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OPRC条約とは?

International convention on oil pollution preparedness , response and co-operation ,1990


条約採択の経緯

 1989年3月、米国アラスカ州で発生した21万トンタンカー「エクソンバルディーズ号」の座礁事故に伴う大量の油流出事故(原油約4万キロリットル)は、流出事故の防除及び付近海域に生息する生物の保護対策の遅れから、ニシン、鮭等の魚類、海鳥、海獣等に多大な被害を与え、国際的に大きな反響を及ぼした。このため、同年のアルシュ・サミットでは、IMO(国際海事機関)に対し、海洋の油濁防止に関する一層の活動のための案の提示を求めた。

 これを受けたIMOでは、1990年3月のIMO内のMEPC(海洋環境保護委員会)において検討を始め、同年5月の条約準備会議の審議を経て、同年11月30日の条約採択外交会議において採択された。

日本国は1995年10月17日に加入している。


条約の概要

  1. 油汚染緊急計画の備え付けの義務(第3条)
    締約国は、自国の船舶等へ油汚染緊急計画を備え付けさせる。
  2. 油汚染の通報手続き(第4条)
    締約国は、自国の船舶等が油を排出し又は油汚染を発見した場合に通報を行わせる。
  3. 油汚染報告を受けた際の措置(第5条)
  4. 準備及び対応のための国家及び地域システム(第6条)
    油汚染に対する準備及び対応のための国家システムを構築するため、国家的な緊急時計画を策定する。
  5. 油汚染対応における国際協力(第7条)
  6. 研究開発・技術協力(第8、9条)


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