環境再生・資源循環
第39回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会議事録
日時
令和8年3月26日(木) 15:00~18:00
場所
公益財団法人産業廃棄物処理振興財団会議室(WEB併用会議)
開会
(切川調整官) それでは定刻になりましたので、ただいまから「第39回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会」を開会させていただきます。
初めに、廃棄物規制担当参事官の大川から御挨拶をさせていただきます。
(大川参事官) 環境省の廃棄物規制担当参事官の大川でございます。会議に先立ちまして本検討会の座長を第1回検討委員会から15年の長きにわたり務めていただき、PCB問題の解決に向け、強いリーダーシップを持って御指導をいただきました永田勝也先生が、誠に残念ながら昨年12月31日に御逝去されました。ここに哀悼の意を表して黙祷をお願いしたいというふうに思います。皆様、御起立いただけますでしょうか。
(黙祷)
ありがとうございました。御着席ください。
改めまして委員の皆様、JESCO各事業所の立地自治体の皆様にはPCB廃棄物の処理に御理解、御協力を賜り厚く御礼申し上げます。先週19日JESCOの北海道事業所と東京事業所におけるPCB処理を終了することができました。後ほどの議題で御説明いたしますけれども、平成16年から実施してまいりましたJESCOでの高濃度PCB廃棄物処理事業におきましては、変圧器・コンデンサー等を39万6000台、安定器・汚染物等2.1万トンを処理することができました。この場をお借りしまして改めてJESCO立地自治体の皆様、監視会議、本委員会の委員をはじめとする関係者の皆様に御礼申し上げます。JESCOのPCB廃棄物処理施設につきましては、これから順次解体・撤去をしていくこととなります。
本日は高濃度PCB廃棄物及び低濃度PCB廃棄物の処理状況や、現在中央環境審議会の小委員会において検討を行っております、PCB特措法の改正に向けた制度的な検討状況について御報告させていただきますほか、低濃度PCBに係る課題等の対応状況等について御審議をいただきたいと考えてございます。
環境省といたしましては引き続き経済産業省をはじめとする関係省庁と連携をし、JESCO、自治体、産業界の皆様と一丸となって、PCB廃棄物の適正処理が1日も早く進むよう全力を尽くしてまいりたいと考えてございます。本日は皆様の活発な御議論をどうぞよろしくお願いいたします。
(切川調整官) 本日の委員の出席状況を御報告させていただきます。13名の委員のうち12名に御出席いただいてございます。伊規須委員が御欠席です。また織委員が遅れて参加と聞いてございます。また、JESCO、PCB処理事業所立地自治体の皆様、PCB処理監視委員会の委員長にも御参加いただいております。よろしくお願いいたします。
また本日資料の御説明をいただく関係で、オブザーバーとしましてJEMAの吉田課長、日本化学工業会の柳谷部長にも御参加いただいております。よろしくお願いいたします。
資料ですけれども委員の皆様には、会場に資料を配付させていただいています。またオンライン参加の委員の皆様におかれましては、あらかじめ本日資料をメールで送らせていただいてございますので、不備等ございましたら事務局にお知らせをお願いいたします。
また、Web参加の委員の皆様におかれましては、発言される際にはWebシステム上の挙手ボタンを選択してお知らせをお願いします。
議事に入ります前に座長の選出をお願いしたいと思います。事務局といたしましては、浅野先生にお願いしたいと考えてございますけれども、委員の皆様いかがでしょうか。
(異議なし)
ありがとうございます。それではこれ以降、浅野先生に座長で進行をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
議事
(浅野座長) それでは皆さんどうぞよろしくお願いいたします。本日も大変盛りだくさんの内容ですので、議題を幾つかに分けて審議をしたいと思いますのでよろしくお願いします。まず最初に議題1、PCB特措法に基づく届出の全国集計状況の令和6年分、議題の2、高濃度PCB廃棄物処理の進捗状況の2つについて、環境省とJESCOから説明をいただきます。よろしくお願いします。
(切川調整官) 先に環境省から資料1の御説明をさせていただきます。これは毎年3月にとりまとめた結果を御報告させていただいています届出情報になります。冒頭2つ目のパラグラフを御覧いただきたいと思います。1年前の令和7年3月末時点での保管の状況を整理してございます。2年前の令和6年3月との1年間の比較もお示ししています。
高濃度PCBに関しては、令和6年3月に北九州・大阪・豊田の3事業所が終了していますので、この1年間は東京と室蘭の2か所で処理をした量となります。変圧器32台、コンデンサー470台、安定器17万6000台の処理がされています。なお高濃度PCBは令和7年10月までにJESCOに全て登録されて、令和8年3月までにその処理も完了していることを御報告させていただきます。
また、低濃度PCB廃棄物につきましては、コンデンサーが2000台増加ということで、処理も実施されているのですけれども廃棄物の発見、届出もかなりの数がされているという状況になっています。変圧器が1000台、柱上変圧器は2万2000台減少となっています。
めくっていただきまして2ページ目を御覧いただければと思います。表の1と2が令和7年3月末時点の数量となっています。高濃度、低濃度、そして濃度不明でみなしで届け出ていただいているものが整理されています。
その次のページ3~4ページ目が令和6年3月から令和7年3月に向けての1年間の保管中の廃棄物の増減をお示ししています。参考の表1-1、1-2を御覧ください。高濃度PCBでは、変圧器が27台、3kg以上コンデンサーが160台、3kg未満が11万3000台、安定器が17万4000台という変化があります。
隣の低濃度を見ていただくと、先ほど申し上げまたとおり変圧器が1000台、コンデンサーが1万台、柱上変圧器が2万2000台と変化しています。引き続き、法に基づき数量の管理を続けてまいります。以上です。
(JESCO) 引き続きまして資料2-1を説明させていただきますが、その前にまず御礼を申し上げたいと思います。2001年のPCB特措法の成立以降、それ以前からも委員の先生方には御指導を賜りまして御礼を申し上げます。本日JESCOによるPCB処理事業を終了するということを報告せていただくことになりましたが、それも委員の皆様方があって初めてできたと考えているところです。
また、行政関係、特に環境省をはじめ国の方、地元の立地自治体の方には大変厳しくもやさしい指導をしてもらいまして事業を推進するために、いろいろなことをしていただきましたことに御礼を申し上げます。そして掘り起こしについては全ての自治体の方々に御協力をいただきまして、本日御報告ができることになりました。特に地元の市民の方の御理解があってこの事業ができましたもので、地元自治体に改めて御礼を申します。また、本日も業界各団体がいらっしゃいますが、保管関係も皆様の御協力があって初めてできたことでございます。本日皆様に終了の御報告ができることについて、改めてJESCOとして御礼を申し上げます。
それでは2ページ目からの内容を説明させていただきます。まず今年度のものですが、変圧器・コンデンサーが831台、安定器につきましては223トンというところです。今後につきましては、次の議題でもありますが、新規発見物については、新たな処理体制が確保されるまで保管ということでございますが、JESCOとしては本年度はこのように処理をさせていただきました。
次に3ページ目です。既に大川参事官の御説明の中でもございましたが、JESCOで39万6000台の変圧器・コンデンサー、安定器は2万1000トンということで、19日に本年度まで稼働していました東京・北海道の事業所におきまして、処理後物の払い出しをもって営業処理を終了した数値です。最新の情報に基づきますと3月までの純PCB換算量は1万5191トンという数字でございます。
次に4ページ目です。トランス・コンデンサーの受入台数、PCBの受入重量の推移は2012年をピークとして徐々に減っていったというところです。当初の方針については、お待ちいただいた方々、調整いただきました保管事業者の方に御礼を申し上げます。また掘り起こしでその後のほうは大分出したということで行政の皆様、保管事業者に協力をいただきまして、このような形で大量の廃棄物を処理することができたところです。
最後の2023年、2024年となりますと大分量が少なくなっておりまして、最後の仕上げをさせていただいたところです。受入台数については、2012~2013年がピークで直近2年は10分の1という量でした。
5ページ目は飛ばしまして、次に行政代執行です。これについては必要なものについては行政代執行処分ということで、下の表に書いておりますような行政代執行の処分が行われたということです。
7ページ目ですが、平成28年法律改正のときに盛り込まれたものの全体について書いているところです。こうしたものについて実際に処理をしておりましたが、今後は事業所の解体撤去を安全に、かつ排出基準など各種基準を守りつつ実施していくというところで処理については終了したという本日の報告です。
解体撤去についての御報告を次の資料2-2のほうで御報告させていただきます。2ページ目です。基本的な考え方と流れです。先行工事として事前作業をした後、プラント設備を除去分別、プラント設備の解体工事、次に建屋の除去分別をして建物の解体工事、という流れです。
3ページ目を御覧ください。一番初めに始めた北九州の1期プラントですが、既に先行工事から除去分別が終わりまして、今、解体撤去工事まで進んでいるところです。その他2期についても今プラント設備、豊田につきましてはプラント設備の解体をしておりまして、東京については事前と先行工事を今やっているところです。大阪については除去分別までは実施しまして、基本的に資料の年数を書いているところでプラントの解体撤去を行うというところです。北海道の当初設備については先行工事の事前作業ということですが、増設プラズマについては来年度からということで、北海道、東京は本年度ぎりぎりまでやっておりましたので、先行工事も含めまして部分的には行っているのですが、これにつきましては時間は未定というところもございますが、処理していくというところです。
次に各事業所について簡単に御説明していきます。基本的には4ページを開けていただきますと北九州1期、建屋については今年度及び来年度で解体するというところです。
次の5ページの写真を見ていただきたいと思います。5ページの写真ですが建屋については除去分別を終了したというところです。ここで二次洗浄室、解体分別室と書いておりますが、基本的には緑のほうで樹脂で塗装していたものも全部剥がす、天井も壁も取るという形できれいにしているという状況です。
実際に今やっているのは、外周のここで見ていただくと外側の付帯設備についてもまずは外しまして、これから本体のほうの解体に入るという状況です。こういった形でまずは1期については建物を壊すという段階まで入っているところです。
次に6ページを見ていただきますと、2期についてはプラズマの液抜き洗浄、配管等の除去分別は済んでおりましたので、プラント設備の解体撤去に着手しているところです。ここら辺のものについては、きちんと取り外すという形で進めているところです。
大阪については先行工事ということでVTR設備とかここに書いてあるものについては、実施しております。基本的にはここに書いておりますが、解体につきましても目標値以下ということで通常の操業と比べても変わらないところでやっているというところです。
大阪は次の8ページの写真です。先行工事で今やっているところで、中身を少しずついろいろなものを取り外しているところです。タンクを解体し取っているというところです。
豊田については先行工事の高濃度PCB取扱エリアの解体というところに入りまして、まず工事事務所等の事前準備の段階に至っているというところです。
東京のほうは今先行工事をしています。先行工事は同じように管理目標値以下で通常の操業時と比べても変わらないということで対応しております。11ページの写真を見ますと、こういったリン含有処理設備、粉末活性炭のスラリー化設備、こういうものをきれいに取り外しているところです。
最後に北海道ですが、当初施設でコンデンサー解体工事を完了しました。ここはレベルⅢという非常に高いところでしたので、PCBの付着レベルの保護具を着用して対応しています。排気中のPCB濃度などについては管理目標値以下で、通常と変わらないというところです。操業の中で使っていない部分については、先行工事で着手して取ったというところです。
引き続き予定を立てたとおりに解体を進めてまいりまして、安全にかつ地域の皆様に御心配のないような形で工事を進めるという所存です。以上でございます。
(浅野座長) どうもありがとうございました。ただいまのご説明について何か御質問、御意見がございますでしょうか。よろしいでしょうか。Web参加の委員の方からもございませんね。
それではないようですのでこの件については御報告を承ったということにします。
次に議題3ですが、JESCO事業終了後に向けた制度改正についてということで環境省とJESCOから説明をいただきます。資料3-1~3-2まで御説明をいただくことになります。よろしくお願いいたします。
(髙橋企画官) 環境省の廃棄物規制担当参事官室の高橋でございます。資料3-1に沿って御説明させていただきます。おめくりいただいて1ページ目です。この表の左側がこの委員会で、昨年3月にとりまとめていただきましたところから高濃度PCB廃棄物の処理体制構築等について抜粋したところでございます。
真ん中の段が3月のとりまとめを受けまして、中央環境審議会に設置しました廃棄物処理制度小委員会において制度的対応について御検討いただきまして、現在、意見具申案をとりまとめた後、パブリックコメントを行った段階ということで、もうしばらくしますと案を取って意見具申の手続きに進んでいくという段階のものでございます。そして右側がそれを受けた我々の法制化の検討状況ということで、本日御報告させていただきます。
