大気環境・自動車対策

過去の黄砂飛来状況

2014年の黄砂概況(ライダー観測による)

 2014年で最も顕著な黄砂は5月下旬から6月初頭に掛けて見られました。これは西日本から北日本までの広い範囲で観測され、ほぼ一週間に渡って継続しました。その他には、1月1日に西日本の地上に黄砂が達したほか、5月16日頃には日本上空を黄砂が通過しました。秋以降に目立った黄砂は観測されていません。

1.SPM濃度に見る黄砂飛来状況

 浮遊粒子状物質(SPM)とは、大気中に浮遊する微少な粒子状の物質のことで、黄砂も含まれます。このため、黄砂飛来時にはSPM濃度が高くなる傾向があり、国内約1300カ所の測定局で常時監視しているSPM濃度が飛来した黄砂の規模を理解する上で参考となります。
 (1)黄砂観測日にSPM濃度が環境基準(1時間値で0.2mg/m3)を超過した都道府県数は、年によって変動がありますが、大規模な黄砂が飛来した2010年には44都道府県あり、36都道府県で環境基準値の2倍の0.4mg/m3を超過しました(図1)。また、環境基準を超過した延べ日数は100日に迫り、0.4mg/m3を超過したのは延べ48日でした(図2)。さらに、黄砂観測日におけるSPM1時間値の最高濃度は、年間平均値約0.02mg/m3の40倍以上にあたる0.898mg/m3でした(図3)。

(図1)
図1
(図2)
図2
(図3)
図3

(2)黄砂観測日におけるSPM平均濃度に黄砂観測日数を乗じた数値は黄砂の暴露量の程度を示していると考えられます。
都道府県別に黄砂の暴露量をみると、北・東日本より西日本の方が多く、太平洋側より日本海側の方が多くなっていることがわかります(図4)。

(図4)
図4

2.東京と長崎の比較

 東京と長崎の黄砂飛来状況を比較すると、長崎の方が黄砂観測日数が多く、黄砂観測日におけるSPMの最高濃度が高くなっています。

区分 黄砂観測日数
(気象庁発表)
SPM1時間値 最高濃度(mg/mm3)
2001年 長崎 15 0.306
東京 0 -
2002年 長崎 20 0.705
(4月17日)
東京 0 -
2003年 長崎 1 0.099
東京 0 -
2004年 長崎 11 0.152
東京 0 -
2005年 長崎 11 0.178
東京 0 -
2006年 長崎 6 0.296
東京 1 0.13
2007年 長崎 11 0.582
(4月2日)
東京 4 0.167
2008年 長崎 6 0.446
東京 0 -
2009年 長崎 5 0.152
東京 3 0.131
2010年 長崎 11 0.898
(3月21日)
東京 4 0.198
2011年 長崎 7 0.316
(5月2日)
東京 2 0.156
2012年 長崎 0 -
東京 0 -
2013年 長崎 6 0.112
(3月19日)
東京 - -
2014年 長崎 7 0.208
(5月26日)
東京 0 -

注1)SPMとPM10は、いずれも粒径10μm(10-6m)以下の微少な粒子状物質と定義されているが、測定方法が異なり、SPMの方が若干低めの数値となる。
注2)「黄砂を観測した」との判断は国によって異なるため(例:日本では各気象官署が目視で判断)、黄砂観測日数の直接比較はできない。