水・土壌・地盤・海洋環境の保全

温泉排水規制に関する検討会(第3回)議事録

日時

平成23年1月12日(水) 10:00~12:00

場所

環境省第一会議室(22F)

議事

  • 吉田課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第3回「温泉排水規制に関する検討会」を始めさせていただきます。
    本日は委員の皆様方、全12名のうち10名の出席を予定いただいております。現在、9名の方々に御出席をいただいています。委員の皆様方、本当にお忙しい中御出席をいただきまして誠にありがとうございます。
    続きまして、お手元の資料の御確認をお願いいたします。議事次第のところに配付資料ということで、資料1~6。それから、参考資料1~5ということで明記をさせていただいております。過不足等ございましたら後ほどでも結構でございますので、事務局の方までお申し付けいただければと存じます。
    それでは、以下の進行につきまして、座長の須藤委員にお願いをいたしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 須藤委員長 かしこまりました。それでは、委員の先生方、事務局の皆さん、おはようございます。また、大変今日は寒い中、早朝からお集まりをいただきましてありがとうございます。本日もオブザーバーの皆さんにもたくさん御出席をいただきまして、お礼を申し上げておきたいと思います。
    ただいま課長からお話がございましたように、本日は第3回の「温泉排水規制に関する検討会」でございますが、本日の議題は議事にございますように、前2回の検討会。1回目は自由な御発言をいただいた部分。第2回目はヒアリングをやらせていただいたわけでございますが、その結果と、源泉の調査結果が大分進んでまいりまして、そのとりまとめについて御報告をいただくということで、最終的にはそれらを集めて、論点整理をやるのが本日の会議の目的でございます。限られた時間でございますが、どうぞよろしく御協力をいただきたいと思っております。どうぞ本日もよろしくお願いいたします。
    それでは、議事に入りますが、第1回の検討会で委員から、もう少し全体を把握して調査する必要があるという指摘を踏まえまして、事務局では先ほど申し上げましたように、源泉の調査をした結果がある程度まとまってきたということでございます。その結果を皆さんに御披露いたしまして、御意見をいただければと思います。
    まず、その前に第1回、第2回の検討会がございまして、その概要についてとりまとめをいたしましたので、事務局よりまとめて御報告をお願いいたします。
    それでは、水原補佐、お願いいたします。
  • 水原課長補佐 資料4で第1回の検討会における御意見、指摘事項をまとめており、資料5で第2回の関係者のヒアリングの結果をまとめております。
    資料4ですが、4つほど大きな御意見をいただいていたかと思います。1つ目が「処理技術、排水濃度の低減について」というところで、処理技術はどういったものがあるのか。
    処理費用が高いということですが、3年ぐらいで安くなるのかどうか。
    あるいは、循環ろ過に対してもっと対応して、掛け流しを少なくするとか、そういったことも必要なのではないか。
    そういった御意見のほかに、下の方になりますが、ふっ素の処理は何とかなるかもしれないが、ほう素の方はなかなか難しいのではないか。特にほう素については技術がもうちょっと革新的なものができて、価格が安くならないと実行できないのではないかという御指摘をいただいております。
    2つ目になりますが「自然由来について」というところになります。自然由来というのは、そもそもどう考えるのかというところがしっかり議論しておかなければいけない点。
    また、自然由来のものはそのままでいいという哲学を出してしまうと、土対法にも関係してくる可能性がありますので、そこのところは注意が必要だという御指摘をいただいております。
    使う前から掘ったときに自然に出てきているものについては、適用対象外でもいいのではないかという御意見をいただいております。
    続きまして、大きな3つ目としましては「検討対象について」というところで、例えば日帰り温泉を対象にしなかった理由を確認したいという御意見。その他、温泉水を使ったプールとか、そういったものもいろいろありますので、検討の対象にしなければならないのではないかという御指摘をいただいておりました。
    続きまして4つ目で「実態調査について」というところでありまして、ここもさまざまな御意見をいただいておりまして、一律排水基準を超えているところについては、共同処理になじむような場所でオーバーしているのか、あるいは、一温泉宿しかないところでオーバーしているのか。そういった実態というのがよくわかっていない。
    それに対しては、温泉の許可のときに泉質や成分というのが測定されるというので、基礎的な情報が収集できるという御指摘をいただいておりまして、これは後ほど資料6で説明をさせていただきたいと思います。
    4の一番下の方で、廃棄物側へ行っているほう素があるが、どのぐらいのウエートがあるのか、温泉と比較する意味で調べておいてほしいという御指摘をいただいておりましたので、参考資料の4として付けさせていただいております。
    「その他」としまして、温泉の関係者にもっとほう素、ふっ素の排水規制に関係するところに啓蒙することも非常に重要なことではないかという御指摘をいただいておりました。
    資料4、第1回のまとめについては以上になります。
    続きまして資料5になりますが、第2回で関係者のヒアリングを行っておりまして、その結果をまとめております。全体としまして、自治体として岩手県さんにもお話を伺ったのですが、岩手県さんではいろいろ排水のデータというのは調べておられるんですが、それ以外の団体につきましては、ほう素、ふっ素の濃度とか、そういった情報というのを余り把握されていないのではないかということが確認されました。
    まず、1つ目。温泉所在都市協議会の方からの御意見、要望とかをまとめておりますが、やはり多額の費用を要する除去装置を設置することは難しいということで、除去装置の低廉化が図られるまでは暫定排水基準の適用を延長してほしい。また、排水処理技術の開発など、そういった財政支援を行ってほしいという御意見をいただいております。
    2つ目の全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の方からも、なかなか利益に直接結びつかない設備投資金を捻出するのは、非常に困難な状況にあるという御説明をいただいております。
    また、業界全体として、どれだけ一律排水基準を超えているかというのも把握できていないということを発表していただいております。
    3つ目の日本温泉協会さんの方ですが、これまで水濁法への理解を高めるための講習会などを行ってきていただいたことを御説明いただいております。ただ、どれぐらいが一律排水基準を超えているのかというのは把握していないと。
    御意見として、自噴泉についてはほう素、ふっ素の排水基準は適用除外とするべきではないか、そういった御意見をいただいております。
    4つ目の岩手県さんなんですが、実態として温泉旅館業者が経営的に負担可能な処理技術が開発されるとは言い難い状況。そういった負担可能な処理技術が開発されるまでの間、暫定排水基準の適用はやむを得ないのではないかなどといった御意見をいただいておりました。
    資料4、資料5については以上になります。
  • 須藤委員長 どうも、簡潔に御説明いただきまして、ありがとうございました。第1回、第2回の検討会での要旨といいますか概要を御説明いただきました。
    何か御意見はございますでしょうか。こんなものでよろしいでしょうか。
    (「はい」と声あり)
  • 須藤委員長 特に御意見がございませんから、次の議題に移りたいと思いますが、温泉源泉調査結果のとりまとめが、先ほど申し上げましたようにある程度進んできておりますので、これについて御説明いただきたいと思います。
  • 水原課長補佐 資料6の方で温泉源泉調査結果の中間とりまとめをしておりますので、御説明させていただきます。
    調査の概要ですが、温泉排水規制に関する検討を行うため、都道府県に協力を依頼しまして、調査を行っております。
    まず、温泉利用施設のうち、排水のほう素、ふっ素の濃度が一律排水基準値を超過する可能性がある施設がどの程度存在するかを把握することを目的として調査をしております。これはあくまで排水ではなくて、源泉の濃度が高いところについては、排水でも高くなる可能性はありますので、源泉のデータを調べております。10月下旬から11月下旬に調査を行っております。ただ、源泉の数が多い自治体さんとかでは、まだ回答をいただいていないところもあるということで、中間とりまとめという形にさせていただいております。
    表1に調査内容の概要を示しておりますが、1つ目で、平成20年度末の源泉の本数、ゆう出量について、ゆう出形態別(自然ゆう出、掘削自噴、動力揚湯)の状況を調査しております。
    下の表にもあるとおり、平成20年度の温泉利用状況調査は環境省の自然局で行っております調査の抜粋を表2に示しております。更に、今回行っているアンケートでは、平成20年度末現在の源泉について、源泉のほう素、ふっ素の濃度が高い源泉。ほう素は10mg/l、ふっ素では8mg/l超の源泉について調査をしております。
    なお、源泉のデータとしましては、ほう素という形ではなくてメタホウ酸という形で出ておりますので、メタホウ酸で40mg/l以上のところを調査しております。