まず1つ目の項目でございますけれども、高濃度PCB廃棄物の処理体制の構築です。PCB委員会でのとりまとめでも、高濃度PCB廃棄物を無害化認定施設に追加するという御意見をいただきまして、また無害化設備に付加する前処理の基準の追加を併せて行うという御意見をいただいた上で、意見具申案でも同様の記載となっています。これにつきましては、この後、告示の改正案について御説明させていただきます。
おめくりいただいて2ページ目です。PCB特別措置法の見直しの状況です。PCB委員会でも覚知後一定期間に安全かつ確実に処理することを義務付けていくということで御意見を賜ったところです。意見具申案でも同様にそのような記載とさせていただいています。
検討状況でございますけれども、5つマルがございます。例えば最初の高濃度PCB廃棄物は届出の義務化を堅持、また使用中の高濃度PCB使用機器が見つかりましたらこれは廃棄物とみなすといった、現行のPCB特措法の規定は維持した上で、3番目にございますように、高濃度PCB廃棄物は政令で定める期間ということで5年を超えない範囲で政令で定める範囲で期間を定めまして、それまでに処分をしていただこうということで新たに義務付けるという規定を置きたいというふうに今検討を進めているところです。そのほかの規定は現行の規定とほぼ同じということです。
おめくりいただいて3ページ目、計画策定の関係です。こちらはPCB委員会でも使命を終えることになる計画の策定といったものは、自治体の事務負担を軽減する観点から見直しを併せて検討してはどうかという御意見をいただいたところです。意見具申案でも、都道府県でも所在量が今後高濃度はまばらになってくるということで、全ての都道府県等に計画策定、公表義務を求める必要性は低くなっているという御意見をいただいたところです。
これを受けまして、やはりJESCOで計画的に処理を進めていくという段階でないということで、国が策定する基本計画は引き続き維持しますけれども、都道府県が策定するPCB廃棄物処理計画は廃止をさせていただこうという方向で検討を進めていただいているところです。以上です。
(JESCO) 資料2によりまして高濃度PCB廃棄物を使用した技術実証試験結果を報告させていただきます。めくっていただきまして、まず目的でございます。JESCOの処理施設については先ほど御報告がありましたように、処理はすべて完了という形になりますけれども、今後高濃度PCB廃棄物が少量ではありますけれども散発で出てくるということが否定できないということですので、JESCOの施設がなくなったときにどういう形で処理を進めるかということを技術的に検討しております。
図にありますように、トランス・コンデンサーについては油を抜いた後の本体については鉄とか素子、部材ごとに解体しまして洗浄を行って分析を行った上で低濃度化できているかということの確認、安定器については使用されているPCBが触れているところが中の充填コンデンサーのみという形になりますので、これを取り出して穴開け洗浄をし、洗浄液と金属・素子を分析、確認をした上で処理を行うということで、処理ができるということを技術的に確認しております。
めくっていただいて3ページ目になります。これは、JESCO東京で行った例を図示しております。我々東京事業所のほうで左の入口からずっと入りまして、真ん中が処理塔になります。一番奥は配管、塔槽類、その一番奥に写真にございますような屋外倉庫を用意しております。これは操業時のピークにはいろいろな運転廃棄物がたくさん出てくる場面がございましたので、一時的に仮置きをする危険物倉庫という形で用意していたのですけれども、終盤になりこの倉庫を使わなくなったということで、ここを使った形で右の写真にありますようなグリーンハウスを設置し、作業環境を整えた上で解体・洗浄を行うという技術試験を行っています。
めくっていただいて4ページ目は倉庫の中のレイアウトという形になっております。右半分にグリーンハウスを張りまして、作業環境をエリア分けして管理できるようにしています。2つ目のエリアは作業のときに使用した防護服等を着脱する部屋、また3つ目のエリアは作業環境外に出るという場面になりますと、手・顔等もPCBを拭き取った形で出ることになりますので、それを行うエリアとしています。このような3段構えのグリーンハウスを用意しております。負圧管理を行い、中の空気については活性炭吸着塔を経由して排気するということで、それぞれグリーンハウスの中、外、活性炭吸着塔出口という形で環境測定を行いながら、解体洗浄作業を行いました。
めくっていただきまして5ページ目が検討内容という形で機器解体です。今回は少量が見込まれるという形になりますので、JESCOのような大量のPCB廃棄物を安全かつ速やかに行うための大掛かりな事業ラインということではなくて、1日数台の少量を対象に処理しますので、手解体を中心とした解体洗浄が実際に安全かつ効率よく実施できるかを確認しました。
(2)が対象機器という形でコンデンサー6台、安定器については写真の赤マルにありますように、安定器の中にあるコンデンサーを取り出すという形で作業を行っております。
めくっていただきまして6ページ目が試験方法という形で先ほど御紹介したように、作業を行うスペースについては全て負圧管理をしたグリーンハウスの中で行います。特に解体等を行う作業については右側にありますオイルパンを敷設し、作業ブースという形で囲い、この中でセーバーソー等を使って、コンデンサーの解体等を行ったということです。
7ページ目、安全対策を図示しています。周辺にPCBが飛散等しないように防止するという意味でグリーンハウス、真ん中に緑の図がございますけれども、ここを負圧管理をしながら作業を行う場所については、オイルパンの上に吸着マットをひいて解体ブースを作って解体を行うということで、中の空気については右側にございます活性炭吸着塔を経由し排気ファンを使って排気するということで、しっかりと負圧管理をしてPCBが飛散等しない状況を作っております。
また作業従事者の曝露防止もするという形で、JESCOの各施設でレベル3エリアとして安全管理を行っていたエリア相当の保護具という形で写真にありますような化学防護服、全面体マスク、また耐油性の手袋、長靴を着用し作業従事者の曝露対策も行っております。
8ページ目から実際に行った結果になります。解体を行ったものを9ページ目にありますように部材ごとに分けて洗浄を行うということで、洗浄かごにきちんと整列させてから洗浄を行っております。
右の図にありますように、洗浄を行って随時、簡易測定で洗浄効果を確認しながら処理を進めています。次の工程に進む前に公定法で分析を行いました。目標が達成できていない場合には、洗浄工程に戻し改めて洗浄を行います。洗浄がしっかり行われたことが確認できた場合には、無害化処理施設による焼却処理工程に進み、確実にPCBを分解する処理を行っております。
実際洗浄をするに当たってはなるべく洗浄液が満遍なく部材等に触れ、洗えるような形になるよう、10cm角程度に切断ということと、コンデンサー素子については反物状に長尺の素子が折り畳んで巻いた形状になっておりますので、しっかり中まで洗浄溶剤の蒸気が中に入っていくということも考えて縦置きにし、液体が縦から下に流れるということに留意しながら洗浄をしております。
10ページ目が解体工程を細かく書いております。写真にありますように、主にセーバーソーを使いながらコンデンサーの蓋を開け、左から2番目の写真は開けた状態の素子が入っていますけれども、この中にPCBが付着またはしみ込んでいるという形になっています。これも液漏れをしないような形の留意をして自由液があった場合には別途缶のほうに抜油するという形で解体作業を行っております。右の写真にありますけれども、これは安定器の外側の金属を剥がした後に、内蔵コンデンサーの場所を特定して赤マルで囲ってありますけれども、このコンデンサーを破損しないような形で取り出すという作業が工程になります。
11ページになりますけれども、解体工程の次は洗浄工程になります。洗浄液体を上から流すだけですと、例えば素子の中とかトランスになると鉄心等の重なりの中に洗浄液が入っていかないということで、洗浄むらであったり洗浄残しがあるということも懸念されます。今回使用した装置ですけれども、商業ビルの地下等に設置されており、そのままでは搬出できない超大型の変圧器等の処理を行うため、これらをJESCOの処理施設に入れるために、ビルの地下等でトランスを洗うという技術として開発し、JESCOが作成した装置で、これまでも多くの洗浄処理実績があるものです。溶剤を液体で回すのでなくて液体を加温しまして気化させ細かい粒子状にし、素子等の中心まで洗浄溶剤をまんべんなく行きわたらせ、洗浄溶剤が液化し、流れ落ちる際にPCBを洗浄するという処理でございます。
左の図になりますけれども、PCBを洗浄液との混合液という形で出てきてそれを抜き取る。これを蒸発器で分離させながら溶剤をぐるぐる回します。今回コンデンサー1台については、これまでのJESCOでの洗浄の実績から大きさ等を勘案して、1日6時間かける大体3.5日間洗浄で洗えると見込みました。大体1サイクルが50~60分、使用する溶剤の量が70~90Lです。
めくっていただきまして12ページです。部材及び洗浄廃液のPCB濃度レベルが公定法で5000ppmを下回ると洗浄処理終了と設定しました。洗浄液について毎日午前午後1回ずつ洗浄装置から抜き取りまして、簡易測定法で洗浄効果を確認しながら、処理を行っております。
部材につきましては、最終的に下の写真にございますように特に素子については一番深い部分、奥の部分がしっかりと洗浄できているということを部材を採取しながら確認するということで、最終的には洗浄液及び部材についても公定法で確認するということで作業を行っております。
13ページを御覧ください。結果でございます。1日2回の確認をしながら、最終的に公定法で分析した結果という形で、真ん中の表にそれぞれ洗浄液、金属、素子という形で濃度幅になりますけれども結果を書いています。それぞれ目標に対して十分洗浄効果があったということで、洗浄処理が安全かつ確実に実施できているということが確認できております。
また作業中の環境に配慮するという形で、先ほどグリーンハウスのレイアウトを見ていただいたようにグリーンハウスの中、周辺、活性炭吸着塔の出口という形で、PCBの濃度をそれぞれ作業前、作業後で測定しつつ、作業期間中においては1日1回毎日PCB濃度を測定し、PCBが飛散・漏えいしていないことを確認しながら作業を行っております。
14ページで、洗浄工程がどのくらいうまくできたかということを推定値になるのですけれども収支を計算しております。具体的にどのくらいPCBがあったのかということがなかなか明確になっていない部分もありますので、推計にはなってしまうのですけれども、作業前の総重量とばらした後の部材ごとの重量を量り、液量を計算しました。それぞれコンデンサーの場合は、メーカーヒアリングによるとPCB濃度100%ということで我々JESCOの事業を始める前にヒアリング結果がございましたので、それを掛けてコンデンサー6台に含まれていた量が18.7kgのPCBがあったと算出しております。
先ほど説明させていただいた洗浄を行った上で、それぞれ洗浄排液にどのくらいPCBがあったか、また部材にどのくらい残っているのかということで、これは分析結果から推定したものになります。洗浄液については、当初のPCBを99%程度洗浄液のほうで抜き出しているだろうということで、液の濃度としては4900ppm、部材については1%ずつ残っているという形になりますけれども濃度としては1200ppmという形で、収支から見ても洗浄処理が確実に実施できたということで確認しております。
最後15ページになります。参考までにトランス・コンデンサー廃棄物については洗浄すれば十分目標を達成できるということで確認できているのですけれども、作業中に使用したゴム手袋とか器具、タオル、その他保護具にどのくらいPCBが付着したのか。また、PCB汚染機器と同様に洗浄すれば無害化処理施設で処理できるレベルになるか、確認をしております。その結果、1回洗浄するだけで十分洗浄効果が得られるということを確認しております。
また、作業中に使用しました全面マスクの活性炭フィルターとか活性炭吸着塔、解体作業を行ったグリーンハウス、側面が4面と天井と床という形で6面、それぞれ拭き取り検査を行った結果、これも十分低濃度の範囲に収まっているということを確認できております。
また、参考値になりますけれども今回解体作業を行ってもらった2名の方の作業前と作業後、1点の数値にはなりますけれども、生物学的許容値に対しても十分低いという形で作業前、作業後ほぼ変化はないという形で確認できておりますので、安全に効率よくできたことを確認できております。以上です。
(切川調整官) 続きまして資料3-3-1と3-3-2の御説明をさせていただきます。まず3-3-1です。告示改正に関する内容となっています。JESCOは廃棄物処理法の15条の施設の設置許可を取って、5か所で事業を実施させていただいていました。低濃度PCBに関しましては、設置許可もありますが廃棄物処理法に基づく環境大臣の無害化処理認定を取得していただいて、処理を実施していただいています。今後発見される高濃度PCB廃棄物をこの大臣認定制度において処理していくという方針をこの検討会でお示しいただいており、これを踏まえて検討を進めております。まず1ページ目に、告示の改正方針をお示ししています。
左側は現行の低濃度PCBの認定です。真ん中に告示の対象の廃棄物を定義づけています。5000mg/kg以下の廃PCB油、5000mg/kg以下の金属くず等の不燃物、令和元年に告示改正をいたしました塗膜くず等の可燃性の汚染物に関しては10万mg/kg以下が現行の無害化の対象となっています。
もう1つ告示がございます。無害化処理認定の基準に関する告示で、無害化処理を行う基準、処理を行う者の基準、施設の設置基準、維持管理基準を定めています。
これに対して右側になりますけれども、今度処理対象物に高濃度を追加していくということを考えています。ここで告示対象を全てのPCB廃棄物としてしまいますと、これまで認定を取得されている低濃度の事業者さんと今後の認定を取得された事業者さんの認定内容がごちゃごちゃになってきますので、これまでの低濃度の認定体制は維持しつつ、PCB廃棄物のうち、低濃度等には該当しないものとして高濃度PCB廃棄物を追加し、先ほど資料3-2で御説明させていただいたような高濃度PCB廃棄物を解体・分別・洗浄といった前処理を行って、その後焼却処理によって無害化することができる事業者で受入れができるものを、告示の中で対象物として追加していきたいと考えています。
