報道発表資料

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2025年02月14日
  • 自然環境

石川県能登地域におけるトキの放鳥方針決定について

 本日開催した第26回トキ野生復帰検討会にて、石川県及び能登9市町におけるこれまでの取組状況が評価され、本州におけるトキの野生復帰に必要な確認事項が満たされていると判断されるとともに、「石川県におけるトキの放鳥及びモニタリング計画」が了承されました。
 これを受け、環境省は、令和8年度上半期中を目処に石川県能登地域にてトキの放鳥を行い、野生復帰事業を展開していくことを決定しましたのでお知らせします。
 今後は、放鳥の実現に向け、石川県をはじめとした関係機関と連携しながら着実に準備を進めてまいります。

○トキ野生復帰検討会

 「トキ保護増殖事業計画」の実施に当たって、科学的な知見に基づく意見を聴取することを目的として環境省が設置した検討会で、トキや鳥類に関する専門家、学識経験者らで構成されています。

○本州等でのトキの野生復帰に向けた取組

 令和4年度に、環境省が本州における「トキと共生する里地づくり取組地域」を目指す自治体を公募した結果、石川県及び能登9市町(七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋市、志賀町、宝達志水町、中能登町、穴水町、能登町)は、島根県出雲市とともに「トキの野生復帰を目指す里地」に選定されました。
 トキを受け入れるため、両地域はこれまでに、生息環境整備や地域での意識醸成のための取組等、自然環境整備と社会環境整備の双方の取組を推進してきました。

○トキの放鳥地域決定までの流れ

 環境省では、トキ野生復帰検討会での検討を踏まえ、令和6年2月に「本州等におけるトキの野生復帰に向けた考え方及び確認事項について」を策定しました。この内容を踏まえて検討を重ね、本日、「本州等におけるトキの放鳥の方針」及び「本州に放鳥したトキのモニタリング方針」を決定しました。
 また、両方針を踏まえ、石川県では、石川県能登地域における放鳥計画とモニタリング計画を作成し、当該計画は本日の検討会にて了承されました。さらに、当該地域におけるこれまでの自然環境整備や社会環境整備の取組内容を本検討会にて確認した結果、トキが野生復帰するに足るだけの自然的・社会的環境と地域体制が着実に整備されていると認められたことから、令和8年度上半期中を目処に石川県能登地域にてトキの放鳥を行い、野生復帰事業を展開していくことが了承されました。

連絡先

環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8353
室長
荒牧 まりさ
室長補佐
玉谷 雄太
室長補佐
鴛海 智佳
担当
島田 真凜