報道発表資料

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2024年11月18日
  • 保健対策

第18回日中韓化学物質管理政策対話の結果について

  1.  2024年11月12日から同年11月14日まで、第18回日中韓化学物質管理政策対話を中華人民共和国(中国)・成都で開催しました。
  2.  専門家会合では、共同研究の進捗の説明、非動物実験による有害性評価技術、環境ばく露評価手法、リスクアセスメント評価についての情報・意見交換を行いました。
  3.  また、政府関係者による会合では、化学物質管理政策の最新動向、化学物質管理に関する国際動向への対応、各国の最新の課題に関する対応の状況等及び今後の活動について情報・意見交換を行いました。
  4.  次回は、2025年に日本で開催する予定です。

これまでの経緯

 2006年12月に開催された第8回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM8)において「化学物質管理に関する政策や規制に関する情報交換の推進」について合意されたことを受け、2007年から日中韓化学物質管理政策対話(以下「政策対話」という。)を開始しました。昨年度までに日中韓の持ち回りで計17回開催しています。
 今年は、第18回会合を2024年11月12日から同年11月14日まで中華人民共和国(中国)・成都において開催し、化学物質管理政策の最新動向、化学物質管理に関する国際動向への対応、各国の最新の課題に関する対応の状況等のトピックを中心とした情報・意見交換を行いました。

開催の概要

■ 開催の概要
日 時:2024年11月12日~14日
場 所:中華人民共和国(中国)・成都
参加者:○日本 
     環境省大臣官房環境保健部化学物質安全課化学物質審査室
                       長谷川 室長
     国立環境研究所環境リスク・健康領域 山本 領域長
                     同 菅谷 客員研究員
    ○中華人民共和国(中国)
     生態環境部固体廃棄物化学物質局化学物質課
                       Director Mr. Du 他
     生態環境部固体廃棄物化学物質管理センター 
                       Deputy Director Ms. Lu 他
     南京環境科学研究所         Associate Researcher Ms. Wang 他
    ○大韓民国(韓国)
     環境部環境健康局化学物質政策課   Deputy Director Mr. Park 他
     国立環境研究院リスク評価課     Director Mr. Seo 他

政策対話の結果

1) 化学物質管理に関する専門家会合(非公開)

日 時:2024年11月12日 09:00~18:00(現地時間)
出席者:20名(日中韓の専門家及び政府関係者等)
内 容:日中韓の専門家により、①環境ばく露評価のためのデータに基づくアプローチと、試験データが乏しい化学物質に対するQSARモデルによる環境影響への予測手法、②内分泌かく乱物質の評価手法、③代替物質開発に係る各国の動向、④非動物試験による毒性評価手法についての情報交換を行いました。共同研究として提案されているオオミジンコ繁殖試験に関する研究内容について情報共有され、その詳細な研究手法について後日専門家同士で継続的に検討を実施し、有害性評価方法について情報共有を強化していくこと等に合意しました。

2) 政府間事務レベル会合(非公開)

日 時:2024年11月13日 09:00~18:00(現地時間)
出席者:22名(日中韓の政府関係者及び専門家等)
内 容:
 日中韓の政府関係者及び専門家により、①化学物質管理政策の最新動向、②リスクアセスメントの進捗、③PFASや内分泌攪乱物質などに関する対応状況等について情報交換を行いました。日本からは化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下「化審法」という。)における審査及びリスク評価の状況やPFASに係る取組等について、中国からは新化学物質管理登記弁法に関する進捗、環境リスク評価及び管理技術基準制度、内分泌かく乱物質に関する取組状況等について、韓国からは化学物質管理関係法令の概要、事故防止システム、PFASに係る取組等について説明が行われました。
 また、日中韓の情報交換及び共同研究等の取組が有意義であり今後も政策対話を継続することを確認するとともに、日中韓環境大臣会合の五か年計画に合わせて、来年に政策対話に係る新たな5カ年計画を策定するこことで合意しました。

3) 日中韓の化学物質管理政策に関する公開セミナー(公開)

日 時:2024年11月14日 09:00~11:45(現地時間)
出席者:80名(中国の民間企業を中心とした一般参加者)
内 容:
 対面講演方式で、日中韓それぞれの化学物質管理政策の説明が行われました。①日本からは、化審法の概要と新規化学物質に関する審査、既存化学物質のリスク評価等の仕組み、化学物質を日本に輸出する際の留意事項等について、②韓国からは、化学物質管理関係法令の概要と最新の見直し結果、③中国からは、新規化学物質の環境管理システムと新汚染物質管理行動計画に関する最新動向について説明が行われました。それぞれの発表について参加者からの質疑を受け、活発な情報交換がなされました。

次回開催予定

 次回の政策対話は、2025年に日本で開催する予定です。

連絡先

環境省 大臣官房 環境保健部 化学物質安全課 化学物質審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8253
室長
長谷川 敬洋
室長補佐
塚崎 和佳子
担当
前田 拓弥
担当
岩田 智秀