「ペータースベルク気候対話2025」が開催されました

（１）日程・場所
2025年３月25日 ～ 26日 ドイツ連邦共和国・ベルリン

（２）主催
ドイツ連邦共和国及びブラジル連邦共和国

（３）出席者
ドイツ連邦共和国、ブラジル連邦共和国（UNFCCC-COP30議長国）、先進国・途上国の閣僚級、UNFCCC事務局長等が出席。我が国からは、五十嵐環境大臣政務官、小川地球環境局特別国際交渉官ほかが出席しました。

　ドイツ連邦共和国およびブラジル連邦共和国の両政府は、3月25日～26日にベルリンで第16回ペータースベルク気候対話2025を共催し、38カ国の閣僚および代表が参加しました。今次会合では、COP30への期待、1.5℃目標に整合するNDC（各国の温室効果ガス削減目標）、パリ協定の長期目標に向けた気候変動対策やソリューションの加速、1.3兆ドルに向けた気候資金、COPプロセスと将来の気候ガバナンス、グローバル・ストックテイクの実施、適応と強靱性の構築等について、閣僚級の議論が行われました。
　基調講演では、ドイツ連邦共和国オラフ・ショルツ首相は、米国のパリ協定離脱によっても同国の責務が消えるわけではないと指摘しつつ、気候変動対策を引き続き進めることの重要性を改めて強調しました。ブラジル連邦共和国のアンドレ・コヘーア・ド・ラーゴCOP30暫定議長からは、コミュニティが一丸となって共通の課題に取り組むという「ムチラオ（Mutirão）」の精神が提唱され、COP30とベルリンでの議論の指針として広く受け入れられました。
　我が国は、五十嵐環境大臣政務官から、COP29の気候資金やパリ協定第６条の合意を歓迎するとともに、COP30では、緩和、適応、実施手段のバランスの取れた成果となることの期待を述べました。また、1.5℃目標の実現に向けた我が国のこれまでの着実な排出削減実績や、2月に策定した新たな日本のNDCの実施に向けた決意、新たなNDCの未提出の国に対する提出の呼びかけ、我が国の途上国に対する支援継続に向けた決意等を述べました。
　会合後、主催した両政府より会合の議長総括が添付のとおり発出されました。

　本会合の機会を利用して、五十嵐環境大臣政務官は、ドイツ連邦共和国など各国の閣僚級・次官級等と個別に会談を行いました。