    また、源泉については利用しているもの、未利用のものという区分もありますので、それも分けて調べております。
    また、別の様式で、これらのほう素、ふっ素が高い源泉を利用している施設についても、どのような施設で利用されているのかというものを調査しております。
    2ページ目をごらんいただきたいと思います。まず、温泉の排水規制については「自然湧出している温泉を一部利用しているだけであるにもかかわらず、規制対象となっている」という御意見をこれまでいただいているということを踏まえまして、自然ゆう出と掘削自噴の区分ができるかと思うんですが、その内訳を把握することが必要であると考えております。
    そのため、平成20年度末現在の源泉の本数、ゆう出量について、形態別の状況を調査しております。結果は表3に示しているとおりですが、本数、ゆう出量で見れば7割強が動力揚湯。残りの3割程度が自噴となっております。
    自噴の中でも区分ができないものがありまして、そういった源泉を除いて自噴の内訳を見ると、自然ゆう出が自噴の3割程度を占めているという状況になっております。
    続きまして3ページになりますが、ほう素、ふっ素の濃度が高い源泉について調べております。まず(1)としまして、先ほど申しました未利用の形態別、ゆう出形態別の状況について調べております。排水のほう素、ふっ素の濃度は一律排水基準値を超過する可能性がある施設がどの程度存在するかということで、繰り返しになりますが、源泉について調査を行っております。まとめたものとしては、裏側になって恐縮なんですが表4に示しております。
    全体としましては、全国の源泉総数約2万3,000~2万8,000本。ゆう出量で言うと277万l/分のうち、本数では約1万6,000本、ゆう出量については約165万lの源泉について回答が得られております。
    表4に示してありますが、ほう素のみが一律排水基準値を超えている。源泉ベースで一律排水基準値を超えている源泉というのは814。回答があった都道府県のすべての源泉に対する割合が約5%になっております。ふっ素のみが一律排水基準値を超えている源泉が535本。これは同じように、回答があった全都道府県の源泉に対する割合が3.3%になっております。両方が超過しているものというのが55本ありまして、全源泉に対する割合が0.3%となっております。
    5ページに図2として示しているんですが、基本的にほう素またはふっ素どちらかが高くなっているということがわかります。また、5ページの図3に示してありますが、ゆう出量で見ればほう素、ふっ素の濃度が高い源泉のゆう出量は、全ゆう出量の13.7%を占めているという状況になっております。
    [2]で利用・未利用別のデータを示していますが、ほう素、ふっ素の高い源泉を利用・未利用別に見ると、ほう素のみ濃度が高い源泉というのは、利用されているものが693本。未利用のものが119本となっておりました。
    また、ふっ素のみ濃度が高い源泉というのは、利用されているものが455本。未利用が79本。ただ、ほう素のみが高い源泉2本、ふっ素のみが高い源泉1本については、利用、未利用の回答がされていないものがありましたので、現在確認をしているところになっております。
    [3]でゆう出形態別ということになりますが、ほう素のみが10mg/lを超える、または、ふっ素のみが8mg/lを超える源泉の本数というのは、やはり動力揚湯が最も多く、次に掘削自噴、自然ゆう出という順番になっております。ゆう出量で見ても同じ傾向にありました。
    続きまして7ページになりますが、地域別のほう素、ふっ素の濃度が高い源泉の分布状況を示しております。表5に示しておりますが、地域区分別に回答があった源泉の数、ゆう出量のうち、どれだけの本数、ゆう出量、ほう素、ふっ素が高かったかということで示しておりますが、例えば1つの地域に限定することなく、どの地域でもある程度超えているものがあるということが見てとれるかと思います。
    続きまして8ページをごらんいただければと思います。8ページの方では、源泉のほう素、ふっ素の濃度を示しております。ほう素、ふっ素が一律排水基準を超えている源泉が先ほどから、ほう素の方が869本、ふっ素の方が590本あるということを示しておりますが、その濃度の分布というのをまとめております。基準を超過しているといっても基準値の2倍以内のところが一番多くなっています。ほう素の最大値は源泉の濃度で542mg/l、ふっ素の方は86.7mg/lという形になっております。
    9ページに移りますが、こちらは8ページの図を利用状況別に分けているもの。利用されているものと未利用のものに分けて示しているのが図6になります。これも利用・未利用どちらも同じような傾向があるのかなと考えております。
    続きまして10ページ。ゆう出形態別の濃度分布というものを示しておりまして、これも8ページの図5を動力揚湯、掘削自噴、自然ゆう出、それぞれの形態に分けて示しているものになります。自然ゆう出でも比較的高いものもありますし、例えば自然ゆう出であれば低いものしかないとか、そういった何か明らかな傾向があるというわけではないということがわかりました。
    続きまして11ページ以降になりますが、温度・液性・浸透圧別の濃度分布というものを示しております。ほう素の濃度が高い源泉ほど高張性の源泉の割合というのが高くなっているということはわかりますが、そのほか明確な傾向というものは見られませんでした。
    また、温泉利用に当たって、温度調節のために加水等が必要となってくると思われる高温泉の数というものは、ほう素が10mg/lを超過する源泉で460本。ふっ素の方では215本という形になっております。ただ、温度といっても42℃以上というところで、例えば42℃なのか70℃なのかで、そういった加水の度合いというものも変わってくると思いますので、一律に議論することはできないかと思いますが、参考としてデータを示させていただいております。これを13ページから15までまとめております。
    16ページに移りますが、ほう素、ふっ素の濃度が高い源泉を利用する施設というものをまとめております。ほう素、ふっ素の濃度が高い源泉を利用する施設について集計しますと、宿泊施設という区分になっているものは1,551施設。公衆浴場数というのが732施設。その他の施設は福祉施設とか温泉スタンドといったものがあるんですが、そういったものが419施設ということになっております。そういうことで、水濁法の規制対象になっている旅館というのは宿泊施設というところになりますので、57%を占めているということになっております。
    続きまして17ページに移りますが、源泉と排水の濃度の関係を示しております。これは環境省の方で別途、温泉の排水実態の調査を行っておりましたので、そういったデータと今回のデータを突き合わせることができるものについて、源泉の濃度と排水の濃度を記述しております。
    データの中には、源泉の濃度より高い排水の濃度になっているものがあって、それは測定日が違うとかいろいろ理由はあるかと思うんですが、排水の濃度が源泉の濃度より高いというものについては除外させていただいております。
    これを見ていただきますと、ほう素の方では傾きが0.3ぐらいになっております。また、ふっ素の方では傾きが0.4ぐらいになっておりますので、大体源泉の2~3倍に希釈されて排水されているのではないか。あくまで平均的な傾向ということになりますが、こういった傾向が見られるかと思います。例えば8ページに戻っていただいて、それぞれの区分で一番左のところで、一律排水基準値の2倍までの濃度の区分というものは、一概には言えないんですが、これはおおむね2~3倍に希釈されると一律排水基準を満たす形で排水されているのではないかと思っております。
    ですので、今後排水濃度が高いと思われるところを調べる場合には、2つ目から右のものについて細かく見ていく必要があるのかなと考えております。
    資料6については以上になります。
  • 須藤委員長 どうも、水原補佐、簡潔に御説明いただきましてありがとうございました。
    まだ地方自治体によってはデータを提出していないところもあるので、一応中間とりまとめというところで、現段階までの部分でございますが、私どもが当初予定したよりも自然ゆう出が少ないとか、公衆浴場が意外に多いとか、これは源泉の調査なので、実際の排水口では2~3倍に希釈されているのではないかということは、当初考えたよりも明らかになったというところでございます。
    ここについては、先生方、いろいろ御質問あろうかと思いますので、今後のまとめ方にも影響いたしますので、指名をいたしませんのでどこからでも結構でございます。御質問ください。
  • 浅野委員 まず、よろしいですか。
  • 須藤委員長 浅野先生、どうぞ。
  • 浅野委員 まだ回答が来ていない都道府県は、源泉数が多いのでなかなか答えを出しにくいということなのですか。そうだとすると、まだ回答が出ていない自治体の数字が出てくると結果に大きく影響してくる気もするのですが、そういう事情があるというわけでもないのでしょうか。
  • 須藤委員長 そこは水原補佐、どうですか。
  • 水原課長補佐 勿論多いところもありますし、少ないところでもいろいろ、諸般の都合でまだ回答をいただいていないところもあります。
  • 吉田課長 47のうち、回答があった都道府県というのは35でございます。これは7割をちょっと超えているというところです。
    先ほどの4ページの表を見ていただくと、全国で本数は2万8,000あって、アンケートの回答があったものの本数が1万6,000。これは大体6割弱ですので、残っているのが割合的には多いということになろうかと思います。
