報道発表資料

平成29年6月13日
地球環境
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G7ボローニャ環境大臣会合結果について

 平成29年6月11日、12日の両日、G7ボローニャ環境大臣会合が開催されました。今次会合の主な成果は、成果文書として、7ヶ国が合意したコミュニケを採択することができ、米国がパリ協定脱退方針を表明する中、コミュニケの形でG7の一体感を示すことができました。また、資源効率性・3Rの分野で、富山物質循環フレームワーク等の成果を踏まえた「ボローニャ・5ヶ年ロードマップ」を採択しました。さらに、山本環境大臣は、米国環境保護庁プルイット長官とバイ会談を実施し、引き続き環境問題に関し政策対話を行っていくことで一致しました。

1.日時

6月11日(日)~12日(月)

2.場所

イタリア・ボローニャ市

3.参加国、招聘国

参加国:G7各国(日、伊、加、仏、米、英、独)、EU

招聘国:チリ、エチオピア、モルディブ、ルワンダ

4.コミュニケの概要(仮訳)

(1)持続可能な開発のための2030アジェンダ

  2030アジェンダの実施とSDGsの達成に果たす重要な役割を自覚し、経済、社会及び環境という持続可能な開発の三側面の統合に取り組む決意を表明。また、G7内の進捗を定期的にレビュー。持続可能な消費と生産に関するG7ワークショップなど、G7富山環境大臣会合のコミュニケで言及されたG7の協調による継続的な活動を歓迎。

(2)気候変動

 カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本及び英国の環境大臣と、環境及び気候担当の欧州委員は、効果的かつ緊急に気候変動に対処するための、及び、その影響に適応するための世界的な手段であり続けるパリ協定を迅速に、かつ効果的に実施するという、強固なコミットメントを再確認。また、パリ協定が不可逆的で、その完全な十全性が我々の地球、社会、経済の安全保障と繁栄の鍵であることに合意。

 2020年までに官民双方の資金源から年間1000億米ドルを共同で動員するとの目標についてのコペンハーゲンにおける先進国のコミットメントを再確認。2018年の促進的対話の設計に関する共通の提案を策定し提示するための、COP22議長国及び次期COP23議長国の努力を引き続き支援。温室効果ガスについて低排出型の発展のための、今世紀半ばに向けた長期的な戦略を提出していない締結国に対し、2020年の期限に十分先立って自国の戦略を完成させるよう奨励。市場アプローチを含むカーボンプライシングの担う重要な役割を認識し、9月に開催される炭素市場プラットフォームの第2回戦略対話を歓迎。ハイドロフルオロカーボンを段階的に削減するモントリオール議定書キガリ改正の第28回締約国会合における採択を歓迎。必要な国内措置を遅滞なく講じる考えであり、これを他の締約国に対して奨励。

 パリ協定の実施において、すべての締約国と引き続き協力する用意がある。

(脚注)米国は、CO2排出量を削減してきており、行動をもって引き続き示していく。強い経済と良好な環境の両方を確保するという国内の優先順位と整合する形で、重要な国際的なパートナーと引き続き関わっていく。したがって、米国は、パリ協定から脱退し、同協定とそれに関連するファイナンスのコミットメントの実施をただちに中止するという最近の発表に基づき、コミュニケの気候及びMDBsに関する部分には加わらない。

(3)持続可能性に資するファイナンス

 金融センターが資本の配分において極めて重要な役割を果たすことを認識。金融センターの国際的ネットワークの創設に関心をもって留意し、第1回会合を主催するイタリアの提案を歓迎。

 中小企業に資金提供する際に、投資家をグリーン投資に向かわせることのできる適切な情報の価値を強調。すべての主要な主体に対し、自主的な取組として、中小企業のための持続可能性に資するファイナンスの発展を支援するよう求めることで一致。

(4)資源効率性、3R、循環経済及び持続可能な物質管理

 資源効率性、3R、循環経済及び持続可能な物質管理は、経済成長と雇用を実現する主要な推進力となり、長期的な経済競争力や繁栄と併せて環境及び社会上の便益をもたらすことができるとの認識を共有。2015年のエルマウ・サミット、2016年の伊勢志摩サミット及び富山物質循環フレームワークの成果に基づき、資源効率性に関する共通の活動の推進を目指す、「ボローニャ・5ヶ年ロードマップ」を採択。「持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み」に全面的に参加するよう努力することで一致。資源効率性のためのG7アライアンスへのコミットメントを再確認。G20資源効率性対話を設立するG20議長国ドイツのイニシアティブを歓迎し、全面的に支持。

