報道発表資料

この記事を印刷
2026年10月09日
  • 地球環境

ブルーカーボン等の吸収源対策に係る大規模実証プロジェクトの 立上げ等実施事業(補助事業)の二次公募採択結果について

 環境省では、2050年ネット・ゼロの実現を目指し、吸収源対策の拡大に向けた取組を進めています。今般、「ブルーカーボン等の吸収源対策に係る大規模実証プロジェクトの立上げ等実施事業」(補助事業)(以下「本事業」という。)について公募を実施し、採択事業者を決定しましたので、お知らせします。
1. 公募の概要
 本事業は、温室効果ガスの吸収作用の保全及び強化(吸収源対策)に資する技術の開発・実証、その社会実装に向けた理解醸成及び知見の収集・検討・整理等に係る事業であり、かつ、経済性の面で民間の自主的取組だけでは進展の速度が緩やかなものについて、事業に要する経費の一部を国が補助することにより、国による制度基盤の構築と相まって、当該技術の早期の社会実装を図り、2050年ネット・ゼロの実現に資することを目指すことを目的とするものです。
 この目的を達成するため、日本国内において実施される吸収源対策(例えば、ブルーカーボン、バイオ炭、CO2吸収型コンクリート等)の大規模化に向けた実証プロジェクトの立上げ等に係る事業を補助の対象とし、令和8年7月10日から8月17日まで公募を実施しました。

2. 採択結果
 有識者で構成される審査委員会による審査結果を踏まえ、環境省において、申請のあった5件のうち、以下のとおり4件を採択しました。
                                                                                                                                                                     (採択事業者の五十音順)
<事業区分1:ブルーカーボンに係る事業>
採択事業者(※共同事業者)     事業概要
東京海上アセットマネジメント株式会社 本事業では、神奈川県鎌倉市坂ノ下側海面を主たる実施海域として、ワカメを中心とする海藻の多段式養殖を実海域で実証し、単位面積当たりの海藻生産量及び炭素吸収・固定量の増加、深海域への移送・沈降による炭素貯留手法、並びに漁業者が継続的に参画可能な収益モデルの確立を検証する。
一般社団法人日本カーボンクレジット産業振興協会(JCS)
※八千代エンジニヤリング株式会社
本事業では、沖合海域(高波浪環境)での運用、バイオマス生産量の最大化及び自動化・省力化に着目した新たなコンセプトに基づき、実海域における大規模海藻育成システムの概念実証を実施する。従来の食用海藻を対象とした養殖システムとは異なる育成システムを用いて、海域条件、海藻種、国内調達資材及び作業条件との適合性を実海域で検証する。あわせて、設備の安定性、各種生産性やコスト等を評価し、3年間の実証を通じて、将来の大規模展開に必要な設備仕様や維持管理・作業体制等の基本的要件を明らかにする。また、本事業で取得するバイオマス生産量等のデータについては、将来の炭素吸収・貯留量の評価に活用できるよう記録・管理する。
株式会社バイウィル
※旭タンカー株式会社
海藻の安定生産体制の構築および二酸化炭素(CO2)吸収量の確保を図るため、従来のワカメ系統に加え、高水温等の環境変動に対する耐性が期待される系統を用いた養殖実証試験を実施する。具体的には、令和8年度に鳴門市中部海域において各系統の生育特性に関する比較評価を実施する。同結果を踏まえ、令和9年度以降は環境適応性の高い系統を他海域へ展開して養殖規模の拡大を図り、海藻の安定生産ならびにブルーカーボン創出の大規模化に向けた実現可能性の検証を行うものとする。

<事業区分2:バイオ炭、CO2吸収型コンクリート等に係る事業>
採択事業者(※共同事業者)     事業概要
清水建設株式会社
※日本道路株式会社
バイオ炭コンクリートの適用拡大には、コンクリートに適用可能なバイオ炭を見いだし、その供給量を確保することが必要である。本事業では、もみ殻、間伐材、木質建設廃棄物等を原料として、コンクリートに適用可能なバイオ炭の製造を目指す。また、バイオ炭コンクリート中のバイオ炭由来炭素の大部分が100年後も固定されていると評価されることは、その利用拡大を後押しする。我が国の温室効果ガスインベントリに既に計上されているバイオ炭コンクリートに加え、ソイルセメントやアスファルトといった建材も評価対象とすることで、インベントリ対象の拡大を目指す。

【連絡先】
 環境省地球環境局 総務課 脱炭素社会移行推進室
 代  表:03-3581-3351
 直  通:03-5521-8244
 室  長:小岩 真之
 室長補佐:小早川 鮎子