  • 須藤委員長 そういうことだそうです。
    ほかの先生はどうですか。
    では、平沢先生、どうぞ。
  • 平沢委員 源泉の濃度のデータが出ていたんですけれども、いつ測ったものかとか、季節的な変動、時間的な変動というものがあるかないかというのが1点。
    それから、排水の濃度も同じような質問で、時間的な変動があるような気がするんですけれども、どうか。また、希釈されているとのことでしたが、希釈は何でなされるのか。
  • 須藤委員長 希釈水ですね。もしおわかりになれば。聞いてはいないのかもしれないけれども。
  • 平沢委員 勿論、後々の調査でわかるのかもしれませんけれども、わかれば。
  • 須藤委員長 要するに、先生の御質問は時間的、季節的な濃度なんかの推移ですね。
  • 水原課長補佐 濃度変化という意味では余り把握されていません。あくまで、ある分析をした1点の数字ということになります。分析の時期も源泉によってばらばらになりますし、排水についても同じかと思います。
  • 須藤委員長 それから、何で希釈しているか。
  • 平沢委員 使用する水ですかね。水道の流し水みたいな。
  • 須藤委員長 水道とかでしょうね。
  • 平沢委員 あるいは、生活排水とか。
  • 水原課長補佐 今、特にどういったもので希釈しているかという明確なデータというのはありません。
  • 須藤委員長 希釈をすることが目的ではなくて、様々な排水が混ざるから結果として希釈されるんですね。そういう意味でよろしいですね。ですから、生活排水でよろしいでしょうね。
  • 平沢委員 もう一点、よろしいでしょうか。
    先ほど凝固点のデータがあったんですけれども、凝固点とほう素、ふっ素の関係ととったんですけれども、余り意味がないような気がするんです。要するに、塩類濃度と完全にリンクしているような気がするんですけれども、NaClとか硫酸ナトリウムとか、ほう素とふっ素には関係ないような気がします。データとしては面白いとは思うんですけれども、関係はあるのかもしれないので、ちょっとお聞きしたいんです。
  • 水原課長補佐 そうですね。ある意味、処理をするときに、いろいろな阻害要因になる物質がたくさん入っているかどうかという観点では関係があるかとは思いますが、これを基に何か議論できるかというと、今の時点では御説明できるものはないかと思います。
  • 平沢委員 どうもありがとうございます。
  • 須藤委員長 甘露寺先生、今の問題は何かコメントしていただけますか。
  • 甘露寺委員 今、言われたように、できればトータルの溶存物質というのを本当は出した方がいいかもしれない。今、おっしゃったように、確かに塩分が濃いと相対的にいろいろなものが多くなるということは間違いないと思います。
    ただ、ふっ素は違います。私なんかは、ほう素なんかだとそういうことを考えて構わないと考えます。
    あと、このデータは私自身が見て非常に面白いし貴重だし、これから進めていくということに対して、的を絞っていく場合には、これは非常にベースになるような気がするので、私なんかはそういう点で非常に価値があると考えます。
    先ほどちょっとおっしゃったけれども、この次のステップというのは当然出てくるわけで、そのときは排水基準、要するに、ほう素、ふっ素の濃度の高いものに絞り込んでいくということも、ある面では非常に重要になってくるので、そういう点で非常に貴重なデータです。
    ただ、結局、今後さらにデータが集まってきたとしてもある程度ふっ素、ほう素の濃度の高いものがあるということは間違いない、これは変わらないということも言っているんです。そう思います。
    以上でございます。
  • 須藤委員長 どうもありがとうございます。
    布山先生は何か、関係者としてございますか。
  • 布山委員 現行法上、未利用源泉というのは規制の対象にはならないのですね。
  • 須藤委員長 規制の対象になるかという御質問です。
  • 布山委員 施設で使っていないということであれば。
  • 須藤委員長 源泉だけではならないんですね。
  • 布山委員 ならないわけですね。
  • 吉田課長 今の制度上は、その施設からの排水に対する規制ですので、処理等経由していなければ、それは対象になりません。
  • 布山委員 そうであるならば、やはり未利用源泉がどのぐらいあるかというのを正確に把握しないと、規制の対象になる源泉が何本ぐらいあるのかというデータ、要するに、10ページの表7は非常にいい表ですけれども、自噴、動力の中で利用の数だけでもわかればいいということと、もしできるならば、現行法で対象になる宿泊施設を。
  • 吉田課長 4ページに少し大きな表があるんですが、ここのところで全体が上の欄にありまして、次に利用、その下に未利用ということで、それぞれ本数を出させていただいております。
  • 布山委員 その中で、要するに、旅館業が対象になるのですか。
  • 吉田課長 この未利用というのは、旅館等に使われていない源泉です。
  • 布山委員 利用されている中でも、規制の対象になる源泉と対象にならない源泉があるかもしれないですね。
  • 吉田課長 利用されている場合は旅館等に配水されますので、旅館業を営んでいるということであればこれは規制の対象になります。
  • 布山委員 公衆浴場業は対象外ですから。
  • 吉田課長 そうです。
  • 布山委員 公衆浴場業だけで使われている源泉は対象にならなくなってくるわけですね。
  • 須藤委員長 そういうことで申し上げたんです。公衆浴場だけで使われている源泉はどのぐらいの割合かという御質問なんです。
  • 布山委員 もしできるのであれば、そういうデータが出てくると、より実態が把握できてくるのかなと思います。
  • 浅野委員 それは調べてわかれば意味があることでしょうが、必ずしも絶対的な要請ということでもないので、無理することはない。わかればというぐらいのことではないでしょうか。つまり、これから先の議論は現行法の枠の中だけでやるのか、それとも広げるのかという話はありますが、現行法の枠では明らかに不公平だということがわかってくれば、広げるという話になる方が、むしろ筋が通っているような気がいたします。
    未利用ということは将来まだこれが利用される可能性はあるわけですから、現在のところで線を引っ張ってどうする、こうするという議論ではなくて、緩めるにせよ厳しくするにせよ、先々まで関係する可能性があるという話になりそうです。
    それから、いろいろな選択肢がありますから、これから選択肢はずっと頭の整理になっていきますけれども、既に御議論があったように、新規の掘削分についてだけは厳しくするという考え方だって勿論あり得るわけです。そうすると、未利用であっても今度また新しく、更に掘られたらという話も出てきます。ですので、未利用が現時点で使われていないから、規制対象になっていない。だから、これはもう対象にしなくてもよいということにもならない気がします。
  • 須藤委員長 ほかの委員の先生、よろしいですか。
    森川委員、どうぞ。
  • 森川委員 先ほど17ページの関係で、排水の濃度をどう測定しているのか御質問があったかと思うのですが、ざっと見てみますと、兵庫県の場合、測定数は少ないと思います。
  • 須藤委員長 排水の方ですか。
  • 森川委員 本県だけの実態かもわからないんですが、基準と源泉の濃度を比較して大丈夫だろうと考えられる場合、ふっ素、ほう素を分析していないので、多分データが少ないかなという気はするんです。
    それと希釈なんですけれども、下水道への接続はどうか聞いてみましたら、ある下水道エリアでは、厨房排水とかし尿は受け入れるけれども、温泉のそのままの排水だけは受けていなくて、それだけを公共用水域へ排水しているようです。ほとんど源泉に近い状態で排水されているとか、形態がいろいろあるようです。
    受け入れる側でも、ほかのいろいろな成分で配管の腐食とかの問題で、対応しているケースがあるようですので、御報告させていただきます。
  • 須藤委員長 今のお話は、温泉排水は下水道に入れないで自然界にそのまま、公共用水域に温泉排水の方だけ流してしまうんですか。
  • 森川委員 もう少し正確に確認しようとは思いますけれども、し尿とか厨房排水とか洗い場の排水は有機性汚濁なので、これは下水道に入れて、温泉のオーバーフローの水だけは、公共用水域に直接放流というケースもあるようです。
  • 須藤委員長 なるほど。わかりました。
    水原補佐、これは私はきちんと調べていないんだけれども、下水道の場合は除外施設の中にほう素、ふっ素は基準には入っているんですか。
  • 水原課長補佐 入っています
  • 須藤委員長 入っていますね。これは排水基準と同じようにやっているんですかね。暫定基準だと思うんですけれども。
  • 浅野委員 受け入れている場合は暫定基準と一緒です。温泉を受け入れたら暫定基準になってしまう。
  • 須藤委員長 そうですね。受け入れている場合は暫定基準は一緒ですね。それでよろしいですね。
  • 吉田課長 それで結構です。
  • 須藤委員長 わかりました。今のようなお話もあるようですので、ほかの都道府県も、温泉排水は下水道に入れないというのがあるかもしれませんね。
  • 吉田課長 恐縮ですが、今のお話は、兵庫県なら兵庫県で全域でそういう扱いをされているということなんでしょうか。それとも、場所によって違うという扱いなんでしょうか。
  • 森川委員 受け入れるのは下水道エリアごとに下水道事業者が決定します。しかも、温泉の成分によって受け入れられるかどうかとか、ふっ素、ほう素以外の成分の問題を回避した施設をつくって受け入れるようにしている場合もあるようですし、それができないから、それは受け入れないということも考えられるし、源泉によってはそれは余り考えなくていい場合も当然あります。
