報道発表資料

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2023年08月09日
  • 再生循環

使用済紙おむつの再生利用等の促進に関するプロジェクトの検討結果取りまとめについて

 使用済紙おむつの再生利用等の促進に関して、柳本環境大臣政務官のもと、先進的に取り組む自治体・事業者、有識者等へのヒアリング、現地視察及び関係者との意見交換会等を実施し、検討を行いました。今般、検討結果を取りまとめましたので公表いたします。

■背景

 高齢化に伴い、我が国における大人用紙おむつの消費量は年々増加しており、今後更に排出量が増加することが見込まれています。推計によれば、一般廃棄物に占める割合は、2020年度時点では約5%程度だったところ、2030年度頃には約7%程度となる見込みです。
 現在、廃棄される使用済紙おむつの多くは市区町村等の廃棄物処理施設において焼却処分されていますが、今後、排出量が増加することにより、既存の廃棄物処理施設では従前どおりに焼却処分することが困難になるおそれがあります。
 一方で、紙おむつは、素材としては上質パルプ、フィルム、吸水性樹脂から構成されており、再生利用等によりパルプ等の有効利用が可能です。紙おむつの再生利用等の取組は、一般廃棄物の焼却処理量の減少等による廃棄物処理を合理化し、資源循環を促進するとともに、高齢化への対応等の地域課題の解決にも貢献し得ることから、重要な取組です。
 このため、環境省では、令和2年3月に、使用済紙おむつについて、市区町村等が殺菌等の衛生的処理をした上でパルプ等の再生利用や熱回収を行うことを検討するための参考となるよう、使用済紙おむつ再生利用等の検討の流れ、取組事例、関連技術、関連規制等を整理した「使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドライン」を策定しました。
 同ガイドライン策定以降、使用済紙おむつの再生利用等に関心を持つ自治体や事業者等は増えてきています。一方で、現時点で使用済み紙おむつの再生利用等を実施する自治体の数はごく一部に限られています。
 そこで、今後の更なる取組の促進を目指し、柳本環境大臣政務官のもと、現状の整理及び今後の方針について検討を行いました。

■検討結果

 自治体、再生利用等事業者、保育施設従事者、保護者、有識者を対象にヒアリングを実施し、リサイクル設備の現地視察及び関係者との意見交換を行い、使用済み紙おむつの再生利用等の促進について検討を行いました。
 検討結果の取りまとめ内容については、下記ページに掲載いたします。
 https://www.env.go.jp/recycle/recycling/diapers/diapers_recycling.html
 

■今後の取組

 取りまとめを踏まえ、自治体・事業者における使用済紙おむつの再生利用等の取組を更に拡大するとともに、今後の状況に合わせた柔軟な対応を通じて持続可能な取組にしていきます。

連絡先

環境省環境再生・資源循環局 総務課リサイクル推進室
代表
03-3581-3351
直通
03-6205-4946
室長
近藤 亮太
室長補佐
湯山 桃子
担当
岩本 康史
担当
佐藤 俊