そして処理の基準のほうですけれども、焼却処理によるPCBの無害化を行う基準に関しては変更なく、前処理の部分の基準を追加していくことを考えてございます。高濃度PCB廃棄物の前処理としてPCBを分別・除去する設備の基準や、設備の維持管理基準を追加します。こういった方針を告示に反映させると、次の2ページ目にようになります。
2ページ目を御覧いただきますと、この無害化認定制度は石綿とPCBを合わせて1つの告示となっています。数字の2がPCBに関するものとなっています。先ほど申し上げましたとおり、対象となる廃棄物に高濃度PCB廃棄物を位置づけて、先ほど基準の告示のほうで申し上げたようにPCBの分別・除去によって濃度レベルを下げて既存の無害化処理認定を取得している焼却炉で処理ができるものを対象とします。
数字の1のところに戻っていただきます。JESCOでも北九州と室蘭のプラズマ溶融炉において、もともと事業者の倉庫として使われていたところを廃業後に一般家庭の車庫等として使われていて、そこからPCB使用安定器が発見されますと、その高濃度PCB廃棄物は一般廃棄物に該当しますので、JESCOでも一般廃棄物の許可を取って処理を行っておりました。今後もこういったケースで一般廃棄物となる高濃度PCB廃棄物が出てくるケースが想定されるだろうということで、今回の告示改正において従来は産業廃棄物のみ対象であったところを、一般廃棄物として排出されるPCBも対象にしていきたいということを記載してございます。
さらに3ページ目を御覧いただきたいと思います。こちらは基準に関するものになっています。二条が処理の内容に関する基準ということで、ここにPCBの分別・除去と、分別・除去した後の焼却による無害化を義務付けるという記載をしています。
第三条、第四条、第五条、第六条に示している施設の設置基準や維持管理基準にはPCBの分別・除去に関するもの、分別・除去した後の焼却に関する基準を追加していきます。さらに第八条の実証試験においては、実証試験を行っていただいた上で、環境省に認定の申請を出していただくことになりますので、その関係の書類の作成を追加し、第十条にその記録に関する分析結果等の記録を追加します。本日、御了承いただけましたら、告示の改正について作業を進めまいります。
続きまして資料3-3-2を御覧いただければと思います。こちらが関連するガイドラインの改訂になります。めくっていただいて1ページ目を御覧いただければと思います。先ほど資料3-2で御説明させていただいたとおり、高濃度PCB廃棄物は保管場所から収集・運搬されて処理施設に入ります。そのときに処理施設において受入れと検査が行われます。その後、高濃度PCBを焼却もしくは溶融により無害化処理するために、前処理として、高濃度PCB廃棄物を洗浄できる状態に解体し、抜油、分別を行います。これらの工程を経て、洗浄できる状態となった高濃度PCB廃棄物からPCBの除去のため洗浄を行い、PCBレベルを下げた上で無害化処理を行います。
現在、廃棄物の無害化処理を行っていただく事業者向けに低濃度PCBに関するガイドラインが存在しておりまして、収集・運搬に関しては「低濃度PCB廃棄物の収集・運搬ガイドライン」、洗浄に関しては「微量PCB汚染廃電気機器等の処理に関するガイドライン(洗浄処理編)」、焼却に関しては「低濃度PCB廃棄物の処理に関するガイドライン(焼却処理編)」がございます。
今後これまで無害化処理認定をお持ちの事業者様に、高濃度についても、受入れを検討いただくことを考えておりますので、これらのガイドラインに高濃度に関する内容も記載することによって、事業者さんに実証試験に向けて準備いただき、さらに認定に向けて動いていただくことを考えております。既存のガイドラインをベースに、高濃度に関する技術を書き込んでいくことを考えています。
かつ、最終的には焼却または溶融によりPCBを無害化することになりますので、焼却ガイドラインにおいては全体の流れをしっかりと整理し、洗浄ガイドラインでは工程管理をしながらPCBレベルを下げる処理を位置付けていきたいと考えています。
具体的な内容を左側に記載しています。高濃度PCB廃棄物に関しては、まず高濃度PCB廃棄物からPCBを分別・除去するという考え方が必要になってきますので、それを整理しています。低濃度と異なり、高濃度はエリア管理の考え方が重要ですので、グリーンハウスを設置して作業エリアを分けてレベル管理を行う旨を記載します。かつ各工程で簡易分析も行い、必要な判定を行いながら、次の工程に進んでいくという工程管理の考え方も追加します。さらに作業安全の確保に関しても、高濃度を扱うリスクを把握して対応いただくことを書き込みます。こういった高濃度の無害化処理に必要な事項をそれぞれのガイドラインに位置づけていこうと考えています。
具体的には次のスライドの2ページ目を御覧いただきたいと思います。それぞれのガイドラインのどこにどんなことが書いているかということをお示ししています。さらに3ページ目以降に現行のガイドラインの章立て、概要をまとめています。特に第2章のところが処理技術に関する中核的なことになりますので、その部分をスライド2ページ右側のところに抜粋する形でお示ししています。受入検査に関する内容、分別と除去に関して洗浄は洗浄処理方法に具体的な方法を記載していくことを考えています。説明は以上になります。
(浅野座長) お分かりいただけましたでしょうか。ただいま御説明いただいたことに御意見、御質問ありましたらお受けしたいと思います。川本委員、どうぞ。
(川本委員) 資料3-2についてお尋ねします。まだ十分咀嚼できていないところもあるのですが、まず4枚目のスライドで建屋というか排気の流れがあります。この後のデータのほうで活性炭の排気と表現してあるのが、②の矢印が対象エリアの排気を処理する活性炭塔です。その後なのか、最後に既存の吸着装置というのが一番右側に箱があります。これは、直列で通っているのか、それをまずお尋ねします。
(JESCO) 図が悪くて申し訳ないです。②は矢印のところを示していなくて、グリーンハウスの外で採取しましたということで、これは矢印とは別になります。空気の流れとしては、グリーンハウスのところから矢印のとおり、活性炭吸着塔を通りまして、ずっと下のほうに向かって③のところから排気されます。この建物自体が危険物倉庫という形になっていましたので、建物の既存の活性炭吸着塔がございましたのでそこにつなぎ込んだ形で排気をしています。測定についてはそこにつなぐ前の段階で活性炭吸着塔の出口という形で採取しております。
(川本委員) 私が今お聞きした理解だと、排気装置の活性炭処理を通って既存のところに入っていくのだけれども、測定のサンプリングは既存のものの手前で行うということが局所エリアの排気をしている活性炭吸着装置の出口になるということですか。
(JESCO) そうです。
(川本委員) 分かりました。
続けて、11枚目のスライドでコンデンサー1台につき3.5日間の洗浄を行うものとした、ということは下の小さな字の説明を読むと、結局都合6×3.5で21サイクルを行うものとしてという意味ですか。
(JESCO) はい、そういう意味です。
(川本委員) サイクルで書いてはいけないのですか。3.5日という書き方がこれまでのやり方なのですか。
(JESCO) 分かりやすいほうに修正します。
(川本委員) 分かりました。
もう1つですが14枚目のスライドで(2)PCB収支のところに書いてある2項目で99%が廃液中に回収され、そのときの廃液中PCB濃度は0.49%と計算された、とあるのですがこれは目標としては0.5%以下を目標としていてこの数字を計算したということですか。
(JESCO) そうです。
(川本委員) ということはかなりぎりぎりなのですけれども、その辺の考え方、解釈はいかがですか。
(JESCO) 今回の結果から言うと、目標は達成できているということを計算でも確認できたという理解です。今後洗浄効率をさらに上げる方法なども検討していきたいと思っております。
(切川調整官) 御指摘ありがとうございます。低濃度の無害化認定処理施設で焼却処理によって無害化できるレベルである5000mg/kgを十分に下回って処理をしていくというのが基本的な考え方になります。安全にやることが絶対条件としつつ、コストも意識しながらJESCOに試験を実施していただきました。
(川本委員) 御説明としては承知しました。少し私もまだ頭の中がもやもやしてまとまらないので一旦ここで。
(浅野座長) 今のご質問はJESCOでできなくなったときに、ほかのところでちゃんと安全にできるかどうかを確かめたいということです。確かにJESCOはフル装備でしっかりしているのでそこでやってクリアできたということが、どの事業者でも同じように期待できるかどうかという懸念を川本先生はお持ちなので、今の0.1ぐらいで大丈夫かという御指摘だったと思います。ちゃんとやってもらえればできないこともないということを、とりあえず環境省としては言いたいということですね。
ほかにございますか。どうぞ、鬼沢委員、どうぞ。
(鬼沢委員) この実証で、今後低濃度PCB処理施設で処理ができるということが分かってよかったと思いますが、今回の実証で技術的に熟知した方がされたのだと思います。設備や建物だけではなくて、技術を持っている人たちが処理をするということがとても重要ではないかなと思います。その辺りもきちんと完全にできていけるのかが心配ですが、そこは大丈夫でしょうか。
(浅野座長) そのためにガイドラインをしっかり作りましょうということだろうと思います。
(切川調整官) 今座長がおっしゃっていただいたとおりです。しっかりとできるようにしていくというためにガイドラインを準備し、さらに技術評価委員会において技術的な確認をしていただいた上で、環境省で審査を行った上で認定を出すという手続きになります。確実に高濃度PCBを無害化できる体制であることを確認していくことを考えております。また、民間事業者における実証試験を支援するため、JESCOに支援室を作っていただいていますので、JESCOのサポートを受けていただくことも可能と考えています。これまでのJESCOの知見をしっかりと民間事業者さんにお伝えし、人材育成をした上で着手していくということも考えています。
(浅野座長) よろしいですか。ほかにございますか。三浦委員、どうぞ。
(三浦委員) 御説明ありがとうございます。資料3-3の1と2に関する無害化処理のところです。現状低濃度を処理していただいている事業者さんが恐らく対象になるということで高濃度のPCBも処理できるようになる。そのためには高濃度PCB廃棄物用の無害化処理認定を別途プラスアルファで取らないといけないというイメージですね。
そうなってくると当然低濃度のレベルよりさらにハイレベルな要件というものを、高濃度PCBを処分する事業者は取らないといけないという話になるのかと思います。そこの要件は資料3-3-2に、運搬から無害化処理まで一気通貫でこういうフローがあります。ここの全ての要件を処理事業者が取らないといけないのかという質問です。例えば収集運搬というのは処理業者というよりも、いわゆる産廃事業者、産廃を運搬する事業者の方がやるのかなというところがあります。そういった場合は運搬事業者の方が無害化処理の認定を別途取るという形になるのでしょうかというのをお伺いしたいです。
(浅野座長) 環境省、どうぞ。
(切川調整官) 現行の無害化処理認定制度では、収集運搬を分けて、受入れから無害化処理までを認定している場合が多いです。高濃度も収集運搬を分けて、受入れから無害化処理までを一社で実施することを基本で考えています。ただセットで取ることを否定するものではないということになります。ただし、前処理だけしますということは考えておりません。一気通貫にやっていただくということを考えています。そのために資料3-2にあるようなグリーンハウスを設置してレベル管理、工程管理ができる追加的な設備を設置していただいて、高濃度の受入れを検討いただくことを考えています。
(三浦委員) ありがとうございます。一気通貫で全ての事業者がやるというのは非常に分かりやすいお話だと思います。運搬とか収集のところは別事業者がやりますという話になった場合には、今おっしゃったように運搬事業者は運搬事業者で今までよりも高いレベルの要件を満たさなければならないというような話になるのかなと思いますが、それは正しいということですか。
(切川調整官) 今後の高濃度は少量・散発的な発覚することを想定し、これまでJESCOでやってきたようなGPSで車両の管理をするというところまでは考えていませんが、高濃度と低濃度のリスクを踏まえて、基本はPCB廃棄物の収集運搬ガイドラインに基づいて対応いただくということを考えています。
(浅野座長) とにかく絶対的に今までのように大量にものが出てくるわけではなくて、今まで見つけそこなっていたものがぽろっと出てきた場合にどうしましょうか。その受け皿をどうするかというのがこれです。ですから大量にあるわけではないし、多分引き受けてくださる事業者があまり多くなると設備投資のほうで赤字になってしまうということもあるので、おのずから数はある程度限られることはしょうがない。そうなると、予想では結構お金がかかるということも起こるのでしょうけれども、今まである意味でさぼっていってぽろっと今頃出てきたということになるわけですから、それはペナルティみたいなものだと考えて、かぶってもらう以外ないのではないかという気もしますがどうでしょうか。
(三浦委員) ありがとうございます。確かに今浅野先生がおっしゃったように、数が少ないのでビジネスとして結構厳しいのかなという感じもします。そういう意味で、今低濃度を焼却していらっしゃる、割と規模の大きい事業者がプラスアルファオントップで何かやりましょうという話があるのかなと思います。いわゆる中小零細みたいなところが、例えば運搬のところだと、そこら辺にお金とか投資をして高濃度を運ぶようにするかという話はあまり出てこないのではないかという意味です。このフローは、非常に重要だと思うのですが、実際に手を挙げる人はどのくらいなのかというのが、若干不安になっています。