    何日か前に下水道課で聞いたことなので、もう少しどういう事例があるのか確認しておきます。
  • 須藤委員長 ちょっとその辺お調べいただいておいた方がいいかもしれませんね。
    浅野先生、いいですか。
  • 浅野委員 今の点は、勿論丁寧に見たらいいと思いますけれども、17ページの話は単なる傾向を示しているだけでしょうから、それ以上のものではないということだと思います。
    私は政策を考えるというためには、先ほどご質問の際にも申しましたように、まだ回答が出ていない都道府県から回答が出てくると、数字が大幅にずれるというのだったら困るりますが、大体傾向はこんなものかなということがわかれば、これを基にある程度議論をしておいて、もっとも、確定値が出てきてうんと数字が変わってくるんだったら、もうそこで一遍考え直せばいいのだろうと思います。傾向をつかむということだけでいいのではないでしょうか。
  • 須藤委員長 私もそう思います。ですから、残りはあるけれども、これから論点を整理しなくてはいけませんので、大体こういう方向というか、論点はこれで整理して、余りにも変わったらもう一回議論するということにしましょう。
    ほかの先生、よろしいですか。辰巳先生もよろしいですか。何かありましたら、どうぞ。
  • 辰巳委員 先ほどから出ている17ページの件ですが、排水というのは先ほどからお話が出ているように、時間帯によってかなり違うと思うんです。実際に温泉を使っている時間帯と、使っていない時間帯とでかなり違うと思います。
    これはただ傾向を見るだけですけれども、やはりこれから考えていく上において、源泉から調べていくのと、排水の調査というのはどうしても必要なのではないかなと思います。
    実際に聞いてみると、1検体、大体、ふっ素で3,000~4,000円ぐらいで、ほう素でも高くても6,000円ぐらいでできるということです。ということは、常時浴場で使っている時間帯と使っていない時間帯。これは大体はっきりしていますので、その時間帯で最大値と最小値ぐらいで、排水の濃度というのはやはり押さえた方がよろしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  • 須藤委員長 規制対象が、排水口ですから。
  • 辰巳委員 ここからだとある程度推測だけしかできないので、そのぐらいの金額だと、場合によっては公設試でボランティアでやっていただけるのかもしれないし、あるいは依頼分析したとしても、両方で1~2万円でできるぐらいだったら、やはりやられた方がよろしいのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
  • 須藤委員長 どうぞ。
  • 吉田課長 おっしゃるように、17ページのこのグラフは傾向を見るだけのもので、源泉と排水の採水日もずれておりますから、1対1できちんと対応しているかというとそういうわけでもありません。
    ですので、今、御指摘いただいたように、もう少し詳細に排水も含めて調査をするということはこれから考えているところです。ただ、全部というわけにはなかなかいきませんので、先ほど見ていただいたように、濃度の高い源泉についてピックアップして、それについて調査をしていこうと考えております。
    基本的には都道府県にお願いをしようと考えておりますが、なかなか予算面も含めて、これから森川さんにも御協力をいただきながら、各県の方と調整したいと考えているところです。
  • 浅野委員 これも傾向がわかればいいと割り切ってしまって、何も統計的にきちんと数字をとるというよりも、要するに日変動がどうかということが2~3例があって、大体こんなものだとわかればいいのではないでしょうか。それだったら、多分年度末の余った予算で、随契でやれるぐらいの範囲でやれそうな気もしますが。
  • 須藤委員長 藤田先生、何かありますか。
  • 藤田委員 この調査は非常に丹念にやられて、私はかなり全体をつかんでいると感じています。環境省はずっと今まで、ピックアップしながらですけれども調査をされてきましたので、それに対して、余り大きくは変わっていない。勿論、数としては増えているんですけれども。そういう意味では、先ほどどなたかが御発言された意見で、特に高濃度の部分について集中的に詳細に調べていくというのは、1つの方向ではないかと思います。
    恐らく、ほとんどの排水が大体2~3倍ぐらい薄まるだろうというのはほぼ予測されておりますので、そうすると、そこはそれなりに一律排水に近いところまで落ちてくる。排水としては一律排水基準まで落ちてくるだろうという予測はできると思います。
    ただ、もう一点大事なところは、私も温泉の営業形態を完全に把握しているわけではないので、むしろ甘露寺先生にコメントを後でいただかないといけないと思うんですけれども、実はかけ流し というのは、全体としてずっと水が流れているのと、もう一つは、実は営業が終わった段階で一度完全に捨ててしまうというのか、洗い流すと思うんです。そのときの考え方をどうするのかというのもあると思います。
    そういう意味で、我々としては排水を考えるときに、普通は連続でずっと流れているものを処理するという発想なんですけれども、もう一方で本当に厳しい、高い濃度の温泉を対象にした場合に、一度洗ってしまうとき、湯船を洗うというか、そのときは本当に大量のお湯が出てしまうという部分をどう考えるかというのも、技術論としては残っていると思います。
  • 須藤委員長 ありがとうございます。
    秋葉先生、何かありますか。
  • 秋葉委員 17ページの件でいろいろな意見が出ていますが、希釈ということで考えますと、細かな話になってしまいますが、加水には水道水、最終的には生活排水で希釈されるということでした。しかし、生活排水は下水へ接続されるが、温泉排水は公共水域に放流される場合もあるとのことでした。17ページの図は、排水濃度が源泉濃度よりも高いデータは除外しているとのことですが、実際には、このようなこともありえるのではないかと思います。源泉の加水というと、水道水が一般的ということでしたが、12ページで以外と高温泉の割合が高いという結果ですので、水道水は料金を徴収されることを考えますと、例えば、近くの地下水を利用することが結構多いような気がします。その地下水に高濃度のほう素、ふっ素を含有していることも考えられます。加水の種類も重要ではないかと思います。
  • 須藤委員長 そうでしょうね。
    どうぞ。甘露寺先生、追加してください。
  • 甘露寺委員 今、おっしゃったように、加水というのは一般的にどうやっているかというと、水道を使う場合も勿論ある。それから、その旅館なら旅館で、施設の中で井戸を掘って、その井戸の水を使うという場合も勿論ある。あと、もう一つは、旅館によっては川の水とか沢水とかです。そういうものを使って加水する場合もある。それは源泉に対する加水ですね。
    先ほど言われた、一番最後に湯船の水を捨てるときにどかっと流れていて、これは実は非常に重要な問題なんです。その辺の実態については、我々もデータは持っていません。
    変な話だけれども、実は全部捨ててしまうのは惜しいんです。ですから、実際は3分の1ぐらいとっておいている。厚労省の指導は本当は全部捨てろということになっているんです。きちんとやれと言っているんだけれども、昔から慰安施設とか公衆浴場では3分の1ぐらい残してやるというのが常道になっていたことも実はあるんです。今、どうなっているかは私もわかりません。だけれども、普通のお風呂屋さんなんかはかつては全部捨てませんでした。実態は、大体3分の2ぐらいか半分ぐらい捨てた後は混ぜたということをやっていたんです、それが1つ。
    ですから、そういうものもある程度、どこまでこれを調べるかというのは非常に難しいけれども、先ほど言った濃度の高いものを対象にしてやるということは、確かに可能性が高いですね。
    それから、もっと大きな意味で、先ほど先生が言われた、排水口での水質ということを基準に物事を考えていかなければいけない。要するに、温泉法の場合は温泉の源泉の成分についてある基準を満たせば温泉だと言っているんだけれども、そうではなくて、将来は温泉の利用評価のときに、排水についてもきちんとしたデータを出させて、それについての対応も、法的にやるかどうかはわからないけれども、そういうことまで考えていかなければいけない。温泉の施設を考えるときに非常に重要なのは、源泉の温度がこうだからこうだというのではなくて、排水の一番おしりの方から考えていって施設の計画をするという方向でやっていってもらいたいんです。
    そうでないと、それは本当に私たちも困ってしまうんです。ヒ素が多いという源泉が出ている。そういうのが出てきたときは、当然、今、使ってはだめだよと言って使わせないところもありますけれども、そういうのを設計する場合は、最初は源泉の量とか温度で全部施設を決めてしまうんです。そうではなくて、一番最後の排水で、逆に施設を決めるような設計というか計画というふうに本来はなっていかないといけないと思います。
    特に温泉の場合はいろいろな成分が入っていますから、そういう成分を中心とした排水ということを基準にいろいろなことを考えていく。そうあってほしいと私は思っています。
    以上です。
  • 須藤委員長 どうもありがとうございました。
    それでは、どうぞ。布山先生。
  • 布山委員 藤田先生のお話と、今の甘露寺先生のお話で、旅館業法とか公衆浴場法によって、都道府県の条例で浴槽の衛生管理が決められています。それで、浴槽の換水というのは、実態は甘露寺先生のおっしゃるとおりなのかもしれませんけれども、連続利用型の循環ろ過装置を設置している場合においては、おおむね1週間連続で使用しています。ですから、1週間ごとに完全排水をするというのが1つの前提だと思います。
