報道発表資料
2023年05月31日
- 自然環境
外来生物法に基づくヒアリ類及びあり科の特定外来生物に係る消毒又は廃棄の命令の基準の公布と施行について
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号)において、特定外来生物等の付着等した物品等、施設又は土地を消毒又は廃棄する旨の命令を国が行うことができるとされています。
この命令の基準については、同法施行規則において詳細を告示で定めるとしているところ、あり科の要緊急対処特定外来生物(ヒアリ類)及び特定外来生物について基準を定め、本日、公布・施行されたため、パブリックコメントの結果と併せてお知らせします。
この命令の基準については、同法施行規則において詳細を告示で定めるとしているところ、あり科の要緊急対処特定外来生物(ヒアリ類)及び特定外来生物について基準を定め、本日、公布・施行されたため、パブリックコメントの結果と併せてお知らせします。
背景
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号。以下「法」という。)第24条の3において、法第24条の2第3項に基づく特定外来生物等の消毒又は廃棄の命令と、法第24条の5第3項に基づく要緊急対処特定外来生物の消毒又は廃棄の命令に関する基準を策定する場合は、主務省令で定めることとされています。この規定に基づき、法施行規則第29条の6において、特定外来生物又は要緊急対処特定外来生物の消毒又は廃棄の命令の基準については、当該生物を可能な限り速やかに、かつ効果的に取り除くための基準として、詳細を告示で定めることとしています。
基準の策定に当たっては、専門家の意見を聴取しなければならないこととされており、令和5年1月から2月にかけて、特定外来生物消毒基準等専門家会合を2回開催しました。
この会合での議論を踏まえ、特定外来生物のうちのあり科の生物(以下「あり科特定外来生物」という。)と、要緊急対処特定外来生物のうちのあり科の生物(以下「あり科要緊急対処特定外来生物」という。ヒアリ類。)についての消毒又は廃棄の命令の基準を、本日、公布・施行します。
基準の策定に当たっては、専門家の意見を聴取しなければならないこととされており、令和5年1月から2月にかけて、特定外来生物消毒基準等専門家会合を2回開催しました。
この会合での議論を踏まえ、特定外来生物のうちのあり科の生物(以下「あり科特定外来生物」という。)と、要緊急対処特定外来生物のうちのあり科の生物(以下「あり科要緊急対処特定外来生物」という。ヒアリ類。)についての消毒又は廃棄の命令の基準を、本日、公布・施行します。
概要
あり科特定外来生物(あり科要緊急対処特定外来生物を除く。)の消毒の命令の基準は、以下のとおりとしました。なお、対象となる種は現在、ハヤトゲフシアリ、アルゼンチンアリ、コカミアリの3種です。
あり科要緊急対処特定外来生物の消毒の命令の基準は、以下のとおりとしました。なお、対象となる種は現在、ヒアリ類4種群23種です。
輸入品等 (植物検疫対象物に限る) |
植物防疫法第9条第1項に基づく消毒に係る基準(以下「植防基準」という。)と同様の消毒基準により消毒。 |
輸入品等 (植物検疫対象物以外) |
特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、植防基準の最も厳しい基準と同様の消毒基準又はワンプッシュ式エアゾール剤により消毒。 ただし、ワンプッシュ式エアゾール剤を用いた場合において特定外来生物被害防止取締官が消毒後に必要と認めた際には再度消毒。 |
土地 | 特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、ベイト剤(IGR及びフィプロニル製剤)により消毒。 |
施設等 | 特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、ワンプッシュ式エアゾール剤により消毒。 |
※廃棄の命令の基準は、消毒により対処特定外来生物を取り除くことが困難な場合に廃棄することとしている。 |
輸入品等 (植物検疫対象物に限る) |
植防基準と同様の消毒基準により消毒。 |
輸入の段階で植物検疫対象物となる物品等で通関した後に消毒の必要が生じたもの | 特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、植防基準と同様の消毒基準又はワンプッシュ式エアゾール剤により消毒。 ただし、ワンプッシュ式エアゾール剤を用いた場合において特定外来生物被害防止取締官が消毒後に必要と認めた際には再度消毒。 |
植物検疫対象物以外の物品等 | 特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、植防基準の最も厳しい基準と同様の消毒基準又は、ワンプッシュ式エアゾール剤により消毒。 ただし、ワンプッシュ式エアゾール剤を用いた場合において特定外来生物被害防止取締官が消毒後に必要と認めた際には再度消毒。 |
土地 | 特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、ベイト剤(IGR及びフィプロニル製剤)により消毒。 |
施設等 | 特定外来生物被害防止取締官の指示に基づき、ワンプッシュ式エアゾール剤により消毒。 |
※廃棄の命令の基準は、消毒により要緊急対処特定外来生物を取り除くことが困難な場合に廃棄することとしている。 |
意見募集(パブリックコメント)の結果について
上記の告示については、令和5年3月6日(月)から同年4月4日(火)までパブリックコメントを実施していましたが、意見の提出はありませんでした。詳細は添付資料2を御参照ください。
参考情報
特定外来生物消毒基準等専門家会合に係る資料等
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/data/sakutei.html
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/data/sakutei.html
添付資料
連絡先
環境省自然環境局野生生物課 外来生物対策室
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8344
- 室長
- 大林 圭司
- 室長補佐
- 水崎 進介
- 室長補佐
- 成田 智史