附属書:ボローニャ・5ヶ年ロードマップ

ロードマップ及び富山フレームワークに基づく行動の実施について、定期的に進捗状況をレビューすることで一致。以下の注目部門と分野において資源効率性を促進することで合意。

・資源効率性の指標 ・資源効率性と気候変動

・国際レベルでの持続可能な物質管理 ・資源効率性の経済分析

・市民の関与と意識向上 ・民間部門の行動

・食品廃棄物 ・プラスチック

・グリーン公共調達    ・寿命延長製品に関する政策

・資源効率性と次世代生産革命

(5)海洋ごみ

 海洋ごみ問題に対処するためのG7行動計画を通じて行われた価値ある作業を認識。とりわけプラスチックごみ及びマイクロプラスチックに対する懸念を改めて表明し、この地球規模の脅威との戦いに対するコミットメントを再確認。海洋ごみ問題に対処するためのG7行動計画をさらに実施する決意を表明。モニタリング及び評価のための科学に基づく指標及び方法の調和、海洋環境へのプラスチックの流出を避けるための、マイクロビーズを含む使い捨てプラスチックやマイクロプラスチックの漸進的削減等の取組を進めることに合意。

(6)多国間開発銀行(MDBs)と2030アジェンダ及びパリ協定の実施支援

  MDBs及びその他の開発金融機関が、SDGsを含む持続可能な開発のための2030アジェンダを支援する各自の方針の更新や策定においてこれまで果たしてきた進捗を歓迎。これら機関の金融支援を、パリ協定の完全な実施につながる道筋に合わせるとともに、高炭素資産への投資を控えるために、さらなる措置が必要なことを認識。グリーンファイナンスへの支援拡大を可能にするG20のMDBバランスシート最適化行動計画に関する初期の進捗を歓迎。MDBsが個々の気候行動計画を土台にして、「共同気候行動計画」の策定を検討することを大いに歓迎。

(7)環境財政改革と持続可能な開発

 持続可能性に関する目標と一貫性のない奨励措置、とりわけ非効率な化石燃料補助金を調査して廃止することに関心を持つG7及びその他の国々による努力を認識し、支持。G20の自発的なピア・レビュー・プロセス等の進行中の既存のイニシアティブを支持。2016年に伊勢志摩で我々の政府首脳が採択した、2025年までに無駄な消費を助長する非効率な化石燃料補助金を撤廃するというコミットメントの実施に貢献することで一致。

(8)環境政策と雇用

 適切に設計されて実施された環境政策は経済成長と雇用を生み出すことができることを認識。持続可能な開発に向けた移行期間における環境政策は経済成長を刺激し、雇用創出に正味の正の影響を与えられることを強調。

(9)アフリカ

 アフリカ支援のための進行中のイニシアティブについての相乗効果を高めることに関する、自発的な情報交換の円滑化に向けて、ローマにセンターを設立する議長国イタリアのイニシアティブを歓迎。

5.バイ会談

(1)米プルイット環境保護庁長官

 山本大臣から大気環境管理、水銀、環境教育の3分野で日米両国で定期的に政策対話を行っていくことを提案し、プルイット長官から歓迎の意が示された。気候変動について、山本大臣から、パリ協定の枠組みの下で米国と一緒に取り組んでいきたい、また、日本が一生懸命国内で排出削減に取り組むことで、世界の国々が動揺しないようにしたい決意を説明。プルイット長官から、気候変動対策と経済成長が両立することに完全に同意する、引き続き気候変動枠組条約の締約国として、国際的な関与を続けながら、国内でのCO2削減に取り組んでいく、といった発言があった。

(2)その他

 独ヘンドリクス環境大臣、加マッケナ環境大臣、EUカニェテ気候・エネルギー担当欧州委員、気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)エスピノーサ事務局長と、米国のパリ協定脱退方針表明を受けた今後の対応等について意見交換。

この他、歓迎レセプション等において、モルディブ・イブラヒム環境大臣、英テリーズ・コッフィー環境・農村担当政務次官等と短い時間懇談した。

6.その他

 本会合の公式サイドイベントが2つ開催され、我が国からは、「持続可能な開発のための企業」に(株)リコー及び(株)LIXILから、「持続可能な開発のための大学」に東京大学サスティナブル推進機構から参加し、持続可能な開発に対するそれぞれの貢献のあり方等について発表するなど、積極的に参加した。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局国際連携課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8243
課長  :関谷 毅史 (内線:6760)
課長補佐:杉本 留三 (内線:6726)
課長補佐:辻 景太郎 (内線:6747)
担当  :久保 満希子(内線:6722)

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