報道発表資料
2025年04月04日
- 大気環境
北陸新幹線(金沢・敦賀間)の騒音に係る環境基準達成状況について
1.環境省は、北陸新幹線(金沢・敦賀間)が令和6年3月16日に開業したことに伴い、石川県及び福井県が実施した騒音測定結果を基に環境基準の達成状況の把握を行いました。
2.測定を実施した66地点のうち25地点において、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」(昭和50年環境庁告示第46号)に定められた基準値を1~4dB程度超過していました。
3.新幹線鉄道の騒音防止対策は、「新幹線鉄道騒音対策要綱」(昭和51年閣議了解)に基づき進められており、基準値を超過していた地点についても、事業者において防音壁の設置等の騒音低減に向けた取組が進められています。
4.環境省では、新幹線鉄道騒音に係る環境基準が達成され、又は維持されるよう、本日付で国土交通省、石川県及び福井県に対し要請を行うとともに、引き続き、環境基準の達成状況を把握してまいります。
2.測定を実施した66地点のうち25地点において、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」(昭和50年環境庁告示第46号)に定められた基準値を1~4dB程度超過していました。
3.新幹線鉄道の騒音防止対策は、「新幹線鉄道騒音対策要綱」(昭和51年閣議了解)に基づき進められており、基準値を超過していた地点についても、事業者において防音壁の設置等の騒音低減に向けた取組が進められています。
4.環境省では、新幹線鉄道騒音に係る環境基準が達成され、又は維持されるよう、本日付で国土交通省、石川県及び福井県に対し要請を行うとともに、引き続き、環境基準の達成状況を把握してまいります。
■ 経緯
新幹線鉄道騒音については、環境基本法(平成5年法律第91号)第16条の規定に基づき、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準として「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」(昭和50年環境庁告示第46号。以下「告示」という。)が定められ、地域の類型別の基準値及び達成目標期間が設定されています。このうち新設新幹線鉄道に係る達成目標期間については、開業時に直ちに達成され、又は維持されるよう努めるものとされています。
今般、北陸新幹線金沢・敦賀間(路線延長約115km、うちトンネル以外の区間約76km)が、令和6年3月16日に開業したことに伴い、環境省は石川県及び福井県が実施した騒音測定結果をもとに、環境基準の達成状況の把握を行いました。
今般、北陸新幹線金沢・敦賀間(路線延長約115km、うちトンネル以外の区間約76km)が、令和6年3月16日に開業したことに伴い、環境省は石川県及び福井県が実施した騒音測定結果をもとに、環境基準の達成状況の把握を行いました。
■ 調査方法
(1) 測定実施自治体
石川県、福井県
(2) 測定実施期間
令和6年10月~令和7年1月
(3) 測定地点
「新幹線鉄道騒音測定・評価マニュアル」(平成27年10月環境省。以下「マニュアル」という。)に沿って、北陸新幹線金沢・敦賀間から66地点を選定し、各地点の軌道中心から25mの点(以下「25m点」という。)において測定を実施しました。
(4) 測定方法
告示及びマニュアルに定める方法に従い、原則として連続して通過する20本の列車の騒音を測定し、このうち最大騒音レベルの大きさが上位半数のものをエネルギー平均したものを当該測定点における評価値としました。
石川県、福井県
(2) 測定実施期間
令和6年10月~令和7年1月
(3) 測定地点
「新幹線鉄道騒音測定・評価マニュアル」(平成27年10月環境省。以下「マニュアル」という。)に沿って、北陸新幹線金沢・敦賀間から66地点を選定し、各地点の軌道中心から25mの点(以下「25m点」という。)において測定を実施しました。
県名 | 石川県 | 福井県 | 合計 |
測定地点数 | 32 | 34 | 66 |
(4) 測定方法
告示及びマニュアルに定める方法に従い、原則として連続して通過する20本の列車の騒音を測定し、このうち最大騒音レベルの大きさが上位半数のものをエネルギー平均したものを当該測定点における評価値としました。
■ 環境基準の達成状況
新幹線鉄道騒音に係る環境基準については、都道府県知事が、主として住居の用に供される地域にはⅠ類型を、商工業の用に供される地域等Ⅰ類型以外の地域であって通常の生活を保全する必要がある地域にはⅡ類型を当てはめ、それぞれⅠ類型については70デシベル以下、Ⅱ類型については75デシベル以下とすることとし、新設新幹線鉄道は開業時に直ちに達成されるよう努めるものとされています。
今回測定した北陸新幹線金沢・敦賀間について、測定した66地点における環境基準の達成状況は表2のとおりとなっており、Ⅰ類型の25地点において1~4dBの基準値超過が確認されました。
【参考】騒音レベルの分布状況(25m点)
今回測定した北陸新幹線金沢・敦賀間について、測定した66地点における環境基準の達成状況は表2のとおりとなっており、Ⅰ類型の25地点において1~4dBの基準値超過が確認されました。
測定地点数 | 達成地点数 | 達成率(%) | |||||
Ⅰ類型 | Ⅱ類型 | Ⅰ類型 | Ⅱ類型 | Ⅰ類型 | Ⅱ類型 | 計 | |
石川県 | 25 | 7 | 17 | 7 | 68 | 100 | 75 |
福井県 | 27 | 7 | 10 | 7 | 37 | 100 | 50 |
計 | 52 | 14 | 27 | 14 | 52 | 100 | 62 |
【参考】騒音レベルの分布状況(25m点)

■ 関係機関に対する対策の要請
新幹線鉄道の騒音防止対策は、「新幹線鉄道騒音対策要綱」(昭和51年閣議了解)に基づき進められており、基準値を超過していた地点についても、事業者において防音壁の設置等の騒音低減に向けた取組が進められています。
環境省では、新幹線鉄道騒音に係る環境基準が達成され、又は維持されるよう、令和7年4月4日に、国土交通省、石川県及び福井県に対し要請を行いました。その概要は、次のとおりです。
(国土交通省宛て)
・音源対策を引き続き推進し、環境基準の達成を図ること
・現時点で技術的に可能な音源対策を十分に講じても環境基準を達成できない場合は、住宅防音工事の推進を図ること 等
(石川県及び福井県宛て)
・環境基準の達成状況の把握のため、定期的に新幹線鉄道騒音を測定するよう努めるこ と。また、測定結果については環境省にその都度送付すること
・新幹線鉄道騒音防止の観点から、可能な限り望ましい土地利用の実現に努める必要があること 等
環境省では、新幹線鉄道騒音に係る環境基準が達成され、又は維持されるよう、令和7年4月4日に、国土交通省、石川県及び福井県に対し要請を行いました。その概要は、次のとおりです。
(国土交通省宛て)
・音源対策を引き続き推進し、環境基準の達成を図ること
・現時点で技術的に可能な音源対策を十分に講じても環境基準を達成できない場合は、住宅防音工事の推進を図ること 等
(石川県及び福井県宛て)
・環境基準の達成状況の把握のため、定期的に新幹線鉄道騒音を測定するよう努めるこ と。また、測定結果については環境省にその都度送付すること
・新幹線鉄道騒音防止の観点から、可能な限り望ましい土地利用の実現に努める必要があること 等
連絡先
環境省水・大気環境局 モビリティ環境対策課
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8302
- 課長
- 平澤 崇裕
- 主査
- 桑原 翔
- 担当
- 安藤 貴仁