地球環境・国際環境協力

再生可能エネルギー及び水素エネルギー等の温室効果ガス削減効果に関するLCAガイドライン

 再生可能エネルギーや水素エネルギーの利活用の推進は、地球温暖化対策のみならず、エネルギーの供給源の多様化、雇用を創出する新産業の育成等といった観点からも重要です。しかしながら、再生可能エネルギーや水素エネルギーの利活用による温室効果ガス排出量の削減については、温室効果ガスを排出しない使用時のみに着目するのではなく、ライフサイクル全体を考慮した排出量及び削減量を評価するライフサイクルアセスメント(LCA: Life Cycle Assessment)を導入することが重要です。

 そこで、環境省では、事業者によるエネルギー源の選択やプロセスの改善を通じた温室効果ガス排出量の確実な削減の達成に寄与するため、製造、輸送、利用等の各プロセスの温室効果ガス排出削減効果の検証手法を検討しています。このページでは、関連する事業者(製造・利用事業者等)がLCAの観点から自らの事業を評価する際に活用していただくことを目的として策定した温室効果ガス削減に関するLCAガイドラインを公開しています。なお、ガイドラインの策定に当たっては、専門家から成る検討会を設置し、御助言を頂いています。

LCAの概要と代表的な温室効果ガス排出量の算定方法

 LCAは、製品やサービスのライフサイクルを通じた環境への影響を評価する手法です。 LCAは、ISO14040/40において規格化されていますが、その詳細な手法については、各々の目的に照らし合わせて実施することとされています。

LCAの概念図

代表的な温室効果ガス排出量の算定方法

温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量は、主に「活動量×排出原単位」により算定します。ここで、活動量とは事業者の活動の規模に関する量を表し、電気の使用量や廃棄物の処理量等が該当します。次に、排出原単位とは、活動量あたりのGHG排出量を表し、電気1kWhあたりのGHG排出量や廃棄物の焼却1tあたりのGHG排出量が該当します。

代表的な温室効果ガス排出量の算定方法

再生可能エネルギー等の温室効果ガス削減効果に関するLCAガイドライン

 多様な再生可能エネルギー等の製造事業者や導入事業者が、LCAの観点から自らの事業を評価する際に活用することを想定し、本ガイドラインを策定しました。

 本ガイドラインが対象とする再生可能エネルギー等のすべてに共通する基本的事項は、「第I部 基本編」に集約しました。また、「発電」や「熱利用」等を主な機能とする再生可能エネルギー等のLCA に特有の事項については、「第II部 『発電』を主な機能とする事業(バイオマス利活用を除く) 編」~「第IV部 複数の機能を有する事業(バイオマス利活用等) 編」として、別冊の資料に整理しました。

再生可能エネルギー等の温室効果ガス削減効果に関するLCAガイドライン

(参考)上記ガイドラインに先立ち検討・公表したLCAガイドライン

水素サプライチェーンにおける温室効果ガス削減効果に関するLCAガイドライン

 エネルギーとしての水素利用は、有力な温暖化対策の一つとして、主要諸国で導入が進められつつあります。その一方、水素の製造から輸送、供給を含む利用までの一連のプロセスを通じた温室効果ガスの排出量は、必ずしも、既存のエネルギーに対する温室効果ガス排出量と比較して削減効果が見込まれない場合もあります。水素エネルギーの活用にあたっては、燃料利用時の排出量削減効果のみならず、水素製造から利用を通じた一連のプロセスにおいて、削減効果を有することの確認が求められており、その際、様々なサプライチェーンを対象とする観点から、具体的な温室効果ガスの排出量及び削減効果の算定に関する考え方や手法の共通化や統一化が重要となります。

 そのため環境省では、水素エネルギーの製造事業者や販売事業者、利用者等が自らの水素エネルギー事業を評価する際に活用することを目的とし、本ガイドラインを策定しました。

ガイドラインにおける評価対象システム例

水素サプライチェーンにおける温室効果ガス削減効果計算ツール

また、環境省では、上記ガイドラインによる算定を支援する目的で、 「平成28年度水素利活用CO2排出削減効果評価・検証委託業務」において「水素サプライチェーンにおける温室効果ガス削減効果計算ツール」を作成しました。

<ご利用時の留意事項>

  • 本計算ツールは、水素サプライチェーンのCO2削減効果を評価する目的の範囲内で、ご自由にお使いください。
  • 本計算ツールは、上記ガイドラインの改定等に伴い、内容が予告なく変更される場合がございます。
  • 本計算ツールを利用する際は、できるかぎり最新のVer.を利用してください。また、結果を外部公表する場合は、算定に用いたツールのVer.を明記してください。
  • 本計算ツールによる結果を年度比較等で用いる場合は、計算ツールのVer.によって、入力データが同一であっても計算結果が異なることに留意してください。

(参考)地域連携・低炭素水素技術実証事業

 環境省では、水素の低炭素化と本格的な利活用を通じ、中長期的な地球温暖化対策を推進することを目的とし、低炭素な水素サプライチェーンの実証を行っています。

実証が行われている都道府県

 

それぞれの実証事業の概要については、以下をご参照ください。

  1. 京浜臨海部での燃料電池フォークリフト導入とクリーン水素活用モデル構築実証(代表事業者:トヨタ自動車株式会社)
  2. 家畜ふん尿由来水素を活用した水素サプライチェーン実証事業(代表事業者:エア・ウォーター株式会社)
  3. 苛性ソーダ由来の未利用な高純度副生水素を活用した地産地消・地域間連携モデルの構築(代表事業者:株式会社トクヤマ)
  4. 使用済みプラスチック由来低炭素水素を活用した地域循環型水素地産地消モデル実証事業(代表事業者:昭和電工株式会社)
  5. 小水力由来の再エネ水素の導入拡大と北海道の地域特性に適した水素活用モデルの構築実証(代表事業者:株式会社東芝)

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