運搬のところは裾野が広過ぎるので分からないのですけれども、少なくとも無害化処理については、現時点制度ができていない時点で何か言うのも何なんですけれども、こういうことを実際やっていただけるという事業者さんの当てというか、そういったものが環境省さんのほうでは、何かそういう情報とかはあるのでしょうか。
(切川調整官) 御質問ありがとうございます。処理実績のある無害化認定事業者さんに高濃度PCB認定の内容に関して御説明をして準備を進めていただきたいと考えています。
(三浦委員) ありがとうございました。
(浅野座長) では酒井委員、どうぞ。
(酒井委員) ちょうど今ビジネス的な観点からの制度改正の議論がありましたので、あえて確認のため質問させていただきます。JESCO事業終了後に新たに発見される高濃度PCB廃棄物は、まず現在どの程度保管されているのかという実績と、今後新たに発見される高濃度PCB使用製品の見通しがどの程度あり得るか。今まさに浅野先生はぽろっと出てくる廃棄物という表現をされましたが、この実数が相当数の実数ということで制度改正を考えているという認識でいるものですから、そこの確認をしておきたいというそういう趣旨です。
(切川調整官) ありがとうございます。昨年10月中旬のJESCOへの登録が終わった後に見つかったものに関しては、環境省から地方自治体に対して通知を出し、保管事業者から自治体と地方環境事務所に連絡いただくように周知しています。そこで、コンデンサーや安定器が数百事業者で見つかっていると聞いています。今後、集計していきます。
コンデンサーに関しては、見つかった理由が低濃度PCBのものと混ざって置かれていたというのが多いと聞いています。
安定器は使用しているものではなく、建物についたままという状態がございます。建物解体の時に普段入らない部屋に入ったら安定器がついていたなどが多いと聞いています。量は少ないのですけれども、ビルの解体時期によるため、ある意味中長期的にある程度の体制は考えておかないといけないのかなと考えています。
(浅野座長) よろしいですか。浅岡先生、どうぞ。
(北九州市PCB処理監視会議座長) 高い濃度のPCBを溶剤等で洗浄処理するという技術に関して、PCBを洗浄する溶剤というのは塩化物、有機塩素ですね。例えばトリクロロベンゼン、そういうもので洗浄して回収する場合には、トリクロロベンゼンが焼却処分のときにダイオキシンに変化する可能性があります。そういう化学反応が内在されているので、洗浄溶剤、何で洗浄されるのかというのは技術的に重要なポイントになると思われます。その点についてどう考えてどう対策されているのか知りたいです。
(切川調整官) 回答させていただきます。今回洗浄に用いた洗浄溶剤はJESCOの処理施設で使っておりますNSクリーンを使っております。NSクリーンは塩素や芳香族を含まない炭化水素系の洗浄剤と認識しています。先生の御指摘のとおりJESCO事業に関してはダイオキシン化しないように、プラズマ溶融と化学処理を選定してここまで来てございます。そういった技術を選定された経緯をしっかり受け止めて、今後の処理体制を検討していこうとしています。ありがとうございます。
(浅野座長) ありがとうございます。ほかにございますか。
(北九州市PCB処理監視会議座長) JESCOさんはちゃんと対応されていたのは分かっていますけれども、民間の事業所に任せる場合もちゃんと対応いただきたいと思います。
(浅野座長) 御意見として承っておきたいと思います。ありがとうございます。
(北九州市PCB処理監視会議座長) はい。
(浅野座長) それでは、この件についてはこの程度にさせていただきたいと思います。告示の改正について、当委員会としては了承したということでよろしいですか。御異議ございませんね。ありがとうございます。
それでは続きまして議題4です。これから低濃度PCBをめぐる課題に移りたいと思います。まず、低濃度PCB廃棄物処理の進捗状況について御説明をいただきます。4-1と4-2です。
(切川調整官) まず資料4-1を使って進捗状況の御説明をさせていただきます。先ほど来から話題に出ています環境大臣認定による低濃度PCB廃棄物の処理体制になります。令和6年度に1施設の追加認定がございまして、焼却・溶融施設が24事業者、洗浄方式が7事業者という現状となっています。その施設の一覧をスライド2~3ページ目にお示ししています。
スライド4ページ目を御覧ください。こちらが処理の進捗状況となっています。表を見ていただきますと、令和6年度の処理実績と平成22年からの累計の処理実績をお示ししています。それをグラフ化したものが右側になります。令和6年度の実績としては、変圧器・コンデンサー等の廃電気機器類を14万4000台、1年間で処理しています。累計では97万台となっています。廃PCB液は1万1000トン、累計で17万5000トン、塗膜等の汚染物に関しては3万2000トン、累計19万トンというのが現在の進捗状況となっています。
次のスライド5~6ページ目が、その処理量の中で特に令和元年から認定で追加しましたPCB濃度5000~10万mg/kgの処理実績となっています。認定事業者がA~G社まで7社ございます。それの累計の処理量が合計で3225トンとなっていまして、2025年度は802トンの処理が実施されています。
次の6ページ目を御覧いただければと思います。その事業者の排ガスのモニタリング結果となっています。左側がPCB、右側がダイオキシン類となっています。最小値、最大値、管理濃度をお示ししています。一番下を御覧いただきますと、処理量の多いG社さんは排ガスのPCB濃度が35ng/m3Nとなっていまして、管理目標値の10万を大きく下回っています。排水に関してはこちらは排水処理設備で公共排出しないということで測っていません。燃え殻に関してはND、ばいじんもNDとなってございます。ダイオキシンに関しては排ガスが0.06ng-TEQ/m3Nということで基準値よりも1桁低い濃度となっています。燃え殻が3に対して0.27、ばいじんが3に対して0.24という状況となっています。
他の設備に関しても基本年に2回測定して結果を環境省に御報告いただいて、モニタリング状況も確認しています。また定期的に環境省の職員が立入検査を行いまして、施設の運転管理状況とか維持管理の状況、書類の管理状況に関しても確認しています。
続きまして資料4-2-1を御覧ください。これはPCB廃棄物処理支援事業の実施状況となっています。こちらはまず2ページ目を御覧ください。令和7年4月1日から新たに中小企業等を対象にしまして、低濃度PCBで汚染された廃棄物の処理を加速化しようということで、PCB基金を用いた補助事業を行っています。補助の内容としては、分析費2分の1、収集・運搬・漏洩防止費2分の1、処分費2分の1となっています。左側を御覧いただきますと2月28日時点で6745件の受付けをしています。申請額が42億9000万円となっています。
スライドの3ページ目は、申請の受付けを月ごとに、かつ地方別に整理をしたものとなっています。
スライド4ページを御覧ください。こちらは令和5年から実施していますエネルギー特会を使って、PCBに汚染された使用中の変圧器を高効率化によって交換してCO2削減とともに交換を促進するという事業となっています。こちらは分析費と交換費用に関して補助を実施しています。今年度は19件申請がございまして、そのうち3件を受け付けて11台の変圧器を交換するという事業を実施してございます。
続きまして資料4-2-2を御覧ください。こちらは毎年実施しています発見事例集となっています。こちらは環境省から自治体の皆様に調査票を送らせていただいて、発見したときの事例として広く共有して、PCBの発見につなげていくことを目的に実施しているものです。スライドの1ページ目ですけれども、受電設備とか配電盤・動力盤、機器・装置に内蔵されたコンデンサー、その他ということで整理しています。
スライド2ページ目を御覧ください。No.の下に新規と書いているものが昨年度から追加したものとなっています。最初のものはキュービクル内の遮断器という事例です。その次が高圧の進相コンデンサーの事例です。
めくっていただいて次が電気室内で確認された事例で、スライドの4ページ目が、配電盤・動力盤の事例となっています。
このように各自治体さんから情報をいただいたものをとりまとめ、環境省のホームページで公開して、発見を促進するとともに、各自治体さんの指導のときにも使っていただいています。説明は以上になります。
(浅野座長) ありがとうございました。それでは今の御報告について何か御質問、御意見ございますか。
よろしいですか。これはご説明をうかがって了承したということにしたいと思います。
続きまして、低濃度PCBに関する制度改正の検討状況、それから検討委員会がどのように開催されたか、届出制度がどうなっているか、管理基準についてどう考えるか等々について環境省から説明をいただきます。
(髙橋企画官) 資料4-3を御覧ください。PCB特措法改正に向けた検討状況(低濃度)です。おめくりいただきまして先ほどの高濃度の資料と同じような構成になっています。一番左側が委員会のとりまとめ、真ん中が意見具申案、右が検討状況となっています。
最初に使用中の低濃度PCB機器への対応でございます。これが1~2ページ目にわたって記載しています。委員会のとりまとめにおいても太字のところですけれども、PCB含有製品あるいはPCB含有疑い製品に関する届出を義務付ける制度を導入するとなっていましたのと、管理基準の設定、それから自治体に廃棄の届出をした後の一定期間以内の処理の義務付け、それからめくっていただいて代執行関係の規定の検討となっています。
真ん中、意見具申案でもほぼ同様の内容で今進めているところです。この委員会でも御報告させていただきましたが、疑い物に関して対象の範囲の絞り込みが難しいということで、本委員会でも御報告させていただいたところでして、そういうところを意見具申案にも反映させていただいています。
右側の検討状況ですけれども、まず最初のマルにありますとおり、使用中の低濃度PCB使用製品の届出については、義務化する方向で検討しています。またそういった届出についてはデジタル支援ツールを活用しまして、なるべく皆さんの負荷がないような形でやっていきたいと考えてございます。
それから届け出られた製品です。管理基準はこの後も御説明がございますけれども、こういった基準を作って適正な管理を義務化していただこうと考えています。
疑い物ですけれども、まずは実績とか知見を集約していきまして絞り込みを引き続き行っていこうと考えています。また、任意の届出についても依頼していきたいというふうに考えています。
法的な制度としましては疑いがある製品について所有者の方、占有者の方といった関係者の方に自治体が報告徴収あるいは立入検査ができる規定を設けようと考えています。
低濃度PCB廃棄物になったものについては、5年を超えない政令で定める期間内の処分を義務付けるとさせていただこうと考えています。
2ページおめくりいただいて3ページです。次は塗膜の関係です。塗膜の関係でもこの検討委員会で塗膜について今後しっかりと管理していくべく御意見をいただいたところです。意見具申案でも塗膜について記述がございまして、特定は進められているということを踏まえまして、管理や廃棄の基準を策定するといったことが書かれてございます。
塗膜につきましては塗膜の調査が大事でございまして、この後御説明いたしますけれども、こうった塗膜の調査について協力していただく規定を検討しています。具体的には環境大臣から施設を所管する大臣に対して、事業者に協力いただけるような、要請できるような規定を置こうというふうに考えてございます。その上で具体的な調査としては、この後御説明しますけれども、塗膜調査を今まで進めてまいりましたけれどもさらに調査内容を変更して進めていくというふうにしています。
おめくりいただいて4ページ目、計画策定です。ここは検討状況だけ御報告させていただくと、先ほど高濃度で御説明したように国の基本計画を引き続き作成させていただきますけれども、都道府県の計画は廃止します。また公表については国や国が委託した機関によって公表することを考えています。説明は以上です。
(切川調整官) 続きまして資料4-4の御説明をさせていただきます。低濃度PCBの検討会を開催しています。裏面の2ページ目に委員の構成をお示ししています。座長は京都大学の高岡先生にお願いしています。
前回10月の第38回の検討会の後、12月と2月に検討会を計2回開催しています。PCB特措法の改正を見据えた使用中の低濃度PCB製品に関する届出に関する検討や、次の資料4-6-1でJEMAの吉田様から御紹介いただく絞り込みの関係、制御盤に関しては盤標準化協議会と日本配電制御システム工業会様等にヒアリングをしています。こうした機器の絞り込みをどのように検討を進めていくかというところの調査、管理基準の考え方等に関して、御報告させていただき、検討を深めているところです。
次に資料4-5シリーズの御説明をさせていただきます。まず構成ですけれども、4-5-1が概要を御説明する資料になっています。資料4-5-2、4-5-3、4-5-4が現在検討中になります、今後の様式案をお示ししていまして、資料4-5-5が資料4-5-2~4-5-4に対応する今後の届出を行うにあたっての記入要領の案となっています。
資料4-5-1の御説明をさせていただきます。使用中の低濃度PCB含有製品等の届出制度ということで、めくっていただきスライドの1ページ目を御覧ください。今後発見されるものに関して確実に廃棄までつなげていくため、先ほどの資料4-5-2、4-5-3、4-5-4がそれぞれ、様式1号の使用中のもの、様式2号の保管中のもの、様式3号の処分完了に関するものと3つそれぞれの様式案を作成しています。
使用中のものについては使用中の届出に使っていただき、保管中に関しては、使用のものが使用を終えて廃棄物として保管を開始する時と、新たに廃棄物を発見された時に様式2号を使っていただきます。様式3号に関しては、様式2号で届け出ていただいたものが処分を完了した時や、低濃度PCBの場所移動する場合や承継などにより管理責任者が替わる時にも、届け出た自治体に対しては様式3号を届け出ていただきます。
