報道発表資料
2025年10月31日
- 自然環境
日豪中韓渡り鳥等保護協定等会議の結果概要について
1. 第21回日豪渡り鳥等保護協定会議、第19回日中渡り鳥等保護協定会議及び第16回日韓渡り鳥保護協力会合が、2025年10月21日及び22日に、中国・東営で開催されました。
2. 各国における渡り鳥等の保全施策及び調査研究に関する情報共有のほか、日豪、日中、日韓での今後の協力のあり方に関する情報交換を行い、2027年に豪州で開催予定の次回会議までに取り組む事項を確認等しました。
■ 会議の経緯について
我が国は、日豪渡り鳥等保護協定に基づく日豪渡り鳥等保護協定会議(注1)、日中渡り鳥等保護協定に基づく日中渡り鳥等保護協定会議(注1)、日韓環境保護協力協定に基づく日韓渡り鳥保護協力会合(注2)及び4カ国全体会合をおおむね2年ごとに開催しています。
これらの会議において、渡り鳥や絶滅のおそれがある鳥類とその生息環境を保護するため、各国における関連事項の最新情報を共有するとともに、二国間で実施されている共同研究等について議論を進めてきました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、2018年から対面開催は見送られていましたが、2022年のオンライン開催を経て、今回は7年ぶりに対面での開催となりました。
これらの会議において、渡り鳥や絶滅のおそれがある鳥類とその生息環境を保護するため、各国における関連事項の最新情報を共有するとともに、二国間で実施されている共同研究等について議論を進めてきました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、2018年から対面開催は見送られていましたが、2022年のオンライン開催を経て、今回は7年ぶりに対面での開催となりました。
■ 開催日程
2025年10月21日 日豪中韓4カ国全体会合(午前)
第19回日中渡り鳥等保護協定会議(午後)
10月22日 第21回日豪渡り鳥等保護協定会議(午前)
第16回日韓渡り鳥保護協力会合(午後)
■ 開催場所
東営(中国山東省)
■ 各会議の概要
(1) 日豪中韓4カ国全体会合
各国から、前回会議以降に講じた渡り鳥保全施策のほか、渡り鳥に関する新たな調査研究の結果や渡り鳥の保全状況や保全活動等について報告が行われました。日本からは、モニタリングサイト1000による調査結果や高病原性鳥インフルエンザ対策等について報告を行いました。
また、豪州より、次回会合は、2027年に豪州で開催したい旨の報告がありました。
(2) 第19回日中渡り鳥等保護協定会議
①日中渡り鳥等保護協定に基づく研究及び共同プロジェクト等
日中両国から、ズグロカモメ、シギ・チドリ類の現状や保全の取組等について報告し、情報交換を行いました。また、日本から、陸生鳥類の現状と動向について、国際的な議論を踏まえたアジアにおける協力や調査予定について報告を行いました。
②その他
日中両国から、ツル類の生息状況、高病原性鳥インフルエンザの発生状況について報告し、情報交換を行いました。
(3) 第21回日豪渡り鳥等保護協定会議
①日豪渡り鳥等保護協定に基づく研究及び共同プロジェクト等
豪州から、コアジサシの現状と国家回復計画の策定及び光害ガイドラインの策定に関する報告がありました。日本から、ハリオアマツバメの保護、モニタリングサイト1000(海鳥)の結果及び日本における野鳥の高病原性鳥インフルエンザの発生状況について報告を行いました。
また、2025年11月にセブ(フィリピン)で開催予定の東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ第12回パートナー会議における関心事項について情報交換を行いました。
②次期作業計画
コアジサシ、ハリオアマツバメ、シギ・チドリ類等の保護や鳥類のセンシティビティマップ、高病原性鳥インフルエンザ等に関して、情報交換や連携を行っていくことを確認しました。
(4) 第16回日韓渡り鳥保護協力会合
①共同研究及びプロジェクト
日本から、陸生鳥類の現状と動向について、国際的な議論を踏まえたアジアにおける協力や調査予定等について報告を行いました。また、日韓両国から、ズグロカモメ、クロツラヘラサギの保全状況、高病原性鳥インフルエンザの発生状況等について報告を行い、情報交換を行いました。
②その他
日韓両国から、ツル類及びガン・カモ類の現状や保全の取組、高病原性鳥インフルエンザの発生状況等について報告し、情報交換を行いました。このうち、高病原性鳥インフルエンザについては、連絡窓口を設定し、迅速な情報交換を図ることを確認したほか、韓国からワークショップ開催について提案がありました。
また、日韓渡り鳥保護協定の署名に向けた両国の調整状況について確認しました。
(注1)
日本と豪州、日本と中国の間では、下記の協定が締結されています。
