報道発表資料

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2025年01月24日
  • 総合政策

(仮称)いちき串木野・薩摩川内ウィンドファームに係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「(仮称)いちき串木野・薩摩川内ウィンドファーム環境影響評価準備書」(株式会社グリーンパワーインベストメント)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。 

 環境大臣意見では、
 (1) 対象事業実施区域及びその周辺の一部は水源かん養保安林に指定され、周囲には水道水源が存在しており、また、対象事業実施区域及びその周辺において準絶滅危惧として掲載されているアカハライモリ等も確認されていることから、専門家等からの助言を踏まえ、沈砂池の設置等の環境保全措置を実施すること
 (2) やむを得ず発生する残土については、対象事業実施区域内への盛土造成を優先せず、鹿児島県をはじめ関係機関等と十分に調整を行い、対象事業実施区域外に搬出し、再利用を図ることを引き続き検討すること
 (3) 対象事業実施区域及びその周辺には、国内希少種であるクマタカの複数のペアの生息が確認されていることから、稼働後のバードストライクの有無に係る事後調査を適切に実施すること
 等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、令和3年10月31日から施行された環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の経過措置(附則第2条)に基づき、施行日前に環境影響評価法第3条の4第1項の規定による公表が行われた出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「(仮称)いちき串木野・薩摩川内ウィンドファーム環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。
 
 ※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

■ 事業の概要

 鹿児島県薩摩川内市及びいちき串木野市において、最大で出力40,000kWの風力発電所を設置する事業。
  ・ 事業者   株式会社グリーンパワーインベストメント
  ・ 事業位置  鹿児島県薩摩川内市及びいちき串木野市(対象事業実施区域の面積 約561ha)
  ・ 出力    最大40,000kW程度(単機出力 4,300kW×11基)

(参考)環境影響評価に係る手続

【配慮書の手続】
  ・ 公表         平成30年8月 16日~同年9月18日(住民意見22件※2
  ・ 鹿児島県知事意見提出 平成30年10月12日
  ・ 環境大臣意見提出   平成30年11月 1日
  ・ 経済産業大臣意見提出 平成30年11月 9日
 
【方法書の手続】
  ・ 縦覧         平成30年12月 7日~平成31年1月24日(住民意見41件※2
  ・ 鹿児島県知事意見提出 令和元年 6月 4日
  ・ 経済産業大臣勧告   令和元年 7月 3日
 
【準備書の手続】
  ・ 縦覧         令和 6年 6月21日~同年7月22日(住民意見26件※2
  ・ 鹿児島県知事意見提出 令和 6年12月24日
  ・ 環境大臣意見提出   令和 7年 1月24日
 
 ※2 環境の保全の見地からの意見の件数。

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
加藤 聖
審査官
中山 裕貴
審査官
齋藤 慶嗣

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