報道発表資料

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2023年10月05日
  • 保健対策

第5回国際化学物質管理会議(ICCM5)の結果について(お知らせ) 

1.2023年9月25日~同年9月29日にドイツ連邦共和国のボンにおいて第5回国際化学物質管理会議(ICCM5)が開催されました。
2.この会議には、約110カ国の国と地域が参加し、新たな国際化学物質管理に関する枠組み文書「Global Framework on Chemicals (GFC) – For a Planet Free of Harm from Chemicals and Waste」が採択されました。産業界、保健部門、労働部門等の関与を強化するための方策を示した項目が盛り込まれ、より多様な主体による自主的な化学物質管理の推進が強化されました。
3.今後は、当該枠組みに基づく化学物質管理の着実な実施に向けて、関係省庁等と連携し、国内実施計画の策定を目指しつつ、アジア太平洋地域の途上国の化学物質管理に対する支援を今後も着実に実施してまいります。

背景

2006年2月に開催された第1回国際化学物質管理会議(International Conference on Chemicals Management:ICCM)において、「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ」(Strategic Approach to International Chemicals Management:SAICM)が採択されました。
SAICMは、2002年の持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)で採択された「2020年までに化学物質が人の健康・環境に与える著しい悪影響を最小化するような方法で生産・使用されるようにする」との目標(WSSD2020年目標)に向けて、予防的なアプローチの考え方に沿った、科学的なリスク評価に基づくリスク削減、化学物質に関する情報の収集と提供、各国における化学物質管理体制の整備、途上国に対する技術協力の推進等の分野での戦略と行動計画を定めたものです。このフォローアップのために定期的にICCMが開催されてきました。
ICCM4開催後、ICCM5に向け、2020年以降の化学物質と廃棄物の適正管理に関する新たな枠組みについて会期間プロセス会合にて議論が行われてきました。新型コロナウィルス感染拡大の影響により、当初新たな枠組みの採択を想定していた2020年以降の会議日程が大幅に遅延しましたが、この度開催に至ったものです。

会合の概要

・開催期間:2023年9月25日~同年9月29日
・開催場所:ボン(ドイツ連邦共和国)  
・主催:国連環境計画(UNEP)
・出席者:各国政府代表、関係国際機関、産業界、非政府機関等     
 我が国からは松澤裕 環境省地球環境審議官 等が出席

 ※会議文書:議題、会議文書等は以下のウェブサイトから入手可能です。
  https://staging.saicm.org/events/iccm5

会合の主な結果

・国際的な化学物質管理のための2020年以降の新たな枠組み「Global Framework on Chemicals – For a Planet Free of Harm from Chemicals and Waste」を採択(詳細は添付資料を参照)。

我が国の主な貢献

・我が国から、各主体が新たな枠組みの目標達成に向けた取組を効率的に報告し、その進捗を可視化して、各方面に発信できる仕組みを提案し、枠組みに盛り込まれました。
・個別の議題に関する議論において我が国が議長を務め、円滑な合意形成に貢献し、これらの貢献が評価され、我が国が新たな枠組みにおけるアジア・太平洋地域の地域フォーカルポイントに選出されました。

連絡先

環境省大臣官房環境保健部 環境安全課
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8259
課長
吉川 圭子
課長補佐
高木 恒輝
主査
黒田 一樹
担当
原 安由子
担当
塚本 啓之