    これは都道府県によって、おおむね2週間というところもあると思いますが、ほとんどの県は1週間のはずです。そして過装置がない、いわゆるかけ流しのようなところは、基本的には毎日換水ということになっています。一応、小規模な施設に関しては、浴槽の湯を毎日捨てるという形にはなっていると思います。
  • 須藤委員長 ありがとうございます。
    あと、全体を通して、今の資料6が本日の中心で、今のが本日のメインの議題でございますので、何かまだほかに追加がございましたらお出しください。
    大体の意見はこれでよろしいですか。
    (「はい」と声あり)
  • 須藤委員長 そうしましたら、あとは続いて、まだ参考資料をどの程度説明していただくかがあれですが、時間もまだございますので、参考資料の御説明を若干いただいて、論点整理としてまとめていただくのがいいかなと思います。
    それでいいですか。議題では一応、論点整理というのは4番目に挙がっているわけですが、今、論点整理をしたようなものなんですけれども。
    それでは、説明をどうぞお願いします。
  • 水原課長補佐 参考資料になりますが、参考資料1は平成12年のほう素、ふっ素を追加したときの答申になります。
    参考資料2になりますが、こちらは平成19年から21年までのほう素、ふっ素の環境基準超過状況というものを示しております。平成21年でいうと、ふっ素の方が15地点超過しているという状況になります。
    3つ目の表を見ていただくと、ふっ素の方は平成21年度で、河川で15か所を超過しているという状況になります。
    裏を見ていただきますと、超過地点と原因といったものを示しております。
    自然由来のところは、ほう素であれば平成20年度に3か所超過していたんですが、これは自然由来となっております。
    ふっ素の方につきましても上の方が、休廃止鉱山からの排水といったもので超過している例が多くあります。
    その他は自然由来で超過しているものが、下の表に示しているとおりでございます。直接温泉排水の影響で超過しているというところではないというのが、そういった意味で参考資料2として。
  • 須藤委員長 超過基準地点はあるけれども、これは直接温泉排水だという根拠のあるものはないということでよろしいですか。
  • 水原課長補佐 そうですね。そもそもの地質由来とか、そういったものになっております。
  • 須藤委員長 それから、参考資料3の温泉排水の実態等です。
  • 水原課長補佐 参考資料3は第1回の資料に付けさせていただいたものになりますので省略させていただきます。
    参考資料4。第1回のときに森田委員の方から、廃棄物側にいっているほう素もあるので、それがどれぐらいのウエートにあるのかというところで調べておいてほしいという御指摘がありましたのでまとめております。下の図2の方を見ると、下水道業とかもあるんですが、その他、土石製品製造業とか非鉄金属製造業といったもので、比較的多く出ているという状況になります。
    温泉排水と比べてどうなのかというところは先ほどもお示ししたとおり、すべて回答が返ってきているわけではないので、並べて評価できるという状況ではないので、まだ何ともいえない状況ではあるんですが、ある程度温泉からのほう素というのが無視できるということではないということは間違いないのかなと思っています。
    参考資料5が今回のアンケートの調査票になっておりますので、御参考として付けさせていただいております。
    論点整理という話は。
  • 須藤委員長 これは資料にはなっていないですね。
  • 水原課長補佐 はい。
  • 須藤委員長 口頭でもいいから今後そうするとか、今後の予定も入れないとでしょう。何かそちらで提案をしていただいた方がよろしくないですか。我々がここでもう一回整理し直せばいいんですか。
  • 水原課長補佐 第1回、今回も含めて、論点を整理させていただいて、次回そういったものをある程度まとめていきたいと思っています。
    また、今後調査すべき項目についてもまとめていきたい。例えば今回、ほう素、ふっ素の濃度が一律排水基準の2倍以上あるようなところでも、少し詳しく、こういったところを見ていきたいとか、そういったところもまとめていきたい。次回お示しできればと思っております。
  • 須藤委員長 それでは、今後の予定もついでに。あと2回だったでしょうか。その上で論点整理をやりましょう。
  • 吉田課長 今後の予定としましては、今年度はあと1回予定をしておりまして、日程も決めさせていただいております。3月4日の金曜日、同じく10時から12時でお願いをしたいと考えております。その時点では、今日、まだ出てきていない都道府県の分について、今、問い合わせをしておりますので、その辺が大分充実してくるのかなと思っているのが1つ。
    それと、追加的な調査についてはこの時期、つまり3月までの間に整理するというのはちょっと難しいかなと思っておりまして、その辺は来年度にかけて各県さんの方と調整をしたいと考えておるところでございます。
    併せて今日の時点で、データがまだ不足している部分がございますけれども、今後こういうことについて議論すべきではないかといった御意見を、できましたら皆様方からお聞きかせいただいた上で、今後の進め方ということで考えていければと考えております。
  • 須藤委員長 わかりました。今日出た意見、それから、前回の意見、第3回までです。結局、今日出た意見なんかもそうなんですが、押しなべて大部分は2倍ぐらいに希釈すれば排水基準は満たせるだろうと。しかしながら、かなり高濃度のところがあるから、高濃度のところをもう少し詳細に調査した方がいいのではないかというのが1つありましたね。
    それから、もう一つは、源泉1点で1点の調査をやっているだけなので、実際には濃度変化なり季節変化なりがありますね。もう一つは、温泉は、私もそう思うんですが、バッチ排水の問題です。要するに、一遍に多量に出すような排水の場合は、例えば12時まで営業しておいて、朝までやらないのに捨ててしまって、洗ってしまうなんていうのはよく見かけます。そういうときは高濃度の排水が一遍にわっと出ますから、そういうものをどうするかが問題です。
    それから、意外に公衆浴場が多かったわけですね。その対応は今日まだ議論をしていませんね。公衆浴場をどうするかとか、それも1つございますね。
    それから、本日は処理技術については、処理というより対応技術ですか。希釈もいいし、さまざまなものがあるんでしょうが、そういう濃度低減のための対策についての議論は余りしていませんね。ですから、まだ私が申し上げた中で結構抜けているのがあるかもしれませんが、そういう問題を論点としてまとめて、この目的というのは暫定排水基準をいかに早目に一律基準に、公平の原則からしてやっていかなければいけないかということなので、そのための議論をしているのが目的ですから、今、500mg/lという値をどういうふうに解除していくかというか、暫定をやめていくかという方向性を、我々は最終的に議論できればいいんだろうなと思っております。
    あと1時間近くあるんですが、これから何を議論したらいいかということについて、例えば私が最後の方に申し上げた排水処理技術とか対応技術については、最初のときに若干議論があったんだけれども、例えば眞柄先生から、ほう素なんか処理できるはずがないなんて言われてしまって、私も困ったので。安くはできないだろうとは勿論思います。だけれども、原理的には私はできるだろうと思うんですが、そういうことも含めて今後、論点整理ということなので、資料がありませんけれど、順不同で結構なので、先ほど調査してほしいというのもあったんですが、あとは何を我々は議論したらいいのかということについて、それぞれの先生方にお伺いしたいと思います。
    辰巳先生からどうぞ。
  • 辰巳委員 そういう意味で、これから先にどうしても技術の開発というのは必要だと思うんです。確かにふっ素はかなりいろいろな方法が出てきているんですけれども、ほう素については非常に難しいというのがあります。
    ただ、私たちも技術を開発する立場として、こういう温泉排水とかを対象にして、ホウ素を除去しようという技術は今までほとんど研究されてきていないんです。
    ですから、現在、この技術は、眞柄先生がおっしゃるとおりないというのは事実ですけれども、将来出てこないかというと、私は多分出てくると思うんです。これだけいろいろなテクノロジーが進歩していく段階ですので。これは民間に期待しても、それほど大きな市場がないので、余りたくさん研究はしないと思うんです。そうしたときにどうするかというのと、目標はどのぐらいなのか。例えば、コストはどこまで抑えなければいけないのか、ということをはっきりさせていただければ、いろいろと方法はあるのではないか、と思います。例えば、下水道の値段と同じぐらいでいいとか、かなりはっきりした目標があると、民間の排水処理のメーカー、業者がやるとは考えられないですけれども、方法はあるのではないかなと思いますので、一応技術の開発目標として示すことが大事だと思います。
    コストは一番きいてくると思うので、このぐらいのコストでこの程度まで処理するという目標ですね。例えば500mg/lのものを100 mg/lまで落とすとか、500 mg/lのものを50 mg/lまで落とすとか。今の処理技術で考えると、500 mg/lから100 mg/lまで落とす安い処理法というのがないんです。大体どのぐらいのコストでこの程度まで処理するという目標については一応把握されておいた方がいいのかなと私は思います。
