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全国の里海活動状況

7.課題と解決策

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七尾市役所 里山里海振興課 ~世界農業遺産の能登の里山里海を全国に発信、活動を通して地域振興を目指す~

「七尾市役所 里山里海振興課」(石川県七尾市)

世界農業遺産である能登の里山里海を全国に発信及び活動の形成、継続を支援し、能登の地域振興を目指す事例。

目標(キーワード:世界農業遺産の里山里海の情報発信と保全)

2011年6月に世界食糧農業機関(FAO)によって、世界農業遺産(GIAIS)に『能登の里山里海』が日本、先進国初として認定されたのを契機に、行動指針を策定し、活動を開始した。 能登の豊かな自然環境を活用しつつ、里山里海活動を形成、保全し、将来における地域の活性化を目指して、七尾市は活動を続けている。

実施(キーワード:助成金やアドバイス等支援、全国へ情報発信)

世界農業遺産に関する市民をはじめ全国の認知度の向上を図る活動を実施。同時に、事務局として協議会を運営して、里山里海活動の形成、保全に関する活動等に対して補助支援(助成金上限30万円/年を3カ年)を実施。

  • 国連大学との共同主催により講演会を開催。
  • 環境教育を目的とした里海ワークショップ活動の開催と支援
  • 県や企業との共催により、能登島の長崎地区における塩づくり体験、耕作放棄地を活用したイチゴづくり活動の支援
  • 補助支援事業数は約10団体(平成28年度実績)。助成金は主に交通費、講師への謝金、材料費等に使用されている。
  • 活動年数は5ヵ年(平成28年度時点)。

効果(キーワード:参加者の意識の変化)

  • 里山里海の重要性を理解し人々の意識が変化している(セミナーや体験活動後には参加者に対してアンケートを実施)
  • 利益がでる仕組みを構築し、補助事業の期限終了後にも持続が期待される活動がある。
  • 県外や金沢等都市部の団体が補助支援を受けている場合は、活動の度、七尾市へ訪れる。それだけで地域活性化に繋がる。

課題と解決策(キーワード:活動の持続)

  • 里山里海を育んできた第一次産業の担い手が不足
      →農業や漁業の指導者の育成。農業、漁業体験の実施(まずは興味をもってもらうことが重要と考えている)
  • 助成金の補助期間が完了しても継続する事業とすること。

工夫点(キーワード:活動の持続)

  • 3カ年の補助事業は、助成金上限が1年目30万、2年目以降は20万と徐々に低下すること、同時に2年目以降は活動内容の工夫や改善を求めることによって、団体が自立できるように工夫している。
金沢八景-東京湾アマモ場再生会議、夢ワカメ・ワークショップに取り組んでいます

提供:七尾市