報道発表資料

平成29年6月26日
地球環境
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2030アジェンダ達成に向けたG7協調行動ワークショップ(第1回)の結果について

 環境省では、ドイツ連邦環境省との共催により、6月20日にベルリンにおいて、2030アジェンダ達成に向けた持続可能な消費と生産に関するG7協調行動ワークショップ(第1回)を開催しました。
 G7各国政府・有識者・企業・NGO等の幅広いステークホルダーにより、消費者情報、食品廃棄物、持続可能なライフスタイルと教育の3テーマについて、取組事例や知見の共有を行い、SDGsのゴール12「持続可能な消費と生産」の達成に向けた効果的なアプローチについて、またG7各国政府をはじめとする各種ステークホルダーの連携や今後の方向性について活発な議論が行われました。
 日本からは、本年3月の第3回SDGsステークホルダーズ・ミーティングで先行的な取組事例を共有した、ユニー株式会社百瀬上席執行役員及び株式会社日本フードエコロジーセンター高橋代表取締役より、リサイクルループの構築等による食品廃棄物削減に関する取組の紹介を行いました。また、地球環境戦略研究機関(IGES)アケンジ上級政策フェローより、持続可能なライフスタイルと教育(SLE)の重要性及び国連持続可能な消費と生産10年計画枠組みの下で行われているSLEプログラムの実施状況を紹介しました。
1.開催趣旨

 2016年5月に開催されたG7富山環境大臣会合において、G7各国がSDGsの環境側面の実施に向けて協調して行動していくこと(G7協調行動)に合意した。このG7協調行動の第一歩としてドイツ連邦環境省と協力し、ワークショップを開催した。

 ワークショップでは、持続可能な開発のための2030アジェンダの達成に貢献するため、各国で関心の高いSDGsゴール12(持続可能な消費と生産)を主題とし、取組や知見・課題の共有、各国及び各種ステークホルダーとの連携や今後の協調行動の方向性について議論を行った。

2.主催

 日本国環境省

 ドイツ連邦共和国環境・自然保護・建設・原子炉安全省

 ・G7から、カナダ、イギリス、フランス、EUの政府関係者もパネリスト等として参加。

3.開催日時・場所

○日時 平成29年6月20日(火)9:30~18:00

○場所 日独センター (ドイツ・ベルリン)

・前日に、在ドイツ日本大使公邸において、ドイツ環境省リタ・シュヴァルツェリューア=ズッター政務次官も出席し、歓迎レセプションを開催。

4.概要

■ 開会セッション

 日本及びドイツ環境省の局長級から、それぞれの国内での2030アジェンダ達成に向けた活動、G7協調行動としてワークショップを開催することの背景、目的及び展望について、またSDGsゴール12(持続可能な消費と生産)の達成に向けたG7の協調について本格的に議論を進めていく意思と、「持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み」(10YFP)との連携への期待が表明された。

 また日本環境省より、6月11-12日にイタリア・ボローニャで開催されたG7環境大臣会合の成果を紹介した。具体的には、2030アジェンダ達成に向けてG7各国の優良事例を共有しG7を越えて広めていくことを大臣レベルで再確認し、本ワークショップを含むG7協調行動の進捗が歓迎されたこと、10YFPにG7各国が全面的に参加するよう努力することがコミュニケに盛り込まれたことが説明された。

■ セッション1:環境ラベル等の消費者情報の活用

 消費者情報は消費者の購買行動につながることから、持続可能な経済、農業分野などとの関連も顕著であり、経済活動による環境影響とも結びつきが深く全てのSDGsにつながりがあるとの認識が共有された。

 パネルディスカッションでは、消費者情報における課題として、市場には非常に多くのラベルが溢れており、消費者が情報を判断しやすくすること及び消費者の優良誤認を防ぐことの重要性、情報を表示するための公平な基準作りや政府の役割などが指摘された。また、消費者情報は明確な原則に基づく必要があり、評価手法や基準について合意を得る必要があること、協力を進めるに当たって10YFPで作成されたガイドラインが良い基準であり、特にグローバルチェーンを通じた協力において、また、開発途上国で取組を進める上でも有効なツールであることが強調された。