これまで番号は任意でつけていただいていたのですけれども、今度は管理番号を活用することによって使用中、保管中、処分までのトレーサビリティを確保していくということを検討しています。そもそもPCB特措法は今改正の検討中ですので、改正を見据えての検討となります。スライドの2ページ目を御覧ください。これは先ほど申し上げた様式の活用のイメージを使用中から始まるパターン、3ページ目が見つかってその後届け出るパターンをお示ししています。
次に2ページ目です。使用中の電気機器を見つけたら様式1号を用いて届出をしていただきます。その使用を終えて廃止して廃棄物になったときは、保管の開始になりますので、保管のときは様式2号で届出をしていただいて、廃棄物に関しては現在も毎年6月末に前年度の状況をまとめて報告いただくとしていますので、それを実施していただくということを想定しています。処分完了においては処分が完了した時点で届出をしていただくことを考えています。
次の3ページ目が廃棄物の段階で見つかったというもので、例として金属容器の中に取り外したコンデンサーを入れているものをお示ししていますが、それ以外にも橋梁等から剥ぎ取った塗膜やPCB汚染ウエスなどの廃棄物も2号を使って届け出ていただいて、毎年6月末までに前年度末の状況を届け出ていただいて処分が完了したら届け出ていただくことを考えています。
スライド4ページ目がデジタル化ということで、これまでは様式をエクセルでホームページ等からダウンロードし、必要事項を入力していただいてメールなどの方法で届け出ていただいていましたが、今後、支援ツールということでウェブサイト上のアプリでエクセルを登録いただきますと、それが自動的にデータベース化されて、効率化できることを考えています。
次のスライド5ページ目が、管理番号による管理のイメージということで様式1~3号まで、それぞれ管理番号に枝番を後ろに振ってつけることによって、使用中から処分完了まで管理できるような方法を検討しています。
資料4-5-2~4-5-4です。現行の届出様式と構成はほぼ同じですが、右上のところに届出者の情報を書いていただいて、1.に使用中もしくは保管中の使用事業者や占有事業者もしくは保管事業者の情報を記載いただいて、2.で使用中もしくは保管中、処分完了の対象機器の情報を入れていただく。この2.の内容が3つに分かれています。①が使用中の変圧器やコンデンサー等の電気機器、めくっていただいて②が制御盤等の組み立てられている電気機器、3ページ目が単独で存在している溶接機等の電気機器、それぞれの様式を検討しています。
資料4-5-3が廃棄物の保管中のものです。ここも2.の内容が3つに分かれています。①に関しては使用中のものが使用を終えて廃棄されたときに使用するもの、次のページをめくっていただいて②が①に該当しない機器ということで、廃棄の段階で濃度を測ってPCBの含有が分かったものを届け出る様式。③が小型電気や汚染物等の廃棄物の段階でPCB含有が分かったものの様式となっています。
資料4-5-4が廃棄の完了、これは廃棄が完了した段階で届け出ていただく様式となっています。この記入要領を資料4-5-5で案を作っています。これは40ページほどございます。前半の1.の内容が今4-5-1で御説明したような、どの段階でどの様式を使って届出をしていただくのかという考え方をお示ししたものになっています。10ページ目をご覧ください。10ページ以降に各項目をどのように記入いただくかということを整理しています。それぞれの内容に関して必須項目と任意項目に分けて、どういったものをどういった目的で届け出ていただくかということを整理しています。特に11ページ目のPCB濃度に関しては、濃度測定済みの場合は必須項目、(8)濃度区分に関しては濃度区分の考え方をお示ししています。
次の12ページ目、低濃度みなしに関しては今日のJEMAさんの説明を聞いていただき、みなしの考え方に関して整理していこうと考えています。特に同種の機器を複数台お持ちの場合に関しては、全部分析するのではなく、代表的なものを分析していただきそれ以外のものはみなしで届け出ていただくなど想定しています。他の説明は割愛させていただきます。以上になります。
続きましてJEMA様から低濃度PCB含有の疑い機器の絞り込みに関して報告をいただければと思います。
(浅野座長) 資料4-6-1ですね。よろしくお願いいたします。
(日本電機工業会) 本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。低濃度PCB含有疑い機器絞り込みということで御報告をさせていただきたいと思います。最初に取組ですけれども、永田先生からユーザー様の負担を軽減するという意味合いの中で、疑い機器の安全宣言とありますけれども疑い機器の絞り込みをもっとすることによって負担を軽減していくということが必要だろうということで御指導をいただきながら検討してきた中身です。
めくっていただきまして2ページ目です。まずJEMAの御紹介です。正会員が185社、賛助会員が103社ということで、その中で主にPCBに関係するような機器を製造したメーカー国内16社が参加したPCB処理検討専門委員会を設立いたしまして、現在も含めて活動しているという状況です。その中で最近の対応の状況ですけれども、主に低濃度についてです。2003年にJEMA及び会員企業のほうで調査した結果を報告書として報告させていただきながら、委員会の活動等をしています。2021年以降、一部のメーカーで本来、安全宣言以降であるのでPCBが検出される可能性はないと思っていたところで検出された事例がございましたので、その辺は経産省さん、環境省さんに御報告しながらパンフレット等の変更とかそのようなものをさせていただいています。
また2024年以降、電気保安協会さん、環境省さんの届出データをいただきながら、さらに安全宣言以降の検出事例の絞り込みというものを実施してきています。今日はその報告が主なものになります。
1枚めくっていただきまして環境省さん、保安協会様からいただいたデータで安全宣言以降、大分データがたまってきているということで、その中身を各メーカーで詳細に確認をしてもらいました。詳細な確認方法については、3ページ目に書いていますけれどもこのような方法で確認しています。
1枚めくっていただきまして、まとめの結果です。安全宣言では変圧器で1994年、コンデンサーは1991年以降は、基本的にはPCBが入っていないということの安全宣言になっていますけれども、それ以降も実は検出事例がありましたということで、約1年前のこの委員会の中でも報告がされています。その中身について各メーカーで元データをいただきながら確認をしてきたということです。その結果ですけれども、結論から申し上げるとほとんどの検出事例がメーカーにおける製造工程でPCBが混入したということ以外のものが要因であると考えています。具体的にはメンテナンスなどメーカーでは状況が分からないものとか、銘板の読み間違いとか張り替えが、製造番号、製造年とかが一致しないものがあります。一部赤色のところでニチコン社については、混入の可能性があるだろうと考えています。そういったもののODMの製品があったということもあります。それ以外のものについては、ほぼメーカーの混入原因ではないというふうに考えています。
1枚めくっていただきまして、5~7ページ目が各メーカーで確認調査をした結果です。一番左の列が各メーカーの名前、2番目の列がピンク色のところですけれどもPCB含有の絞り込みの結果ということで、これが現時点において絞り込みをした結果、PCB含有が否定できないという時期になります。
その右のほうに絞り込みの方法、根拠ということで何でこういう判断をしたのかということが書いてあります。例えば三菱電機さんですと、絞り込みの結果として1989年以前は含有の疑いがあるということになります。その理由は例えば1990年以降は、絶縁油メーカーからの不含証明書を入手しているということ、それから自社でも1990年以降は分析した油を使っている。あるいは工場の設備が改修されているということもありますので、それ以降は基本的にPCBが混入する可能性はないというふうに考えているということです。ということで各メーカーで整理をした結果になっています。
一部特殊なところがございます。6ページ目をめくっていただくと青い色のところです。絞り込みの結果が長めになったところがございます。例えば明電舎さんですと、2002年12月以前ということになっています。先ほど申し上げたように、油の不含証明をメーカーからもらったのは1990年以降ですけれども、自社での分析が2003年1月以降ということで、検出事例等はないのですけれどもこれまでずっと2002年12月までは疑いを否定できませんというやり方をしていたので、この辺を変えていくためには今日の委員会もそうなのですが、環境省さんの御承認をいただいた上で変えていきたいと考えています。
7ページ目がコンデンサーについてです。コンデンサーについても同様の分析調査をした結果、一番下のオレンジ色のニチコン社だけは何らかの理由で混入したのだろうと考えています。これについては、後ろのページでもう少し分析した結果について御説明します。絞り込みを別の方法で行っているということです。
1ページめくっていただいて8ページです。これがニチコン社のPCBの検出事例です。1980年以降について示しています。青色の部分がPCBの検出があったところです。グレーのところはデータはいただいたのですけれどもPCBは検出されていないというものです。
ニチコン社では2004年4月以降は自社において分析を実施していますので、それ以降は基本的にはPCBが混入することがないということで、それ以前のものについて主に調査していますけれども、青色の部分、若干検出事例があるということです。
1枚めくっていただきたいて9ページ目です。これが1990年から2004年3月までの検出事例について、縦の列が年数、横の列が月ということでマトリックス上に書いていますけれども、赤色の部分が検出事例があった月ということになります。
1ページめくっていただいてそれを絞り込みをするということで、永田先生の御指導もいただきながらいろいろケースを考えて絞り込みを行ってまいりました。当初Case.Aで絞り込んだということで、これは先ほど赤色の検出があった月と前後1か月、前後1か月というのはニチコン社で油のタンクが入れ替わる、使っていく中で入れ替わっていく中の1か月間を、検出があった前後1か月は同じタンクの油を使っていた可能性があるということで、そこも含めたときの月がPCB疑い月とすると45か月ということで、全体の171か月の中の26.3%まで絞り込んだということでした。
もっといろいろな方法で絞り込めないのかということの中で、さらにいろいろなケースで絞り込みをさらに行ってきました。それがCase.A~DということでDのケースでは2件以上の検出月があった、全数検出があったということで4か月ということで2.3%まで絞り込むという形にしています。
ニチコン社の絞り込みについては、低濃度PCBが混入するリスクを最小限にするということを考えた場合にはCase.Aということになるのですけれども、実際には分析等の混入とか誤検出みたいなものもいろいろな状況から考えると含まれていると考えています。そういったリスク回避に偏向し過ぎるようなことがないようにすると考えるとCase.CとかDといったことも考えられるのではないかと考えています。
11ページ目はCase.Aです。これはもともと検出月のあったものの前後1か月ということで絞り込んだときのマトリクス表になります。
1枚めくっていただきたいてCase.Bが1件以上の検出があった月、前後1か月を省いたときがCase.Bということで約11か月に絞り込めます。
1枚めくっていただいてCase.Cがさらに1件以上の検出があって全数が検出があった月ということで絞り込みをしています。同じタンクを使っていますので、1件の検出があってもその他に検出がなかったのが出てきているという不自然なところがありますので、そういうものを除いたということです。
さらに1ページめくっていただいてCase.Dは2件以上の検出があった全数検出の月ということで、1件の場合は分析の問題とかいろいろなことも考えられますので2件以上あるというものについて絞り込んでみました。その場合に2000年1~2月、2001年、2003年10月については検出が複数あってなおかつ全数検出があったということで、ここについては何らかの理由で混入した可能性があるというふうに考えています。
次のページです。先ほどまで変圧器とかコンデンサーについてお話をさせていただいていますけれども、遮断器とか開閉器についての検討をしました。遮断器とか開閉器については変圧器とかコンデンサーとは異なって、あまり検出事例とか調査が進んでいないという現状で緻密な確認がなかなか難しい状況です。とはいいながらその中でどういった形で絞り込めるかということでの検討をしました。
ということで結論から申し上げると、変圧器と同等の時期での絞り込みが妥当ではないかと考えています。理由としては、遮断器とか開閉器の構造は必ずしも変圧器とかコンデンサーと同じ工場で生産されているわけではないのですけれども、当然会社の中で品質管理委員会みたいなものがございますので、工場が分かれていてもそういう危険があるものについては、これは重要な案件ですので水平展開がされていたということで変圧器と同等で考えてよろしいのではないかなと考えています。
1990年以降の遮断器と開閉器については、微量PCBの検出事例はないというふうに認識しています。ということで基本的には3社ぐらい、主なメーカーに確認した結果、そのような結論に至ったということです。
1ページめくっていただいて不含証明書についてです。当然ですけれども現在ユーザーさんがPCB疑いの機器を処分するときには、不含証明書がないと産廃業者さんに持って行っていただけないということから、ユーザーさん負担で分析をしていただいているのが現状です。これが非常にユーザーさんにとって負担になっているということでここをどうにかできないかということです。
問題として不含証明書は、今現在としてはメーカーの基準で発行したり発行しなかったりということで、同じ状況であってもあるメーカーは発行しているけれどもあるメーカーは発行していない。どちらかというと安全性に配慮して多少でも危険性がある、自社でちゃんと分析をしていないという時期については、不含証明書を発行できないという対応を取っている会社もございますので、その辺の基準はきちんと整理していく必要があるだろうと考えています。
