地球環境・国際環境協力

気候変動の科学とわたしたちの未来~IPCCと北海道民の対話~(2015/03/02)

IPCCと北海道民の対話

日時
2015年3月2日(月) 13:00~16:00(12:30開場)
会場
京王プラザホテル札幌
主催
環境省、共催:北海道

プログラム

挨拶

德丸 久衞
環境省 北海道地方環境事務所長

基調講演

Eduardo Calvo Buendia(エドアルド・ブエンディア)
(IPCC第2作業部会副議長(ペルー))

「気候変動適応:南からの視点」

 IPCC WG2第5次評価報告書を紹介しつつ、最新の科学的知見が紹介された。
 気候変動は自然変動のノイズが大きい中ではその検出が難しいが、水文システムや農業といった分野でその変動が顕在化している。災害リスク管理の削減と管理は気候変動においては重要な問題であること、緩和策と適応策との間にトレードオフの関係が存在し得ることなどが述べられた。

Jim Skea(ジム・スキー)
(IPCC第3作業部会副議長(英国))

「IPCC第5次評価報告書の知見:統合報告書」

 IPCC WG3第5次評価報告書を紹介しつつ、最新の科学的知見が紹介された。
 気候変動がもたらす不可逆な影響に対して持続可能かつより豊かな社会を構築していく手段が必要であること、気温上昇を2度に抑えることは排出量削減の大きな努力が必要であることなどが述べられた。また、先進的に取組んでいるアイルランドと北海道との類似点をあげつつ、北海道における緩和策と適応策の可能性が示された。

山中 康裕
(北海道大学 大学院環境科学院 環境起学専攻 実践環境科学コース 教授)

「地球温暖化と北海道 -長いお付き合いの始まり-」

 「われわれが生きている限り、地球温暖化とは必ずつきあわなければいけない時代に入った」ことについて、北海道における事例(札幌市の気温変化、冬季の爆弾低気低気圧、降雪と観光業の関係等)を示しつつ解説された。
 21世紀末は現在20歳の人が定年する頃であること、またわれわれが日常生活において輸入品を大量に消費していることから、北海道に限らず日本や世界の気候変動問題について、どこまで元に戻せるかということを一生懸命考えていかなければいけない時期であることが強調された。

パネルディスカッション「気候変動をチャンスに~今後の気候変動対策」
ファシリテーター
西岡 秀三(公益財団法人 地球環境戦略研究機関 (IGES) 研究顧問)
パネリスト
Eduardo Calvo Buendia(エドアルド・ブエンディア)(IPCC第2作業部会副議長(ペルー))
Jim Skea(ジム・スキー)(IPCC第3作業部会副議長(英国))
山中 康裕(北海道大学 大学院環境科学院 環境起学専攻 実践環境科学コース 教授)
石井 一英(北海道大学 大学院工学研究院 環境創生工学部門 環境管理工学分野 循環計画システム研究室 准教授)
藤井 麻衣(環境省 地球環境局総務課研究調査室 温暖化リスク評価係長)

 議論に先立ち、ファシリテーターの西岡秀三氏から「日本人が1人あたり温室効果ガスを年間2トン排出している」との実態、パネリストの石井一英氏からバイオマス・エネルギー利用の取組、同じく藤井麻衣氏から環境省による気候変動に関する取組について紹介があった。
 気候変動の緩和策に関する議論においては、排出量削減が技術だけの問題ではなく、市民や企業、社会全体が生活様式を変えていこうとの意思決定が必要であること、北海道は潜在的な再生可能エネルギーに恵まれているので、排出量を大幅に削減できる可能性があることなどが指摘された。
 気候変動の適応策に関する議論においては、「シンク・グローバリー、アクト・ローカリー」の言葉にあるように、気候変動の問題は世界レベルで考えつつ、適応策は地方がイニシアチブをとって実践していくとのの重要性などが指摘された。

閉会挨拶

川城 邦彦
北海道環境生活部長(代読:白野 暢 北海道環境生活部地球温暖化対策室長)
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