福岡県の代表的な湧水

※アクセス制限の定義
 ☆:可(目視、近接、触れる)、◎:可(目視、近接)、○:可(目視のみ)、×:不可、―:不明
市区町村名 名称 ふりがな 所在地 概要等 アクセス 湧水保全活動 写真等
久留米市 エグ水 えぐみず 久留米市田主丸町大字森部 かつて藩主が山へ狩りに出た際、岩清水を飲んだら美味だったため、藩主はその水を城まで樋を設けて導水すると言い出した。農民たちは賦役・水不足を恐れ、「あの水はエグい」と言い触らしたことからこの名がついたと言われる。 ×    
久留米市 朝妻の清 あさづまのしみず 久留米市朝妻 断層崖から湧き出す清水で、高良大社の神事である「へこかき祭」の際に禊も行われる。古代から湧出していたものと考えられ、味水御井神社が祭られる。    
久留米市 磐井の清水 いわいのしみず 久留米市御井町 岩井川の起点付近に位置し、湧出量は以前に比べると減っているが、今でも湧き出している。筑紫君磐井の乱最後の決戦地とも伝わる。以前は湧水を利用して野菜を洗ったり、洗濯する光景も見られた。    
久留米市 徳間の清水 とくまのしみず 久留米市高良内町 朝妻の清水、磐井の清水と並び、『高良三泉』のひとつ。5年ほど前の土砂崩落の影響で、今は立ち入り制限がなされ、湧出量も激減している。    
久留米市 勝水 かちみず 久留米市御井町 高良大社の奥宮に見られる湧水で、この水を飲むと勝負に勝つと言われる。隆慶上人が天竺の無熱池の清涼な水を迎えいれたとの伝説あり。    
豊前市 畑の冷泉 はたのれいせん 豊前市大字畑 かつて求菩提の山伏や神官が禊ぎをする聖なる水とされていた。明治30年代に畑村出身の神官島田政平が禊場を露天の浴場に改造し、一般に開放したのが畑の冷泉のはじまりである。樹齢約830年の楠の大木の根本から湧出する冷水は水温14~15℃。根本から湧き出す清水は日量1,000トンといわれ、連日多くの水汲み客で賑わう。 住民が湧水周辺の清掃を実施。 写真
豊前市 乳の観音 ちちのかんのん 豊前市大字挟間 千手観音像(国指定重要文化財)のお堂付近にある岩洞窟の岸壁からほとばしる湧水。昔、母乳の出が悪い母親がここの湧水でお粥を炊いて食べたところ、よく出るようになったという伝説から、別名「乳の観音」とも呼ばれている。 住民が湧水周辺の清掃を実施。 写真
豊前市 求菩提山の湧水 くぼてさんのわきみず 豊前市大字求菩提 求菩提山は、平安時代の最盛期には数百もの坊(山伏の家)があった修験道の山。求菩提山にはいくつもの湧水がみられるが、中でも「水神様」の清冽な湧水を求めてやって来る方々が後を絶たない。 不明 写真
うきは市 清水湧水 きよみずゆうすい うきは市浮羽町山北1941 臨済宗清水寺の境内にこんこんと湧き出しており、昔から飲料水や生活用水、農業用水として利用され、地域住民の生活を支えてきた貴重な命の水。昭和60年には『名水百選』にも選ばれた。湧水量は日量1,000トンで、水量は1年中安定している。水温17℃、無色透明、無味無臭でpH7~8のきわめて良質の湧水。 保存会が月1回程度の清掃活動を実施。 写真
うきは市 やまんどん湧水 やまんどんゆうすい うきは市浮羽町山北2212-7 ぶどう、ブルーベリー、梨、柿、いちごと、四季折々のフルーツ狩りが楽しめる観光農園うきは果樹の村「やまんどん」では、地下90mから毎分40リットル湧き出すこの湧水で果物を栽培している。 所有者が日常の維持管理と水質検査を実施。 写真
朝倉市 黄金川 こがねがわ 朝倉市屋永200-1 「全国で唯一のスイゼンジノリ自生地」と呼ばれており、絶滅危惧種に指定されている生き物が多数生息している。 定期的な湧水周辺の草刈り、清掃等を実施。 写真
糸島市 油比の殿川 ゆびのとのかわ 糸島市油比163-1 絶えず湧水が見られ、近年まで地元の生活用水として利用されていた。現在は切石を組んだ井戸枠が復元され、東屋が立てられている。 不明  
糸島市 泊産安の井戸 とまりさんやすのいど 糸島市泊1761-3 妊婦が出産に際し、この水を飲むと安産になるとの言い伝えがある。かつては湧出量も多く、遠近から汲みに来る人が後を絶たなかった。 不明  
篠栗町 独鈷水 とっこすい 篠栗町若杉山頂付近
奥の院
弘法大師が杖でたたいた岩から吹き出したと言われる「独鈷水」が湧き出している。    
東峰村 岩屋湧水 いわやゆうすい 朝倉郡東峰村
大字宝珠山4031-5
JR日田彦山線の釈迦岳トンネルから湧き出しており、湧出量は日量15,000トン。地域住民や森林保全団体による環境整備が行なわれ、地域からも親しまれている場所である。また、福岡県で唯一『平成の名水百選』にも選定され、遠方からも多くの方が湧水を求めて訪れている。 年1回の水量・水質調査を実施。
清掃を実施。
 
糸田町 泌泉 たぎり 田川郡糸田町648 豊日別命や神功皇后にまつわる伝説が残っている泉。関の山一帯に降った雨が、地下の石灰岩水脈をくぐりぬけて湧出しており、古くから生活用水や灌漑用水としても利用されてきた。 金村神社や行政が、定期的に湧水周辺(公園も含む)の清掃や草刈り等を実施。  
みやこ町 牛切峠の今昔水 うしきりとおげのこんじゃくすい みやこ町犀川木井馬場 峠の清水として古くから地元住民に親しまれている。県道沿いに位置し、飲用目的の水を汲む人々が多数訪れる。 清掃等を実施。  
築上町 女鹿清水庵 みようがしょうずあん 築上郡築上町
大字小山田1903
炭焼主人が親子の鹿を湧水で介抱し助けたところ、その鹿は観音様の化身であった。その湧水地に祠を建て女鹿清水観音としてまつり、今日まで信仰されている。この湧水を飲むとお乳の出が良くなるといわれている。 上・下小山田地区が中心となり、清掃活動を実施。