環境再生・資源循環
廃棄物処理における新型インフルエンザ対策Q&A
新型インフルエンザに関する基礎情報について
新型インフルエンザの概要
通常のインフルエンザと新型インフルエンザとの違い
新型インフルエンザの流行規模
新型インフルエンザの発生時期
新型インフルエンザの感染経路
基本的な感染防止策
国における新型インフルエンザ対策
廃棄物処理における新型インフルエンザ対策について
廃棄物処理に関する一般的事項
廃棄物処理事業者等が取るべき措置について(事業継続計画の策定と実施)
事業継続計画の内容
- Q12 具体的にどのような内容について、計画を策定すればよいのですか。
- A12 具体的には、各廃棄物処理事業者において、主に[1]新型インフルエンザ対策の体制整備、[2]業務内容を踏まえた感染防止策、[3]人員及び物資の確保、[4]人員が不足した場合に備えた優先業務の特定(重要業務の絞り込み)等について、あらかじめ検討し、事業継続計画としてとりまとめることが必要です。
また、計画が各々の事業形態に見合ったものとなるよう、事業特性や事業規模、都道府県等で策定している新型インフルエンザ行動計画等を考慮するとともに、計画に基づく対策を円滑に実施するため、従業員への教育・訓練を実施したり、定期的に計画を見直すことも重要です。
- Q13 計画内容([1]~[4])の検討に当たって、どのような点に留意したらよいですか。
- A13 それぞれの留意点等については、以下のとおりです。
[1] 新型インフルエンザ対策の体制整備
新型インフルエンザ発生時における危機管理体制を構築し、意思決定方法や指揮命令系統を明確にすることや、新型インフルエンザに関する情報収集及び緊急時の連絡体制を整備するといった観点から検討しましょう。
[2] 業務内容を踏まえた感染防止策
廃棄物処理事業においても、勤務時間外も含め、基本的な感染防止策(Q6参照)に従って対策を行うことが基本となりますが、それらに加え、業務上、感染者や不特定多数の人と接触する可能性などの感染リスクを評価した上で、それぞれの業務内容に合わせた感染防止策を定めることが必要です。
以下に、廃棄物処理事業者において考えられる感染防止策の例を示します。業務内容 感染防止策(例) 収集運搬・処分 - 手袋、マスク等(以下「個人防護具」という。)の使用
- 肌の露出の少ない作業着(長袖・長ズボン)の着用
- 積卸し作業終了後の消毒薬による手指消毒の実施
- 作業終了後の事務所での手洗い及び手指消毒、うがいの実施
- 運搬車両・処分施設の定期的な清掃及び消毒の実施
事務所内業務 - 接客や窓口業務における対人距離を保持、個人防護具使用の徹底
- 訪問者の立入(場所、人数等)制限
- 事務所入室前の体温測定の実施(発熱がある場合、入室禁止)
- 事務所内の定期的な清掃及び消毒の実施
[3] 人員及び物資の確保
新型インフルエンザ発生時に、従業員が長期にわたり多数欠勤した場合に備えて、あらかじめ、代替要員の手配や処理実務担当者の優先的確保などを含む人員計画について検討することが必要です。また、製造業者の事業自粛等により、燃料や薬剤等の廃棄物処理に必須の物資(消耗品等)が不足し、調達が困難となるおそれがあるものはあらかじめ備蓄を増やすなどの対応を検討することが求められます。
[4] 優先業務の特定(重要業務の絞り込み)
人員や物資が不足した場合であっても事業を継続できるよう、あらかじめ、非常事態においてどのような業務が重要(必要)となるかを検討し、優先業務を特定しておきます。具体的には、生活環境保全上の支障の有無や、社会機能維持等の観点から検討することが必要であり、腐敗しやすい可燃ごみや、医療機関やライフライン関連事業から排出される廃棄物の処理を優先することなどが考えられます。