  • 須藤委員長 ありがとうございました。課長、環境省の中に、今は全部一括されて、総合推進と言って、その中に、要するに第二分科会というのが水や大気を取り扱っていて、私はそのまとめ役を仰せ付かっているんです。それで、ほう素とふっ素の処理技術というのは、行政の重点課題で従来から上がってきているんですが、世の中の熱意がないせいか、あるいは皆さんからやらなくてはいけないという使命が乏しいんです。
    研究はスタートしている人もいなくはないんだけれども、今、おっしゃったように、目標は定かではないんです。例えば濃度はどこまでとか、勿論排水基準でいいんですが。
    それから、もう一つは、コストが、これは藤田先生がお詳しいと思うんだけれども、出てきている成果を見ると、立米何千円とかすごく高いんです。それでは旅館が1日で潰れてしまうようなことなんです。もうちょっと目標をはっきりさせて、推進費というのは行政のためにある仕事です、処理技術の開発なんかあるんです。そのほかもあるんですけれども、処理技術の開発を受けているんです。
    意外に、そこに対する応募も少ないんです。ほかの分野はあるんです、ほかの仕事はあるんだけれども、ほう素、ふっ素の処理というのは余りないんです。ですから、無理をして上げてしまうと、余りいい研究はしてくれないんです。こんなところで言ってはいけないんだけれども、是非、そういうことを言ってくださらないと、勿論、これから3年も4年もかかる研究では困るんだけれども、私はあり得るだろうなと思っています。
    藤田先生がこの辺は詳しいんです。どうぞ。
  • 藤田委員 第1回目のところでも発言したとおりなんですけれども、高濃度のふっ素、ほう素を対象にするというのは、いわゆる処理技術からいけば正攻法なんです。ところが、残念ながら、ふっ素とほう素だけが高濃度の温泉というのは非常に少ないんです。結局、NaClを含めたいろいろな溶存物が入って、そこにほう素、ふっ素がある。場合によってヒ素がある。
    そうすると、少なくとも我々が知っている今までの技術であれば、例えば吸着するとかイオン交換するとか、そういう技術を適用しましても、必ず共存している物質の濃度の高い方から先にとれてしまう。沈澱も全く同じなんです。それでなかなか対象であるほう素とかふっ素まで技術的にたどり着かないというところがあります。それが逆に言えば、どうしてもコストが上がってしまう要因になっているというところなんです。ですから、その部分が厳しい課題ではあるなという気はします。
    ただ、1点、これは温泉業界が受け入れるかどうかという問題は当然残っているんですけれども、甘露寺先生の御発言で私が非常に王道だなと思ったのは、要するに、ある部分では処理を諦めてしまって、基準に合うような温泉を使って、温泉業として営んでいけばどうでしょうかという御提案だと思うんですけれども、対象の温泉、いわゆる温泉に対してはそういうことも含めて考えていかないと、多分処理技術の適用だけでは難しいなという気がします。
    例えば、秋田県の温泉なんかに行きますと、あれを処理しろと言っても、現実の問題としてはほとんど不可能に近いです。そうすると、先ほど言いました甘露寺先生のお話ではないですけれども、とことん少しだけ取水して、あとは川の水で薄めて、それで温泉として満足してくださいというのが1つの方法論ではないかなと思います。ただし、多分、布山さんは、そんなことをしたらうちの温泉は入りませんと言われるから、これは難しい問題だとは思っています。
  • 須藤委員長 処理技術については、先生、開発とかそういうのはどうですか。論点の1つにはならないですか。もう諦めた方がいいですか。
  • 藤田委員 平沢先生の方が適切に答えていただけると思いますけれども、先ほど言いましたように、溶存物が少ない対象は可能なんです。ですから、そこのところは切り分けていかないといけないと思います。まさにケース・バイ・ケースの問題だろうという気はします。そういう点では、辰巳先生が言われるように、技術開発はどんどんやって、目標値を出してやっていくべきだとは思うんです。ただ、業界の方の感じからいって、1立米はこれぐらいで抑えてくれればなという感じを  持っておられると思うんです。そうすると、そこの間とはやや10倍に近い開きは、今の技術ではある。
  • 須藤委員長 これも前に分科会でやってくださったんですね。1立米何千円ですね。
  • 藤田委員 やったんです。何千円です。千円のオーダーと下水道の下水処理ですと100のオーダーですから、ちょっとそこの差が大きすぎる。しかも、一部の温泉業であれば、場合によっては下水道に受け入れているところもあるから、そういうアンバランスが出てくるということも考えておかなければならないと思います。
  • 須藤委員長 ありがとうございます。
    布山先生、今、コストの問題が出てきたんだけれども、何千円は私も無理かなと思うんですけれども、下水道並みだったら同じことだから、同じと言ったら悪いけれども、費用としてはかかるわけですね。
  • 布山委員 実際、現状でも下水に流している温泉施設というのはそこそこあると思いますので、そのぐらいの費用の負担というのは、ある意味では考えられると思います。それに加えて、1回目の議論で自然由来についてという意見がありました。例えば藤田先生がおっしゃった新玉川温泉であるとか草津温泉であるとか、ああいうところがある意味では自然由来なのではないのかという感覚を私は個人的には持っていますので、その辺の議論で、それがもし現状で外れてくれればいいかなという気はしています。
  • 須藤委員長 要するに、自然由来は排除しようということですか。
    先に浅野委員、どうぞ。
  • 浅野委員 最終的にどういう答えを出すのかという答えの出し具合に関して言うと、これは無限の可能性があると思われます。ざっと答えが出してみるだけで、結構幅のある答えを出し得るわけですから、その幅の中のどれを選ぶかというときには、最初から答えを単一にする必要はないわけです。やはりこれはちょっと極端すぎてだめですというのは、早い段階からはじいておかなければいけないということがあるでしょうが。
    今の自然由来のものについては、私もちょっと議論しておかなければいけないとは申しましたが、自然由来で全く自然に出てきて、それが何の人の手の介在もなしに自然に流れているものであるならば、それはもともと環境政策の対象にはなりにくいわけです。人の活動に伴って、事業活動に伴っての環境への負荷ということがあるからこそ環境政策の対象になるわけです。ですから、そういう意味での自然由来はもう、およそ環境政策上ではバックグラウンドの問題ということにはなっても、それ以上の問題にはなりません。これは論ずる余地もありませんということになります。
    では、仮に休廃止鉱山のようなケースで、一旦人手がかかって地下に手を突っ込んでしまって、採算がとれなくなったから放り出して、それが自然に流れ出ているようなものは自然由来なのか、それとも人因起源なのかと言えば、これは休廃止鉱山の廃水問題は全部、少なくとも鉱業法上の鉱害問題として扱うわけですから、これとの比較からすれば、過去に一遍人手が入れば、それはもうアウトですということになります。そういう論理からすれば、利用ということで人の活動が介入すれば、全く自然に流れているものとは違いますから、何らかの政策対象にならざるを得ないということになるけれども、その場合でも、ごくごく自然に流れているものを自然にそのまま使わせていただいているという場合と、わざわざ機械を使って地下の深いところからくみ出しているという場合を同等に扱うかと言われれば、それは政策的にも評価は違っていいはずです。
    ですから、自然に流れ出ているものをちょっと使わせてもらっている。それから、ちょっと掘ってたまたま噴き出してきたから使わせてもらっている。それから、うんと深くまで機械で突っ込んでポンプでくみ上げている。これを比べればそれはもう価値観から言っても違うわけですから、おのずから最後の方のもののほうが、厳しいコントロールの対象になってもやむを得ないということになるでしょう。これは既に幾らでも前例があるわけです。地熱発電で1,000m以上掘っているところから物すごい熱水が出てきて、余水がもったいなくてしようがない。温泉業界は使いたくてしようがないわけですけれども、残念ながら水濁法に引っ掛かってしまって、皆地下に戻しているわけです。ヒ素等の濃度が結構高いからだめだ、利用できないと言うんです。1,000m、2,000mも掘っているわけですから、それはやはり自然のものとは言い切れないということで、やむを得ないことだろうと思いますけれども、もったいないから利用するということはあり得るから、それはまた別の話だと思います。
    そういうわけで、自然由来といっても、整理をすればどういうものを自然由来として取り上げるのかという論理的な整理はあり得るのだろうと思われます。
  • 須藤委員長 それはそう思います。
  • 浅野委員 その上で、今、言ったように、そこにも幾つかのバリエーションが十分考えられるだろうと思います。
    それから、もう一つ忘れてはいけない要素は、たまたま昨日、外国の先生と日本の廃掃法の勉強をしていて、よくよく見たらこういう規定があるわけです。要するに、社会の習俗、習慣によって物を燃やすのは、廃掃法で禁止しませんと書いてあるわけです。つまり、どんど焼きの類が廃掃法で禁止されていないと読むことができるわけです。
    それと同じような文脈で、社会のニーズとか国民の要求とかいったことを考える余地があり得るわけですから、温泉というものが我が国で、外国に比べて国民の間で非常に愛されていて、それは価値があると認められているとするならば、その価値をある意味では、もう一つの軸として評価軸に入れることはあり得るわけです。その要素を入れて、全く同じような一律規制はできないから、それはどうするのだという話はあり得るでしょう。