 また、消費者の持つ価格優位性に相対する環境負荷の低い製品の主流化について、ラベル表示や数値などの意義についても議論が交わされた。

■ セッション2:食品ロス・食品廃棄物の削減

 日本環境省リサイクル推進室より、食品ロス・食品廃棄物をめぐる世界の現状や、世界に先駆けて制定された食品リサイクル法の概要等の説明があった。また、ユニー株式会社より、スーパーマーケットが食品廃棄物の削減に果たせる役割として、食品廃棄物の分別の徹底による削減や肥飼料化を核とした地域の農業生産者及び消費者と一体となった食品リサイクルループの構築、環境体験活動などの取組について、さらに、株式会社日本フードエコロジーセンターより、再生利用事業者として、食品廃棄物の飼料化や当該飼料を利用したブランド肉の生産等によるリサイクルループの構築や、農業高校との連携等を通じた食育活動、大学・学術機関等と協力したエコフィードの研究・開発などの取組について紹介された。また、イギリス廃棄物・資源行動計画(WRAP UK)より食品廃棄物を減らすためには「計測」が重要であることが指摘され、パネルディスカッションを通じて、食品の廃棄による、隠れたコスト(天然資源や労働力の浪費)を見える化する意義が強調された。また食品廃棄物に関する規制・法制度によって新たな循環型ビジネスモデルが創出されることへの期待が、日本の実例を通して共有されるとともに、食品廃棄物問題が他のSDGsの達成を左右する可能性あることから、G7が率先して行動を呼びかけていくことの重要性が指摘された。

■ セッション3:持続可能なライフスタイルと教育の実施

 地球環境戦略研究機関(IGES)より、持続可能な消費と生産における持続可能なライフスタイルと教育(SLE)についての重要性、及び10YFPの下で日本環境省等がリード国として、IGES等がコーディネーション・デスクとして主体的に関与しているSLEプログラムの実施状況が紹介された。

 パネルディスカッションを通じて、ライフスタイルのような一見政府の取組が馴染まないと考えられる分野であっても、例えば食品廃棄物の削減は公共予算の削減にもつながるなど政府の役割があり、政策を持って取り組むことや国民にオプションを提示することで行動を促すことの重要性が示された。持続可能なライフスタイルを選択するためには働きかけが必要であり、人々の属性ごとに工夫したメッセージの発信が重要であること、就職・結婚等人生の各段階に合わせた働きかけが重要であるという考えが共有された。また、ライフスタイルにおいては義務だけではなく夢を汲む必要があるといった考えも共有された。加えて、G7での率先行動をG20等に拡大していくこと、バックキャスティングの有効性を指摘する意見があった。

 

■総括セッション

 日本及びドイツ側より各セッションの総括を行い、G7の取組がSDGsゴール12の達成及び10YFPの実施においても大きな役割を果たしうること及びG7各国の持つ様々な事例・経験・教訓を途上国に展開していくことの重要性が強調された。

 食品廃棄物に関しては途上国を念頭に食品廃棄物の計測を行うことの重要性が指摘され、また、G7から更に他の国に取組を広げていくべきこと及びG7が今後ともSDGsの達成に向けて協力し、10YFPも活用しながら、他国との協働の可能性を探っていくべきとの考えが共有された。

●関連リンク

・G7富山環境大臣会合の結果について

・G7ボローニャ環境大臣会合結果について

・持続可能な開発目標(SDGs)ステークホルダーズ・ミーティング第3回会合の開催

・G7協調行動の実施に向けたワークショップ情報

日本語

英語

連絡先
環境省地球環境局国際連携課
代表   03-3581-3351
直通   03-5521-8243
課長   関谷 毅史(内6760)
課長補佐 辻 景太郎(内6747)
担当   松藤 佑介(内6799)

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