数が多い物質は、優先的に文献の信頼性評価が実施されます。
- 文献件数が少ない物質は、文献の信頼性評価の対象外として、母集団に戻され、次年度以降、再び文献検索が行われます。
上記で信頼性評価の対象となった物質は、各文献の内容を評価し、物質毎に総合的な判断を行い、「内分泌かく乱作用に関する試験対象物質となり得る物質」「現時点では試験対象物質としない物質」に分けられます。
なお、これらの結果については随時EXTEND2010における作用・影響評価検討部会、及び化学物質の内分泌かく乱作用に関する検討会に報告されています。
(信頼性評価の詳細については、「化学物質の内分泌かく乱作用に関連する報告の信頼性評価の進め方 [PDF:506KB]」平成23年度第1回化学物質の内分泌かく乱作用に関する検討会(EXTEND2010)資料参照)
試験の実施と有害性評価
信頼性評価において「内分泌かく乱作用に関する試験対象物質となり得る物質」とされた物質については、既存の知見を整理した上で、必要な試験(試験管内試験、生物試験)が実施されます。
これらの試験結果と既存の知見を踏まえ、内分泌かく乱作用に関する有害性評価が実施されます。
(詳細については「EXTEND2010 における内分泌かく乱作用の生態影響に係る試験及び評価の枠組みについて [PDF:450KB]」平成22 年度第1回化学物質の内分泌かく乱作用に関する検討会資料参照)
フロー図