    そこで、温泉というものについての社会的要請とかニーズとかというもの、これは単に業界の利益ということではなくて、むしろ社会的要請ということを考えて、それを1本中に入れることによって、また政策の選択肢が変わってくることはあるだろうと思います。
    更に、一律基準から暫定基準まで相当幅があるわけですけれども、暫定基準をもう少し厳しいものにすることによって、多くの方々の御理解をいただくとすればどの辺りかとか、いろいろな選択肢がある。ですから、組合せとしても、幾つかの複数の組合せです。多分二元方程式では解けないと思います。三元方程式か多元方程式か何かをつくって解を出していくということになるのではないかと思われます。
  • 須藤委員長 ありがとうございます。
    森川委員、どうぞ。
  • 森川委員 自然由来の関係ですが、1回目の検討会資料で、20年度のほう素の環境基準超過3か所のうち1か所が、ふっ素12か所のうちの9か所が兵庫県でございまして、これは御存じとは思いますが全て六甲山の東側の方で、ふっ素につきましては、先ほど地下水で薄めるという話もありましたが、温泉だけではなくて地下水が環境基準を超えているようなところです。
    しかも、温泉街、温泉宿はほとんど下水道に接続しております。ですから、温泉旅館の排水が理由で濃度が高くなったという状況ではないということです。また後で、河川水の濃度分布の図をつくってきましたので、参考に配らせていただきます。
  • 須藤委員長 助かります。ありがとうございます。
  • 森川委員 小さい河川なので年間2回程度しか測定していないので、10年分ぐらいの平均濃度のランク別に、色を変えて示しています。
    先ほど甘露寺先生からも御意見があったように、我々は規制行政をやってきたんですけれども、汚水として出てきたものを処理するというのは大変なので、汚水が発生しないようにというのがまず先かなと思います。特に温泉の旅館さんに、コストはどれぐらいなのかという話がありますけれども、処理施設をつくるというのは、有害物質ですから排水量50立米未満も全部適用になりますので大変だなと思っていまして、そういう意味からすると、今後についてはそういう目標数値を決めて、濃度の高い源泉の使用を控えていくとかといったことが考えられます。
    既に利用されているものについては環境保全上の見地から、地域にとってそれは地域の河川  環境にはどういうインパクトがあるのかとか、対策としてもいろいろな選択肢があって、排水規制をするのか、いわゆる下水処理とか地域処理とか、同じ温泉でも源泉で濃度が大分違うようなことも温泉地では見られますので、例えばそういったことを総合的に検討するのを自治体にやらせるような仕組みをつくるとか、それは規制ということではなくても、いろいろできるのかなという感触を持っています。
    今、お配りしたのは、単に10年分のデータをまとめたものです。長尾佐橋というのが真ん中辺にありますけれども、ここが有馬温泉です。隣の船坂橋は別の谷筋で有馬温泉の水は全然入っていません。六甲山の東の方はこういうふうにいろいろな河川でふっ素が検出されています。これは汽水域は除いています。ほう素の方につきましても、長尾佐橋のところだけではなくて、少し離れたところでも検出されています。純粋に、これも自然由来かというと、トンネルを掘ったりいろいろなところでわき水が出てきたり、そういったこともあるんですけれども、いろいろな文献もあります。こういう場所で排水を規制すると、武庫川上流の流域下水道に入っていますが、下水道の受入れ基準にも影響するということであると、ちょっとしっくりこない。規制するということについてはそんな感触があります。こういったことを総合的に考えて、地域の自治体などが対策を検討するような仕組みもいいのかなと思っております。
    以上です。
  • 須藤委員長 大変いいデータを出していただきまして、ありがとうございました。
    これはそうしますと、濃度が高いところは決して温泉の排水の影響を受けているわけではなくて、  地質というか地下水というか。その影響だろうとお考えだということですね。温泉排水の直接の影響ではない。
  • 森川委員 ほとんど温泉旅館からの排水は下水に入っているし、自然の状態としてこういう地域だということです。
  • 須藤委員長 そうすると、今回は地下水の方の話を全然していないんだけれども、地下水の環境基準は結構ほう素が高かったですね。私は記憶があいまいなんだけれども、環境基準をオーバーしているのが10~30件なかったでしょうか。それはこの次のときでいいんですけれども、それも併せて見ないと。どうぞお願いします。
    ほかに何か、御意見はございますか。今のこのデータなんかは、要するに、地質というかその地域の影響を受けて、ほう素、ふっ素が高いという部分も、どうも温泉ということでは必ずしもない。温泉排水は下水道に入っているということでございます。
    あと、論点としては何がありましょうか。公衆浴場をどうするか。意外に私が予想したより多いので、この辺について浅野先生、どうでしょうか。まずは同じような水を使って出しているんだけれども、それは規制外ということですね。
  • 浅野委員 やはりそれは公平性みたいな話ですね。これについて、そもそも論の話を仮にパブコメベースでやられたときに、実際に環境基準を超えていないではないですか、何で新たに規制を強化しなければいけないんですかと言われたときに、答えはたった1つしかないと思われます。ほかはきちんと規制されているのに規制されていないところがあるのは、現状はこうであるからといって、そこで公平性がありますか。やはり制度というものは、ある意味では各当事者に対する公平性が要求されるので、できる限りのことはやっていただかなければいけませんねという話になるのでしょうね。
    それから言うと、旅館業については厳しい規制がかかる建前になっていて、これが全然ないということも公平性に欠けますねということになるのでしょう。
  • 須藤委員長 ありがとうございます。
    これについては秋葉先生、何か意見はありますか。自然界のほう素の問題というのは、水道では困っていると思いますけれども、今のようなことでいいですか。
  • 秋葉委員 水道では、前回も申しましたとおり、ほう素、ふっ素の蛇口での検出率は、水質基準項目の中で、上位にはいると思います。そのほとんどは、地下水を水源としている小規模水道で問題となっていると考えられます。温泉排水が水道にどのような影響を及ぼしているのかの実態はわかりませんが、特に異存はございません。先ほどの公平性という観点で、再度、資料を見ると、16ページですけれども、その他が16%と大きな割合を占めています。福祉施設とか温泉スタンドということですけれども、公衆浴場のほかに、その他の施設についても考える必要があるのではないかと思います。特に福祉施設の実態はどうなっているのか。これは無視してもかまわない数なんでしょうか。
  • 須藤委員長 福祉施設というのは何を言っているんですか。
  • 秋葉委員 病院とか介護施設だと思います。
  • 須藤委員長 温泉病院みたいなところですか。
  • 秋葉委員 温泉病院と思いますが。
  • 布山委員 病院は病院で規制の対象になっていますね。
  • 須藤委員長 なっていますね。なるのではないですか。病院排水では規制にならないですか。
  • 水原課長補佐 いろいろな形態があるのであれなんですけれども、勿論これがすべて特定事業場になっているわけではなく、特定事業場になっていものもあると思います。
  • 須藤委員長 今の病院というのは、両方含んでいるということです。
    どうぞ意見を言ってください。
  • 秋葉委員 もう一つ、別の見方として、源泉の非常に高いものを利用した福祉施設では、長い期間療養していると思います。そうしますと、間違って温泉水を飲む方も非常に多いのではないかと思います。その他は、温泉スタンドと福祉施設ということですので、その割合はどうなっているのでしょうか。
  • 吉田課長 その他にどういう施設が入っているかというのは、データとしてはございますので、次回お示しすることは可能でございますけれども、基本的には先ほど言いましたように、全体の6~7割ぐらいのサンプルでこれぐらいの割合が出ていますから、これらが全体でもそんなに大きく変わることにはならないだろうと思います。
    恐らく温泉が近くにあって、そこから引いているということですので、温泉を目的とした施設ではなくて、たまたま病院内、福祉施設、養護老人ホームですとか、そういったものに温泉を引いて使っているという形態がほとんどではないかと考えております。
  • 須藤委員長 しかし、温泉排水が出てくることにおいては変わらないんですね。一緒ですね。
    ただ、希釈水の方が、そういう場合は何となく常識的に考えると多いような気もするから、普通の温泉に比べれば薄まる率は多分高いですね。
  • 吉田課長 小規模であれば、恐らく下水道等につないでいるケースが多いんだろうとは考えているところですけれども、大きいもので特定施設に該当していないものというのが論点になるかというのは調べてみないとはっきりしませんが、少し気になるところではございます。
  • 須藤委員長 甘露寺先生、今のお話の中で、秋葉先生が飲む人も多いと。多いかどうか知りませんけれども、よく昔から温泉の水を飲んで、特に胃腸系を健康にするという場合もありますね。そうすると、排水基準を満たしているということは、10倍の濃度の水を、そんなに多量には飲まないと思うんですけれども、この辺は今、相当そういうのがあるんですか。
