報道発表資料

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2025年05月26日
  • 地球環境

国際連合工業開発機関(UNIDO)による二国間クレジット制度(JCM)を活用した「チュニジア共和国ベジャにおける廃棄物管理のための福岡方式(準好気性埋立)プロジェクト実施」の採択について

<福岡市同時発表>

1. 環境省からの拠出金により、国際連合工業開発機関(UNIDO: United Nations Industrial Development Organization)は、2022 年度からアフリカにおける二国間クレジット制度(JCM: Joint Crediting Mechanism)のパートナー国において優れた脱炭素技術等を活用して温室効果ガスを削減し、日本の貢献に応じてJCM クレジットの獲得を目指すJCM プロジェクトの早期形成支援を行っています。

2. このたび、JCM を活用した案件として、「チュニジア共和国ベジャにおける廃棄物管理のための福岡方式(準好気性埋立)プロジェクト実施」がUNIDO により採択されましたのでお知らせします。本プロジェクトは、福岡方式を用いた初のJCM プロジェクトとなります。

■ 経緯

 環境省と国際連合工業開発機関(UNIDO)は、2020 年に様々なステークホルダーと連携しつつ、持続可能な開発目標(SDGs)の達成という共通の目標に向け、両機関の緊密な協力を促進することを目的とした共同宣言に署名しました。これを踏まえ、UNIDO は、2022 年度から、日本国環境省からの拠出金により、アフリカの二国間クレジット制度(JCM: Joint Crediting Mechanism)パートナー国において優れた脱炭素技術等を活用して温室効果ガスを削減するとともに、日本の貢献に応じてJCM クレジットの獲得を目指すJCM プロジェクトの日本企業による早期形成支援を行っています。

 このたび、JCM を活用した案件として、「チュニジア共和国ベジャにおける廃棄物管理のための福岡方式(準好気性埋立)プロジェクト実施」がUNIDO に採択されました。本プロジェクトは福岡方式(準好気性埋立)を用いた初のJCM プロジェクトとなります。

■ 採択した案件の概要

(1)プロジェクト名   
 
 チュニジア共和国ベジャにおける廃棄物管理のための
 福岡方式(準好気性埋立)プロジェクト実施
(2)プロジェクト実施国  チュニジア共和国
(3)導入技術概要  廃棄物埋立処分場における福岡方式(準好気性埋立)の導入
(4)想定される排出削減量  約512 tCO2/年 (平均)

【参考1】二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)
 途上国への温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用するものです。

【参考2】福岡方式(準好気性埋立)
 「福岡方式」として知られる埋立て技術「準好気性埋立構造」は、1970 年代に福岡市と福岡大学が共同で開発し、実用化されました。埋立地の底部に浸出水集排水管を敷設して外気を取り込むことにより、悪臭や温暖化効果の高いメタンガスの発生を抑え、埋立地の早期安定化を可能とする環境負荷の低い廃棄物処分場の工法です。
 

■ 関連情報

・ 下記UNIDO ホームページもご参照ください。
  https://www.unido.org/news/unido-JCM-carbon-crediting

連絡先

環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8248
参事官
行木 美弥
推進官
須賀 義徳
参事官補佐
工藤 俊祐
担当
三保 紗織