報道発表資料

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2023年10月20日
  • 水・土壌

ゴルフ場で使用される農薬に係る令和4年度水質調査結果について

ゴルフ場で使用される農薬について、令和4年度に都道府県等が実施したゴルフ場排出水等の水質調査の結果を取りまとめましたので公表します。
本調査は、1,904か所のゴルフ場を対象に、延べ34,999検体について実施しました。その結果、ゴルフ場の排水口調査で、水濁指針値を超過した事例はありませんでしたが、水産指針値を超過した事例が8件ありました。
1.経緯
 環境省では、ゴルフ場における農薬使用の適正化を推進しており、ゴルフ場の排出水の農薬濃度に係る上限として、水質汚濁の防止を図る観点から水濁指針値を、生態系保全の観点から水産指針値を定めています。
 また、農薬取締法の改正も踏まえて、地方公共団体が水質及び生態系保全の面からゴルフ場を指導する際の参考となるよう、令和2年3月に「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止及び水域の生活環境動植物の被害防止に係る指導指針」(以下「指導指針」という。)を策定しました。
 都道府県等においては、指導指針に基づき、ゴルフ場で使用される農薬について調査、指導が行われています。
 環境省では、毎年、地方公共団体等が実施したゴルフ場排出水等の水質調査結果を取りまとめて公表しており、この度、令和4年度の調査結果を取りまとめました。

2.令和4年度水質調査結果の概要
[1]調査が実施された都道府県数:47
[2]調査対象となったゴルフ場数:1,904 か所
[3]総検体数:34,999 検体
[4]排水口調査検体数:9,083 検体
[5]水濁指針値超過検体数:0 検体(別表1、2のとおり)
[6]水産指針値超過検体数:8 検体(別表1、2のとおり)
※評価に用いた指針値は令和5年3月9日時点のものです。

3.調査結果を踏まえた対応
 都道府県に対して、排水口調査の結果、水産指針値を超過した事例が認められたことについて、指導指針に基づき、ゴルフ場関係者への農薬の使用に関する注意喚起を改めて実施するよう求めるとともに、前年度よりも改善しているものの分析の定量下限値が指針値を上回っており、指針値を超過しているかどうかが不明な事例が認められたことについて、定量下限値に留意して分析を行うよう求めることとします。

連絡先

環境省水・大気環境局環境管理課農薬環境管理室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8311
室長
吉尾 綾子
担当
市原 直登
担当
小林 克明