〇日豪渡り鳥等保護協定(正式名称は「渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその環境の保護に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定」:
1981年4月30日発効)
〇日中渡り鳥等保護協定(正式名称は「渡り鳥及びその生息環境の保護に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定」:1981年6月8日発効)
(注2)
正式名称は「環境の保護の分野における協力に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定」(1993年6月29日発効)であり、環境保護の分野で両国の協力を強化することを目的として協定が締結されています。渡り鳥の保全に関しては、渡り鳥保護に関する情報交換や、渡り鳥の生息地・移動状況の共同調査等の規定が盛り込まれています。
各国から、前回会議以降に講じた渡り鳥保全施策のほか、渡り鳥に関する新たな調査研究の結果や渡り鳥の保全状況や保全活動等について報告が行われました。日本からは、モニタリングサイト1000による調査結果や高病原性鳥インフルエンザ対策等について報告を行いました。
また、豪州より、次回会合は、2027年に豪州で開催したい旨の報告がありました。
(2) 第19回日中渡り鳥等保護協定会議
①日中渡り鳥等保護協定に基づく研究及び共同プロジェクト等
日中両国から、ズグロカモメ、シギ・チドリ類の現状や保全の取組等について報告し、情報交換を行いました。また、日本から、陸生鳥類の現状と動向について、国際的な議論を踏まえたアジアにおける協力や調査予定について報告を行いました。
②その他
日中両国から、ツル類の生息状況、高病原性鳥インフルエンザの発生状況について報告し、情報交換を行いました。
(3) 第21回日豪渡り鳥等保護協定会議
①日豪渡り鳥等保護協定に基づく研究及び共同プロジェクト等
豪州から、コアジサシの現状と国家回復計画の策定及び光害ガイドラインの策定に関する報告がありました。日本から、ハリオアマツバメの保護、モニタリングサイト1000(海鳥)の結果及び日本における野鳥の高病原性鳥インフルエンザの発生状況について報告を行いました。
また、2025年11月にセブ(フィリピン)で開催予定の東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ第12回パートナー会議における関心事項について情報交換を行いました。
②次期作業計画
コアジサシ、ハリオアマツバメ、シギ・チドリ類等の保護や鳥類のセンシティビティマップ、高病原性鳥インフルエンザ等に関して、情報交換や連携を行っていくことを確認しました。
(4) 第16回日韓渡り鳥保護協力会合
①共同研究及びプロジェクト
日本から、陸生鳥類の現状と動向について、国際的な議論を踏まえたアジアにおける協力や調査予定等について報告を行いました。また、日韓両国から、ズグロカモメ、クロツラヘラサギの保全状況、高病原性鳥インフルエンザの発生状況等について報告を行い、情報交換を行いました。
②その他
日韓両国から、ツル類及びガン・カモ類の現状や保全の取組、高病原性鳥インフルエンザの発生状況等について報告し、情報交換を行いました。このうち、高病原性鳥インフルエンザについては、連絡窓口を設定し、迅速な情報交換を図ることを確認したほか、韓国からワークショップ開催について提案がありました。
また、日韓渡り鳥保護協定の署名に向けた両国の調整状況について確認しました。
(注1)
日本と豪州、日本と中国の間では、下記の協定が締結されています。
〇日豪渡り鳥等保護協定(正式名称は「渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその環境の保護に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定」:
1981年4月30日発効)
〇日中渡り鳥等保護協定(正式名称は「渡り鳥及びその生息環境の保護に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定」:1981年6月8日発効)
(注2)
正式名称は「環境の保護の分野における協力に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定」(1993年6月29日発効)であり、環境保護の分野で両国の協力を強化することを目的として協定が締結されています。渡り鳥の保全に関しては、渡り鳥保護に関する情報交換や、渡り鳥の生息地・移動状況の共同調査等の規定が盛り込まれています。
連絡先
環境省自然環境局野生生物課
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8284
- 課長
- 川越 久史
- 課長補佐
- 笹渕 紘平
- 主査
- 境 耕平