そういった中で1ページめくっていただいて日本電機工業会で基準を今考えています。a~cということでケースを考えています。まず自社で納入の受入検査とか定期的なタンクの検査とか製品に注入するときの検査をやっている場合にはいいだろうと。bとして自社で分析は実施していないけれども、絶縁油メーカーの不含証明書をきちんともらっていたというようなことであれば除外していいのではないかと考えています。
cの場合は主にニチコンさんのケースを想定していますけれども、メーカーで検出事例があるという場合においても、その期間、ニチコンの場合には自社で分析をする期間、全部今の時点では分析をしてくださいという言い方になっています。もう少し絞り込んだ結果、先ほど御紹介させていただきましたけれども絞り込んだ結果、ある特定の月とかに絞ってそこだけは検査をしていただくけれどもそれ以外は大丈夫ないかということも、可能性としてはあるのではないかと考えています。私からの説明は以上です。
(浅野座長) どうもありがとうございました。
(切川調整官) 今のJEMA様からの御説明を受けまして環境省事務局のほうで、この検討会において安全宣言以降の製造年の機器からPCBが微量で検出されたことを踏まえまして、今後の安全宣言をどうしていくべきかということで議論させていただきました。それに関して資料4-6-2を作成しています。めくっていただきましてスライド2ページ目がこれまでの安全宣言ですけれども、原因究明ワーキンググループの報告書をいただきまして、検討会を開いて当時の情報から安全宣言という情報を整理しました。
これまでのPCB特措法の届出状況と保安協会様からいただいたPCB濃度を測ったときのPCBの含有/不含の検出データをJEMA様にお渡しして、各メーカーにおいて原因の究明、評価、当時の対応の状況を整理していただきました。その結果、先ほどJEMA様から説明いただいたような整理ができたということで、調査結果を踏まえまして、次のスライドの3ページ目のような整理ができないかと考えています。
変圧器に関しては先ほどのJEMA様の御説明のとおり、新たに今までの安全宣言以降にメーカーの製造の段階でPCBを含有する可能性はないということですので、変圧器に関しては1993年12月までの製品が含有、1994年製以降は不含。ただし富士電機製に関しては1年後の1995年製以降が不含という整理を引き続き判断基準とできないかと考えています。
コンデンサーに関しては、1990年12月までが含有、1991年製造からは不含という判断基準にしつつ、ニチコン社製においては先ほどのとおり、2004年4月以降、検査をしてから出荷ということですので、2004年3月までが含有ということで整理ができないか、これがこれまでの安全宣言に追加されると考えています。
追加して変圧器やコンデンサー以外の機器に関してはどうかということで、開閉器や遮断器などの電気工作物に関して、先ほどの各メーカーにおける品質管理の考え方にのっとり、封じ切り機器と同じ扱いで3kg以上コンデンサーと同じ判断基準に従ってできないかと考えてございます。
下に※で書いていますが、小型のものに関しては基本、廃棄の段階で確認をしていくということを想定しています。今後も使用中の絞り込みに関しては、低濃度検討会でも検討いただいてございまして、そこで引き続き検討を続けてまいります。
こういった考え方でよろしければ、今後これで調査を引き続き進めていくという対応をしていきたいと考えています。
次は資料4-7になります。今後使用中の届出をしていただいた場合の管理基準の考え方ということで、事務局案としまして、こういう考え方で進めていきたいという方針を資料として作成しています。
スライドの2ページ目を御覧いただきますと、本検討会におきまして使用中の機器に関してPCB廃棄物の保管基準を参考に、PCBの飛散、漏洩がないような管理が必要ということでまとめていただいています。スライドの3ページ目に参考で保管中のPCB廃棄物の保管基準をお示ししています。特に関係するところを太字でアンダーラインを入れてございます。こういった考え方を参考にしていくのですけれども考え方としては、届出制度によりまして使用中の機器が紛失しないための措置が講じられますので、使用中の段階でPCBの漏洩は経年劣化による絶縁油の滲み出しやメンテナンス等における使用の場所でのPCBの飛散、流出などが考えられます。
3.になります。PCB以外にも使用中でしっかりとした管理が求められているものとして水銀や化学薬品などがございます。こういった現行制度の中での管理基準を参考にしながら、考え方を事務局で整理して改めてこの検討会に御報告させていただきたいと考えています。説明は以上になります。
(浅野座長) どうもありがとうございました。今、絞り込みの検討、それから低濃度PCB含有製品の管理基準と2つ御報告いただきました。田中委員、どうぞ。
(田中委員) 資料4-6-1絞り込みの中間報告ほか、今日の資料の説明をいただきました。ありがとうございます。資料がユーザーの負担軽減を目指してというような目的が大事かなと私も思っています。PCBの問題が起こったのがどういう契機で起こったかというのでレビューしてみますと、1954年からPCBを日本で生産を始めたということがあります。それ以前はもちろんPCB汚染はないわけです。それからずっと20年使って1974年、途中で1968年にカネミ油症の事件が発生しています。そういう経緯から1974年に製造や輸入や使用を全部禁止するということになりました。ですからそれ以降はPCB汚染は発生しないと期待したわけですけれども、非意図的な汚染が起こったわけです。
ここで言いたい点は、いろいろな科学的な根拠に基づいた知見は大いに活用して効率的な処理をやるべきだろうと思います。したがって今、何年に製造されたかという銘板が貴重な情報になります。もちろんPCBが日本にないときにはPCBの汚染はあるはずがない。その後1954年からはPCBが使われたものとそうでないものがあるので、0か1かということでそういう見方をする。
1974年に使用も禁止されたというので、PCB汚染はこれで解決するかと思ったらそうではなくて非意図的に、ものがもったいないので再生利用するとかいうことで汚染がされた。そういうことで1990年に再生絶縁油の製造や流通や使用の過程で意図せずに汚染されたということが推定されたので、そういうことが起こらないようにという通産省から通達が出されたので、1991年からは微量PCB汚染もなくなったと期待したのですけれども、今回の資料のようになっております。
こういう安全宣言とか科学的な根拠に基づいていろいろ絞り込むというのは重要であると思います。今日の資料の中で1つ確認したいところは、分析されたデータが、検出されたという言葉がありますけれども、これは0.5mg/kgを超えたものが見つかったということです。それの基準が御存じのように日本だけがこれを使っている。海外はストックホルム国際条約の50mg/kgが基準で、それを超えたものがPCB廃棄物だと、それ以下のものはPCB廃棄物として取り扱わなくてよいとみなされています。
そういうことで私が言いたいことは地球全体がPCBで汚染されないようにすること。健康被害が起こらない、影響がないようにする。これを確信的な目的としてやっているわけです。その場合に日本だけが厳しい基準でやっていくことはコストの削減という点では少し違和感があります。国際的な基準を適用すれば、この資料はどう変わってくるのかと言うのが一つあります。やはり地球規模の環境対策を行う場合には、ストックホルム国際条約の基準を基本にして議論すべきです。しかし適正に処理して環境汚染しない、健康に影響をもたらさないということは大事なので適正処理をするというところはもちろん大事です。そういうところでこの資料がさっきの科学的な根拠というところ、ストックホルム条約で照らし合わせれば50mg/kgを超えているものはどうなのだろうというのも聞きたいところです。
私の安全基準というのはPCBを造っていない、あるいはなかったときの製造はPCBはないという安全宣言、それから造り出してからちょうど20年間使っていますのでそういう年度ごとに、ここまでは高濃度があるかないか、それから使用を禁止した後は高濃度はないだろう、低濃度でどれくらいの濃度が最大値であるのか。微量PCBの定義が50ppmを超えて5000ppmまで、PCBを絶縁油には使っていないけれども結果的には何らかのコンタミが残っていて、それが問題になるようなレベルにあるかどうかというところが、クリティカルな環境基準を使ったらこういうふうになるのではないか。それに基づいた安全宣言を作ってみたらどうだろうかと思っております。以上です。
(浅野座長) 御意見として承っておくということでよろしいでしょうか。
電機工業界の方、何か今のことについて、特段ございませんか。
(日本電機工業会) 田中先生のおっしゃるように、検出事例としては0.5ppmより上のものは全て低濃度含有の可能性があるということで判断をしていますけれども、実際見てみると0.6とか0.7とか1以下のものが多いです。50ppmを超えるようなものはあまりないと思います。そういう意味ではそこら辺の基準を変えるのであれば、非常に対象数を減らすことができるかなというふうに思います。以上です。
(浅野座長) 分かりました。ほかに御意見ございますか。川本委員、どうぞ。
(川本委員) 2件のコメントだけです。資料4-6-1の最後の17枚目でブルーのところで基準案を書いていただいています。aの項目というのは自社で実施していた場合でとめていいのかどうか。自社で実施し、かつ不検出であることを確認したいというところまで含めるべきかなと思ったのですが、これは1つの意見です。
cの項目で絞り込みを実施した場合、で一応終わっていますけれども矢印にあるようなところまで含めて実施しており、絞り込んだ汚染疑い製品以外の製品であること、とかもう少し明確に文として書くべきかなと思いましたのでコメントします。
(浅野座長) 17ページを全部読むと、事案が過去になく、下記のいずれかを実施している場合と全部がつながってきます。ですからそこだけではないので、多分そのつもりで基準案を作られたのだろうと思います。御意見としてお聞きおいていただいて、もう少し誤解のないような表現ができるならそのように考えていただきたいと思います。
小林委員、どうぞ。
(小林委員) 電気事業連合会の小林でございます。低濃度PCB含有製品の届出制度について検討いただきありがとうございます。資料4-5-1のページ4にございますとおり、DX化に向けたツールを検討いただいています。これによって届出しやすく効率的な届出集計になると期待しているところです。ツールの具体的な運用内容と合わせまして、届出様式や記入要領の届出方法等にも反映されてくる内容があると考えています。それらの検討内容に合わせまして、引き続き確認させていただきながら、よりよいものになるように私どもも実務者目線を含めて意見を申し上げたいと思っておりますので、それを踏まえて検討をお願いいたします。
2点目は資料4-3のページ1です。右側の青字の検討状況の下から2番目のマルに、自治体による報告徴収を可能とする規定を検討、とあります。こちらについて具体的にどのようなケースでどのような疑い製品が報告徴収の対象になると想定されているのか、問題となる可能性のある機器を確認された場合にあり得るのか、などのお考えについてご教授お願いいたします。
最後になりますが、使用中の疑い製品について本日絞り込みの御説明をいただいておりますが、検討中、調査中の事項もあると思います。実際の運用段階においては、届出する実務者にとって分かりやすくなっているということが大事と考えています。引き続き現場や機器の実態を踏まえて、事業者や自治体の方々にとって、現実的で合理的な運用となるよう検討をお願いいたします。以上です。
(浅野座長) 2番目の点について。
(切川調整官) まず2番目の資料4-3に関して御説明させていただきます。報告徴収の対象として考えているものは、電気機器が1つだけ取り残されて置かれて、このままほうっておくと忘れ去られそうなものとか、状態が悪く錆びていてこのままいくとPCBが滲み出てしまうようなもの、以前の検討会でも御指摘がありましたけれども、山奥のほうの鉄橋とかそういった実際に管理されているかどうか怪しいというものを対象に、報告徴収をさせていただくことを想定しています。報告徴収によりPCBの疑いがあるのかどうかを確認し、あればしっかりと管理をしていただいていくことが重要だと考えています。具体的なケースとしてはそういったものを想定しています。
1つ目に御質問いただいた使用中のDX化に関しては引き続き、いろいろな方々の御意見をいただきながら、今後具体的な仕様設計を進めていこうと考えていますので、その時点でまた御助言をいただけますとありがたいと考えています。
3点目の絞り込みの中で特に今後必要になってくるのが、制御盤をどうしていくか、制御盤や組み立て機器の考え方が課題となってきますので、本年度も低濃度PCB検討会で議題に挙げさせていただきました。今後も引き続き非公開の検討会になりますが、そちらで検討を進めてなるべく早く考え方を整理してお示しできればと考えています。引き続き御協力いただければと考えています。ありがとうございます。
(浅野座長) ほかにございますか。Webの先生方、よろしいですか。
それではこの件については、御報告をいただきました。
(経済産業省成田室長補佐) 環境管理推進室の成田と申します。細かなところで失礼なのですけれども、資料4-6-2です。JEMAさんの先ほどの絞り込みの内容を適用しての判断とする考え方としますと、変圧器のほうも1990年になるのではないかと読めますので、もう一度検討いただければと思っております。
それから2点目、ニチコンの絞り込みのところです。これは保管事業者さん、保有している事業者さんは2004年までという期間を何とか短くしてほしいということでこの絞りもの結果を大変待ちわびているような状況でございますので、早く展開してあげたいと思っております。今回、JEMAさんのほうから提案のありました絞り込みのa、b、c、dというところで御意見があるようでしたら、ぜひこの場でお伺いしておきたいと思っておりますので、この絞り込みの結果を一段落として保管事業者さんのほうに展開したいと思っております。ぜひ御検討いただきたいと思っております。