  • 甘露寺委員 飲泉については、飲泉に使っている源泉とか施設というのはかなり多いんです。だけれども、では、実際に療養に使っているかというと、ほとんど遊び飲みなんです。まず、日本の場合、それを使って病気を治すという形で使われているわけではない。
    それはどういうことかというと、余りこういうのはみんな飲まない。ある程度飲んで、せいぜい5gとか、10g程度以下のものを一般的に飲む。こういうのは勿論、昔からあるんですけれども、比較的昔ほど現状では飲泉というのが本当に使われているかというと、飲むわけですから、1日に普通の水を飲んだって2lとか3lです。ですから、飲む方は、私は余り。
  • 須藤委員長 心配しなくてもいい。
  • 甘露寺委員 問題は、先ほど一番私がこれを見て、今、ちょっと気がついたのは、辰巳先生がおっしゃったように、このデータは要するに、はっきり言って市場性がないのではないか、処理技術  をやったときに。端的にいえば、そういうことをこのデータが示しているわけです。
    濃度の高いものが少ないんです。ですから、このデータはそういう処理屋さんが見ればすぐわかるわけです。どのぐらいお金をかければいいかということもわかっている。やらないよという形になってしまうということも、こういう問題は勿論考えないといけない。その辺が、私が気になったところです。
  • 須藤委員長 市場性ですね。
  • 甘露寺委員 このデータはそういうことを間違いなく示唆している。それから、もう一つは、いわゆる公衆浴場の日帰り施設というのが、実は排水規制から逃れているんですが、業者の言い分というのがあって、これは本当かどうかというのは私も調べたわけではないけれども、ある人に言わせれば、公衆浴場は実際は循環ろ過とかをやっているわけです。
    ですから、実態としては1日使う温泉の量は300立米も500立米も一般的には使わない。例えば、都内の温泉テーマパークでは、これは東京で規制をやっていますから、1日50立米以上温泉がとれないわけです。ですから、実際はそれよりもっと少ないだろうと思います。
    そういうふうに量が少ないので、循環でやっているから排水する量も少ないという問題が1つ。これはオフィシャルではないです。一般の公衆浴場をやっている人がときどき言うのは、私のところはきちんと循環ろ過をやっている、量が少ないんだからいいんだということはときどき私たちも耳にします。それが本当かどうかはわからない。それが1つある。
    それから、もう一つ。ちょっと気になるのは、先ほどの秋田県の温泉みたいな問題なんですけれども、川の水が利根川みたいにわっとあればいいんですけれども、上流の方へ行けば行くほど川の水が少なくなって、そういう場所で温泉が出ているというのが日本の特徴ですね。そこがやっかいなんです。
    要するに、酸性泉とかいろいろ変なものが含まれている温泉というのは割と上流側にある。水が少ない。冬なんかほとんど流れていないところに、実際は現状でも排水が捨てられているんです。そういう問題が一番の陰の問題として、排水全体を考えたときにやはり考えないといけない。
    先ほどのどかっと流す問題と同時に、この流す相手側の川の水が少ないときも問題。同じなんですけれども、ある意味でそういう問題の監視という問題も出てくる。その辺がすごくやっかいなんです。
    ただ、私自身は先ほどのデータは、大体こういう程度だという推定は聞いていたんだけれども、よくこれだけ細かくデータをとれたと思っている。これを推し進めていくということが非常に重要だろうと思います。
    あと、最終的な問題は難しいから、後でまた皆さんの御意見、どういうふうに決着するのかという問題が当然出てきますので。
    処理技術の単価の問題ですね。単価は余り出ていないですから、我々は温泉の集中管理というのをやっていますので、立米単位の単価というのは温泉の集中管理をやって、旅館に配ったりして、立米はどのくらいかというと安いのは100円以下です。それから、高くなると立米が400円、500円、600円、700円ぐらい。ですから、水処理費用も一般的な常識にはその程度、あるいはその倍程度までとういのが常識的に考えられる。これは私たちが考えて、いろいろ温泉の値段を積算するのに施設をつくって、いろいろどのくらいかかってどうのこうの、何年で償却してということでやり、立米単価を出すわけですけれども、そういう場合の単価の値というのは実際は大体、今、言ったようにかなり幅があります。そういうことが1つです。
    それから、今度は排水処理施設を設置するときの施設費。旅館の経営社の方に聞いてみると、大体、一般的には大体200~300万の自動車を2~3台買う程度なら間違いなくできるんです。それ以上、何千万になってしまうと、これはもうとてもではないけれどもできない。ですから、ミニバス1台ぐらいの値段というのが、我々の一般的な話をしているときによく話題になってくるコストの問題。ですから、そういうのから考えて、私は最初、処理費用はもっと安いのかと思っていたんです。そうしたら、かなりかかるので、これは現実問題として処理というのはなかなか、やりだすと大変だなという感じは私自身も持っています。
    ただ、技術的には、先ほどちょっとおっしゃったけれども、いつ、どんな形で展開しているかわからないという問題。もう一つ、私が一番最初のときに言ったんですが、温泉というのがもしかすると変わるかもしれない。それは温泉発電の問題が1つ出てくる。地熱開発というのが温泉の方へ寄ってきたんです。そうすると、そういうものの処理技術というものも当然、今、地熱で利用した水はほとんど地下へ還元していますから、そういうことを含めたいろいろな総合的な対応というのも、あと5年とか10年ぐらいの間には考えていかないといけないという問題が当然出てくる。そうすると、一緒にしてやるということも当然考えられるわけですけれども、それは将来の話で、この委員会はそこまで話が進むとは思わないけれども、大体私の感想としてはこんなところです。
  • 須藤委員長 将来の展望まで含めていただいて、将来については、多分地熱の利用のところと関係してきますね。おっしゃるとおりだと思います。
    ほかの先生はいいですかね。いかがですか。大体論点はこんなところぐらいかなと。
    浅野さん、まだあったらどうぞ。
  • 浅野委員 大体、今、甘露寺委員が言われた、将来のことも視野に入れていいと思います。つまり、暫定というものをどこまで暫定として許容するかという材料にはなるわけです。未来永劫暫定ではないということであるわけですから、技術的な開発の可能性について先ほどだいぶ議論がありましたけれども、これはこのリポートの中では大事な要素になると思います。
  • 甘露寺委員 あと、暫定という言葉の他に要監視項目というのがあると思いますが、要監視項目というのは排水の方ではないのでしょうか。
  • 須藤委員長 いえ、あります。暫定というのは排水基準があって、それに対して、これはとてもそこまでいかないから、暫定的に少し高い濃度で決めておきましょうというのが暫定基準です。それが今、温泉排水が500mg/lという高い濃度になっている。これが一番大きな問題で、この委員会のスタートの論点がそこから始まっているわけです。
    よろしいでしょうか。それでは、論点はこんなところかなと思いますけれども、繰り返しになりますけれども、順不同ですけれども今、出た議論としては、処理技術の開発とコストの目標の問題ですね。それから、自然由来をどう理解して、この温泉排水とどう絡めて理解をしていくかということですね。
    浅野先生からも出ましたけれども、特に公衆浴場のことも含めますと、温泉というのは日本国民の1つの豊かさというか健康も含めて考えていくと、1つの企業としての利害というよりも、社会的要請もあるのではないか。そういうところで、この排水基準のかけ方も、もう少し柔軟性を持つような議論も必要なのではないかなという議論もあったような気がします。
    それから、水域によって当然変わりますね。公共水域あるいは上流ほど悪い水が出そうだ。先ほどそういう議論もありましたね。公共水域の関連においてという部分もありました。
    将来、地熱発電やらそんなことも考えると、温泉排水の問題というのは一概にただの排水管理というだけにとどまらないで、熱利用のことも含めると、もう少しやり方も変わってくるのではなかろうかという展望も開けるのではないか。こんなことが今までの議論ではなかったかなと思いますので、今、順不同で申し上げましたけれども、その辺をとりまとめていただくということで、新たにあれば、またそれを足していただくということで、データは更に追加されれば追加していただくということでよろしいでしょうか。
    (「はい」と声あり)
  • 須藤委員長 以上、論点としてはそんなところでいいかなと思いますので。ほかは全体を通してよろしいですか。
    (「はい」と声あり)
  • 須藤委員長 それでは、今後は先ほど言いましたように3月4日の10時から12時ということで、次の委員会までにどうぞ。
    来年度もこれは続くんでしょうか。まだそれはわからないんですか。
  • 吉田課長 恐らく、来年度も是非お願いいたしたいと考えております。
  • 須藤委員長 調査を少しやっていただくんですね。先ほど言った排水口の調査だとか濃度変化だとかというのは、若干は予算のある限りにおいてはやっていただけるんですね。
  • 吉田課長 その辺については、次回に追加的にこういう調査をしたいという提案を併せてさせていただきたいと考えております。
  • 須藤委員長 わかりました。
    では、少し早いんですけれども、予定した議論はできたと思います。大変熱心な御討論をいただきましたことをお礼申し上げて、以上をもって閉会とさせていただきます。ありがとうございました。

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