大気環境・自動車対策
直近の黄砂飛来状況
| 2021年度の黄砂概況 2021年度の黄砂は計12日間観測され、沖縄では2012年12月以来約9年ぶりに黄砂が観測されました。 |
| 1.2021年度の黄砂概況 |
(図1-1)黄砂観測日数

図1-2に示した散布図は、連続して黄砂が観測された場合を1事例とし整理した黄砂強度の図になります。横軸には、事例ごとのSPM平均濃度をとり、縦軸には事例ごとの黄砂観測地点数(全11地点)の平均をとっています。黄砂は、SPM濃度が高いほど強い黄砂であると言えるので、この図の横軸から黄砂強度を読み取ることができ、縦軸から日本における黄砂の広がりを読み取ることができます。
図1-2から、2021年度に観測された黄砂の中で最も広範囲で観測され、SPM濃度が高くなった黄砂事例は、2021年5月8日~10日に観測された黄砂でした。5月8日は東京などの東日本で黄砂が見られ、翌9日には西日本の広い範囲で観測されたものの、SPM濃度が高くないことから、弱い黄砂であったことが読み取れます。他の5事例に関しては、平均観測地点数及びSPM濃度平均値のどちらも値が小さいため、全国的に広がりの見られない弱い黄砂であったことが読み取れます。
(図1-2)黄砂観測事例における黄砂強度

| 2.SPM濃度に見る黄砂飛来状況 |
(1)黄砂観測時のSPM濃度
黄砂観測日に、観測地点の県内でSPM濃度が環境基準(1時間値で0.2mg/m3)を超過した例は、年によって変動があるものの、年々減少傾向にあることが図2-1から読み取れます。2009年度は、すべての黄砂観測地点(11都道府県)においてSPM濃度が環境基準値以上を観測しました。2020年度は比較的規模の大きい黄砂が飛来したこともあり、1か所で環境基準を超過する事例が観測されましたが、2021年度は、ここ数年と同様に環境基準を超過した地点はありませんでした。また図2-1には、SPM濃度が環境基準値を超過した延べ日数を併せて図示しています(ただし延べ日数は、同日に複数地点でSPM濃度が基準値を超過した場合、その地点数を延べ日数として計上しています)。黄砂観測日にSPM1時間値を超過した延べ日数は近年減少傾向にあり、2020年度には環境基準を超過した延べ日数は2日であったものの、2021年度は0日でした。
図2-2には、黄砂観測日におけるSPM最高濃度の推移を表しています。図2-1からもわかるように、2020年度の最高濃度は環境基準を超過する値であったものの、2021年度の最高濃度は環境基準値以下となっています。また表2-1には、各年度の黄砂観測日に観測されたSPM最高濃度と気象庁の観測地点を示しています。最高濃度は西日本で多く観測されていることが読み取れます。
(図2-1)SPM濃度が環境基準値を超過した延べ日数(年度ごと)

(図2-2)黄砂観測日におけるSPM最高濃度

(表2-1)各年度でSPM濃度が最大となった日とその日における黄砂観測地点

(2)黄砂曝露量の分布図
黄砂観測日におけるSPM平均濃度に黄砂観測日数を乗じた数値は、黄砂の曝露量の程度を示していると考えられます。図2-3に現在黄砂観測が行われている11地点を対象に、黄砂の曝露量を示しています。円が大きく暖色になるほど曝露量が多く、円が小さく寒色になるほど曝露量が少ないことを表しています。図2-3から読み取れるように、黄砂の曝露量は東日本より西日本の方が多くなっていることがわかりますが、2000年代前半と比べると、年々曝露量は減少している様子が見て取れます。
(図2-3)黄砂曝露量の分布図