(浅野座長) よろしいですか。
それではこの件に関しては、本日、御説明いただいた事務局案で進めていただいてよいということにさせていただきます。では、ほかに御意見がないようでしたら次のテーマに移りたいと思います。事務局御説明をお願いします。
(切川調整官) それでは資料4-8の御説明をさせていただきます。これは、塗膜調査となってございます。塗膜調査に関しては昭和41~49年の橋梁等を対象にしてございます。スライドの2ページ目ですけれども。対象施設の数としては3万5485が合計となっています。
次のスライド3ページ目を御覧いただきたいと思います。これが塗膜の調査の実施状況です。現在3万5485のうち3万2026まで調査が進んでいまして、残り3459が調査未実施となっています。これに関しては引き続き調査をお願いしていきます。調査実施済みのうち9割はPCB不検出という結果となっています。
次のスライドの4ページ目が塗膜くずの保管状況となっています。説明は割愛させていただきます。
スライドの5ページ目以降で令和3年から4年間の進捗状況をお示ししています。左側のグラフが濃度区分、調査が進んでおりますのでこのように施設数が変化しています。右側の図にありますように、調査未実施が令和3年には1万件あったのが、令和6年には約3500件まで下がってきています。
スライドの6ページ目が濃度未測定の件数で、その推移をお示ししています。その内訳を割合でお示ししたのが右側のグラフとなっています。
スライド7ページ目を御覧いただければと思います。塗膜くずに関しても処理が順調に進んでいます。緑が処理量ですけれども、令和3年には870トン、令和6年には約4000トン処理が実施されております。これまでは保管量が増えておりましたが、塗膜くずの発生量自体は増えているのですが、処理量の増加により保管量がようやく減ってきている状況になっています。
スライドの9ページ目を御覧いただきたいと思います。この検討会において令和9年4月以降も、橋梁等に関してしっかりと管理をしていくべきだということで御指摘をいただいていましたので、今後の調査対象は変わらないのですけれども、調査項目として塗膜の飛散等の防止措置とか剥離予定、これは5年以内、5~10年、10年以降、といった幅での回答を想定していますが、こういった項目を調査項目に追加して調査を進めていきたいと考えています。
また、この調査に加えて実施要領がございます。その中にこれまでは保管中のPCB含有塗料の情報は記載されていたのですけれども、追加して剥離計画に関しても情報として追加して、どういうふうに調査、管理を進めていくのかというところも調査できるように体制を構築しておきたいと考えています。説明は以上になります。
(浅野座長) ありがとうございました。塗膜について何か御意見ございますか。Webの先生方からもございませんね。
それではこれについてはお聞きしたということにしたいと思います。
続きまして低濃度PCB処理に関して、各種の調査結果などについて御報告をいただくことになっておりますので、日化協、産業廃棄物振興財団、環境省から御説明をいただきたいと思います。恐縮ですが少し短めに御説明いただければ助かります。
(日本化学工業協会) それでは日本化学工業協会、柳谷のほうから日化協の低濃度PCBに関する取組として、廃棄物に関する調査の第5回目をやりましたので、その結果を御報告させていただきます。
2ページ目をお願いします。日化協の全会員に向けて廃棄物の保有量と使用中の製品について実態調査を2017年から実施しています。日化協の会員ですけれども、企業会員187社、団体会員が75団体ということで262企業団体が所属しております。そのうち企業団体の中には、参考というところに書きましたけれどもおよそ20%については商社とか主に外資系の日本に製造拠点のない製造業とかリサーチ会社とかエンジ会社というところが含まれていますので、日本で製造している企業というところでいきますと、そこに書いてありますとおり187社中の148社ということになりますので、そこについて今回御報告させていただきます。
アンケートの回答数ですけれども148社中91社からございました。併せて関連会社とか子会社からの御報告も4社ほどいただいて、計95社からいただいています。回答率としては148社中91社になりますので61%となります。右のほうに書きましたけれども148社の資本金で見た規模を比較しております。日化協の場合は大企業が主になりますので、このような結果となっています。
次をお願いします。現在の低濃度PCBの保有状況ということで、全体95社の中で過去から保有していないのは9社、2024年までに処理が終わったところが26社、本年度、処理完了が見込まれているのが10社というところです。およそ半分がPCBの処理が既に終了しているという状況です。
次のページをお願いします。処理の実績と今後の見込みについてです。表の中の上段については、既に廃棄物として保管しているものになります。下段が使用中の機器についてです。まず上段ですけれどもトランス・コンデンサー等々この分類で調査をしておりまして、例えばトランスでいきますと、2024年までに処理が終わったものが5400台ほど、本年度処理見込みが在庫する分が119ということで、処理期限であります2027年度末には全て保管してあるトランスについては処理が終了する見込みです。
2027年度のところで残っているのがコンデンサーと安定器になります。実はこれについては※に書きましたけれども、委託契約が既に終了しているということですので処理方法の確定後、速やかに処分をしていくという形になります。ということで保管しているものについては、2027年度までにほぼ終了するという見込みです。
下段の使用中の機器についてですが、こちらは一番右側を見ていただきますとトランスとコンデンサーとその他の機器というところが残るという見込みです。ここについては既に管理されている状態でありますので、処理期限以降も廃棄物になり次第、処理をしていくという形で計画をしております。日化協からは以上になります。
(浅野座長) どうもありがとうございました。続きまして産廃振興財団から御報告をお願いいたします。
(産廃振興財団) 資料5-2について産廃振興財団から御説明申し上げます。業界団体の取組に関するアンケート調査ということで報告いたします。
次をお願いします。本調査は業界団体様における取組状況を確認するとともに、こうした取組事例の紹介や、未取組の団体様への周知などを目的として実施しているところです。調査対象数は560団体ということで、今回は376団体、67%から回答をいただきました。
調査の内容としては、1ページ目にありますように、団体としての取組があるかどうかや、ある場合にはどういった内容か、また、取り組まれていない場合はその理由などをお聞きしているところです。
次をお願いします。まず調査の背景として、業種ごとの特措法に基づく低濃度PCBの届出事業者数を業種別に集計したところでございます。赤マルをつけたところの業種が届出事業者数の割合が高かった業種であり、例えば農業・林業や製造業などが割合が高いことが把握されたところです。
次をお願いします。ここからが調査の結果になります。赤マルのところは特措法の届出事業者数の割合が高かった業種であり、PCB廃棄物等が発見された事例が多かった業種になります。そのうち、オレンジ色の四角印を付けた業種については回答率が高かった業種、青い三画印を付けた業種についてはPCBに関連する取組がある業種であり、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業についてはその両方の印がついているところです。
このことから、右側の囲みの中の上から3つ目の四角にありますように、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業については回答率も高く、また「取組あり」の割合が高かったことから、特措法の届出状況の実情を踏まえた問題意識を元に、具体的な行動を取っているところがうかがえるところです。
一方で4つ目の四角になりますけれども、125団体・22%程度が取組を行っておらず、また、96団体・17%については、PCBに汚染されている可能性がないような業種である、という回答も得られているところです。
1枚飛ばしていただいて5ページ目をお願いします。調査の結果③ということで取組なしの理由を集計した結果になります。「PCBについてよく分からなかった」というところが23%。「人手不足」が21%とありまして、こういったところを中心に例えば何らかの周知や活動を注力的に行うというところの取組をするような材料になるのではないかというふうに考えているところです。
次をお願いします。調査のまとめとしましては、1つ目の四角のところは特措法の届出の状況について再度整理しており、2つ目の四角の中では本調査の中で未回答の団体が3割強あったり、4割強が取組を実施していないといった回答であったことを整理しており、これらを踏まえて3つ目の四角になりますけれども、こういった状況を踏まえて今後の取組の周知とか各種の支援事業等々の情報の周知を引き続き実施する中で、特に注力が必要な業種や団体などを特定するための材料として調査結果を活用していければと考えているところです。説明は以上でございます。
(浅野座長) 産廃財団からの報告をありがとうございました。
(切川調整官) 続きまして、資料5-3について御説明させていただきます。これは環境省から自治体の皆様にアンケートを取った結果となっています。129の都道府県と政令市に対して調査を行わせていただいています。
スライドの2ページ目を御覧いただければと思います。PCB特措法に基づいての届出が増えているかということに関しては、「増えている」と「同程度である」が半数を占めています。ただ、一方で「減少している」というのも半分いかないくらいという回答になっています。その中で自治体の皆様の発見の支援ということで様々な支援がありますけれども、「行っている」というのが約3割という結果となっていました。
次の3ページ目を御覧ください。どんな支援を行っているかの内容ですけれども、「可能性のある事業者に対し、掘り起こし調査を実施している」、「疑い機器が発見されたときに必要に応じて直接メーカーに確認をしている」、「広報を行っている」、「関係団体を通じて調査手順を周知している」、「発見事例集等の情報提供を行っている」という対応を取られていました。
このように自治体の皆様も低濃度PCB処理に向けて非常に積極的に取り組んでいただいているところですが、スライド8ページ目です。自治体の体制に関しても令和9年3月を1つの区切りとしまして、調査を行った時点の回答としては4割の自治体は「変化なし」なのですけれども、残りの自治体さんは令和9年4月以降はまだ分かりません、という回答をいただいています。人員も同じような回答で「変化なし」というところもありますけれども、半数以上が「わからない」という回答をいただいていまして、引き続きPCBに関しても重要な業務は続きますので、ここに関しても引き続き自治体の皆様に情報を提供し、考えていただきたいと考えています。
最後6ページ目ですけれども、中小企業に対する助成制度に関して、現行の処分期間末である令和9年3月以降も継続してほしいという意見もございます。その際には処理促進の本来の目的を意識しながら内容を検討すべきといった御意見をいただいています。説明は以上となります。
(浅野座長) ありがとうございます。ではただいまの3件の報告について御質問はございますか。よろしいですか。ありがとうございます。
それではこの3件についても御報告を承ったということにさせていただきます。
それでは議題6です。前回からの継続になっていますが、本検討会の報告書のとりまとめについてということでございます。まず環境省から御説明をいただきます。
(切川調整官) 資料6について御説明をさせていただきます。前回報告書の構成ということで、章立てで「はじめに」「処理体制の構築」「処理期限の延長、処理の加速化」「JESCO事業による確実な処理」、その後めくっていただきまして「処理の実績」「低濃度PCBへの対応」ということで構成を御説明させていただきました。その中に書き込むべき事項ということで、検討会の後も委員の皆様から御指摘をいただいて、それを盛り込みまして改めて目次構成ということで本日お示しさせていただきます。
「1.はじめに」です。「1.1 合成化学物質としてのPCBの有害性とカネミ油症事件」が1つ目、「1.2 民間主導によるPCBの処理施設立地に向けた取り組み」、「1.3保管の長期化とPCB使用機器の紛失」と、経緯をここで書き込んでいこうと考えています。
「2.PCB特措法の成立から処理体制の整備」です。「2.1 PCB特措法の成立、ストックホルム条約への批准」で特措法が成立しまして、対象のPCB廃棄物の考え方が整理されまして、処理施設の立地をしていこうということで、環境事業団がJESCOとして発足して、全国5か所の処理体制を構築するに当たってまずは北九州市に対して拠点的広域処理施設の立地を要請し、受入れに関して様々な検討会をしていただきながら進めていった。その後、豊田市さん、東京都さん、大阪市さん、北海道室蘭市さんと4か所追加して5か所の体制ができたという内容を記載することを考えています。
さらに2.3です。処理を進めていくに当たって中小企業等の費用負担が大きい方々に対しては、PCB基金による助成をしていこうということも当初から構築されておりまして、その内容を整理したいと考えています。
3.が処理を進めていった中で想定よりも処理量が多かったり初期のトラブル等がありましたので、まずは処理期限を政令改正で延長したということがございます。次に2014年平成26年に基本計画を改定して高濃度PCBの処理期限を延長しつつ、事業エリアごとに計画的処理完了期限を設定したり、事業終了準備期間を作っていった。
その後、北九州と室蘭での安定器のプラズマ処理の2か所での体制整備、5事業所間の広域連携というものをしながら処理の加速化を推進していくという体制に関しても計画に盛り込んでいきました。
3.3では、平成28年PCB特措法の改正がされて、行政代執行の規定とか処分期間までの処分の義務付けが入ったことを記載します。
3.4がさらなる促進ということで、掘り起こし調査や発見事例集の周知、各種会議を開催することによって促進していったことをまとめます。特に先ほどの資料2-1で登録数がわっと増えたときもありましたけれども、処理の促進に向けての取組をここでまとめたいと考えています。
「4.JESCO事業による確実な処理」です。「事業終了準備期間を活用した処理継続の要請」で、5事業所の事業終了準備期間の考え方を整理して、確実な処理を進めていくとしましたが、西日本の3事業エリアで事業終了後も高濃度PCB廃棄物が見つかったことから室蘭市の北海道事業所で事業エリア拡大をお願いしまして、最後、新たに見つかったものも含めて確実に処理をしていったことを整理します。今年度で処理が終了しますので、2ページ目に入りまして、5.JESCOによってどれだけの量を処理したのかということで、まずは5.1で処理技術として開発をして実処理への適用をした。処理実績と成果として、処理量やモニタリング結果、費用面、一般環境中のPCB濃度モニタリング結果で十分に下がってきているといった内容を整理します。
5.3は施設の解体撤去の関係です。
6.が低濃度PCBへの対応ということで、6-1~6-4までを整理しています。
7.でこういったPCB事業に関して二十数年取り組んできて、最後、今後見つかったものに関してもしっかりと対応していこうということで、7.を整理しまして、8.おわりにということでまとめていきたいと考えています。
最後のページは参考資料集として情報をとりまとめて添付していきたいと考えてございます。
環境省としてはこういった検討会での報告書をとりまとめまして、さらにJESCOで作成される報告書、廃棄物資源循環学会様におきましてまとめられる記録というものと3部作でしっかりと高濃度PCBの対応というのをまとめていきたいと考えています。以上になります。
(浅野座長) ありがとうございました。それではこの報告書についてこんなことを入れたらいいとかいろいろな感想もおありかと思います。学識経験者としてこの委員会に最初から加わっていただいている委員がいらっしゃいますので、その方々から御発言をいただければと思います。
まず今日会場で対面で座っていらっしゃる方から順に御指名を申し上げ、その後オンラインで御参加の方に御発言をいただきたいと思います。時間が押していますので、恐れ入りますが、お1人最大3分くらいでそれより長いのは勘弁してくださいということでお願いしたいと思います。それ以上もっと言いたいことがあるという方は紙に書いて出していただければ助かります。
川本委員、鬼沢委員、酒井委員、田中委員、この順番で御発言いただきますのでよろしくお願いします。
(川本委員) これまでの委員会の中で、私は一般環境中のモニタリング結果なども入れたらどうですかということで、目次の中に盛り込まれていただいていますので、この段階では特にないのですが、1つだけです。全体のタイトルが仮ですけれども「高濃度」というのを頭につけてあります。中身、内容としては高濃度が多くなるのでしょうけれども、少し違うような感じもしますので要らないのかなと今は感じたところです。以上です。
(浅野座長) ありがとうございました。それでは鬼沢委員、どうぞ。
(鬼沢委員) 前回も申し上げたかと思うのですが、それぞれ5つの地域で地域対応をどんなふうにしてきたかということをどこかに1つ入れていただければと思います。
それから今日発表がありました電機工業会さんの絞り込みについての結果は別にいいのですけれども、この手法は今後何かのときにまた使える手法なのではないかと思います。本当はそんなことがあってはいけないと思いますけれども、今後どういう課題がまた出てくるか分からないので、こういった調査で絞り込みをしていたということもあったほうがいいのではないかと思います。
(浅野座長) ありがとうございました。酒井委員、どうぞ。
(酒井委員) 今日提示いただいている目次に成果のポイントと論点はほぼ言い尽くされているというふうに思います。あえて1点付け加えるとすれば、「はじめに」と最後の7番の「全廃に向けて」に関連するところです。PCBの有害性、人への影響として管理手法と丁寧に立てる予定をされているのですが、もう1つPCBの化学物質としての物理化学特性としてのポイントというところは、ここで触れておいたほうがいいと思います。
よく言われるPOPs条約の残留性等の特性に加えて、あまり明示的に入っていないのは、いわゆる揮散性、あるいは揮散移動性という観点です。PCBの場合ここが物質としてある意味一番厄介なところで、JESCOの処理にしても施設設計として相当苦労されたところだし、作業者の安全配慮ということで相当苦労されたところです。ここを丁寧にやってきたということで外部の環境に出せば地球の汚染につながる。それから内部で不適切に扱えば人の汚染につながるという、こういう対象であったということは少し丁寧に触れたほうがいいと思います。それは今後全廃に向けて今日も紹介がありましたが、この溶剤洗浄法は原理的には使える方法ですけれども、これを適正に管理して今後どうやっていくのかということに関しては、再度関係者全員がしっかり頭に置いて臨まねばならないということだと思います。民民の処理体制というのは、そう簡単な話でもないということを頭に置いて進むべきだということは最後に触れていただきたいと思います。
(浅野座長) ありがとうございました。田中委員、どうぞ。
(田中委員) 私が気にするのは環境庁、環境省、経済産業省が行った行政的な対応をどこかに入れていただきたい。それから海外の国際条約、ストックホルム条約の中身も少しあったほうがいい。それから日本の0.5ppmの基準の解説もあるといいなと思います。
(浅野座長) ありがとうございました。ではオンラインで御参加いただいている織委員、どうぞ。
(織委員) ありがとうございます。今回これだけまとめていただいて20数年の成果が出てきたと思います。ほぼ入っているのですけれども、田中先生も先ほどからおっしゃっているように、日本はなぜこれだけ厳しくきちんとやってきたのかという歴史的な経緯についてもきちんと言われているのでその辺のところはとても重要だと思っています。二十数年をかけて今までの取組を社会にどうやって発信していくのか、何を社会に伝えていきたいのかというところをぜひ強調していただきたいと思います。どのようなリスクが回避されてなぜここまで丁寧にやってきたのかというその辺りが重要だと思っています。
鬼沢先生もおっしゃったように、特にそれぞれの自治体で小さなトラブルが起こったりとかいろんなことが起こって、そのたびごとに自治体や安全委員会のほうで住民の方と丁寧に話をしていった。これは世界でも例のないくらいきめ細やかにやってきたという、こういった住民との対話ですとか、地元の方の御理解があって成り立っているところをきちんと章立てというか、ある程度皆さんの努力というものを入れていただきたいと思います。
もう1つは絞り込みとかいろんなものをいろいろな手法を使いながら自治体の方も苦労しながらどうやって洗い出していくかということも行っていたという、そういった大変だったところは、今後でも使っていくようなレガシーとして残していける。なので社会に向けて、何がここで何が行われてきたのかということとレガシーとして何が残せるのかというところもまとめていただきたいと思います。以上です。
(浅野座長) ありがとうございました。それでは高岡委員、よろしくお願いいたします。
(高岡委員) ありがとうございます。まず環境省でまとめられるものとJESCOでまとめられるものと、それから廃棄物資源循環学会のほうでまとめられるもので、それぞれある種、すみ分けというか焦点を置くところがあると思いますので、そこはよく調整をしていただいて書いていただくのがいいのかなと思います。
既に環境省では章立て等々されていると思います。先ほどから既に先生方からお話があるように環境省としては、自治体のところをある程度広くカバーされるようなところがほかの廃棄物資源循環学会、あるいはJESCOに比べてはあるのかなと正直思いますので、今のところでは掘り起こし調査とかそういうところをさらっと書いておられますけれども、各自治体での取組というところは充実していただいたらいいかなというふうに思います。
最後の「おわりに」というところに関して、今回のPCB処理事業を終えて将来に向けてどういうところを期待しているかを、最後のまとめとしては書いていただきたいと思いました。以上になります。
(浅野座長) ありがとうございました。最後に私からも既に前回大分しゃべりましたので、あまりしゃべることもないのですが、これは入れたほうがいいのかどうか気にはなります。PCBが大きく法律上の問題になったのは化審法ができたということです。一特になっています。それが非常に大きいということがあります。やはりそれは素通りできないのではないかという気がしました。
それから北九州市の受入れのときにいろいろ苦労したという話は申し上げましたが、あそこで永田先生も一緒になって大分大声を出したのですけれども、当時は安全性ということについては原発がいつもモデルになっていて、絶対に事故がないことが安全なのだというのが常識だった時代に事故は起こると。起こっても被害を最小化できるということが本当の意味で安全なのではないのですかと。PCB処理は事故は起こしませんというような安全性ではないのですと、リスクマネジメントが大事だということを随分北九州市は要求したのです。それはしっかり定着したと思いますし、全体としてPCB処理事業を一貫した手続きの中でやってほしいということも申し上げましたが、それがその後のPCB処理を進める上で非常に大きな意味をもっていったと思いますので、この辺はぜひとも落とさないで入れておいてほしいと思いました。
それから法律家として考えることは、PCB特措法改正が非常に大きな意味を持っていたと思っています。元々PCBの処理にあたって、PCB廃棄物という概念から始まってしまっているものですから、廃棄物にならないと手が出せないという法制度上の枠組みがあったのですけれども、それを特措法改正のときに頑張って使用中の製品でも廃棄物とみなすという、非常に強引な規定を入れました。憲法違反だという意見もあったぐらいです。とにかくそれが通りましたので、これは非常に大きいと思います。そのことは今度低濃度PCBについてもまた波及していきますので、これは我が国の法制度の中でも画期的なことをやった。いろいろな意味で技術的にもこれまで考えられてこなかったことをPCB処理というので開発したという実績があると思います。これはぜひとも残しておく必要があると思いました。
さて、今、学識経験者の委員の方からの発言をいただきました。三浦委員、小林委員、何かございますか。
よろしいですか。鷲山委員、どうぞ。
(鷲山委員) 先ほど鬼沢先生からも御提案がありましたように私どもも、低濃度PCBの取組の絞り込みというところを1つ記入させていただければと思います。以上です。
(浅野座長) これには低濃度のことがあまり出てこないのは、タイトルが「高濃度PCB廃棄物の処理の歩み」になっているので低濃度は薄いです。高濃度は一生懸命やったのですけれども、低濃度もやらないといけないというのは分かってはいたのだけれども、最後にこのような課題を残したというのはありますから、これは入れておく必要があるかもしれません。ありがとうございます。
ほかにございますか。よろしいでしょうか。
それでは、御協力いただきまして大分早く進みました。これまでやりましたところでまだ発言をしたかったのにという方がいらっしゃったら、高濃度PCB処理の進捗状況、これはいいかと思いますけれども、JESCOの資料5制度改正の話とか低濃度に対する対応の問題ということで御意見はまだございますでしょうか。よろしいですか。
私が拝見していて少しだけ気になったのは、届出をしてもらうときの仕組みとして管理者が交代するような場合には、廃止をして新規にもう1回届出をするとなっているのだけれども、フォーマットを見てもなかなかそこが分かりにくいです。下手をすると廃止だけ出てきて、新規の引き継ぎの人の分が出てこないと、そこで切れてしまって完結したように見えてしまうので、そこは一工夫しておく必要があると思います。はっきりフォーマットの中に引き継ぎの場合というのが分かるようにしておいて、そのときには必ず様式1または2を同時に添付しないと受理しないということをはっきりしておく。あるいは書かなくても自治体が受理するときにそのことに目を光らせてもらえればいいのですけれども。
ほかに何かございませんか。酒井委員、どうぞ。
(酒井委員) 聞き逃したのかも分かりませんけれども、さっきの安全宣言の見直しという資料4-6-2で変圧器の93年までというところに対して、経産省のオブザーバーから1990年と見るべきではないかというふうに私は聞いたのですけれども、その点に関しては、どういう共通認識に立ったらいいのか、この資料どおりでいいのか。言われた意見を考えなければならないのか、その点に関する回答的返答を、もう発言されましたか。私が聞き逃したのか? すみません。
(産廃振興財団) 先ほどこちらの資料4-6-2で変圧器のほうを1993年12月までとしたのですが、JEMA作成の資料から見ると1990年ではないのかという話ですが、本日お手元の資料では、お出していないのですけれども、PCB特措法届出情報と電気保安協会から提供頂きましたデータ等を総合的に整理しますと、やはり1993年12月というのが妥当かなということでこういう記載をさせていただいております。以上です。
(浅野座長) よろしいですか。
(酒井委員) この資料どおりですね。分かりました。
(浅野座長) 省内のことですからよく共有してください。
ほかに何か特に本日の委員会で御発言の御希望ございますか。
よろしければこれで本日は閉会とします。この後、事務局からよろしくお願いします。
閉会
(切川調整官) 座長ありがとうございました。本日も貴重な御意見をいただき誠にありがとうございました。本日の議論を受けまして、さらに関係者と連携して引き続き検討を実施してまいります。
本日の議事録は原案を作成しまして委員の皆様に御確認いただいた後、環境省のホームページに掲載する予定としてございます。御協力をよろしくお願いいたします。
それでは、これで本委員会を閉会します。ありがとうございました。
(浅野座長) ありがとうございました。次回またよろしくお願いいたします。