報道発表資料

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2023年03月09日
  • 総合政策

交通政策審議会第88回港湾分科会に係る港湾計画に対する環境省意見について

1.環境省は、国土交通省交通政策審議会第88回港湾分科会において審議される那覇港港湾計画の改訂に対して、環境保全の観点から意見を提出した。当該計画の改訂は、埠頭用地や港湾関連用地等の土地造成等を計画するものである。
2.環境省意見では、
(1)藻場、サンゴ類、干潟及びそれらと一体となった動植物の生息・生育環境を極力維持するため、必要に応じて、これらに配慮した慎重な検討を行い、適切な環境保全措置を講じるよう努めること
(2)事業実施後においては、必要に応じてモニタリングを行い、藻場、サンゴ類、干潟の状態等を把握するよう努めること
等を求めている。
 なお、環境省意見は、国土交通省を通じて、港湾管理者に伝達される。

■ 背景

 令和5年3月8日開催の交通政策審議会第88回港湾分科会において、那覇港港湾計画の改訂について諮問及び審議された。
 環境省は、那覇港港湾計画の改訂について、以下の意見を提出した。

■ 事業の概要

 埠頭用地や港湾関連用地等の土地造成等を計画するもの。

■ 環境省意見

 本港湾区域内にはカサノリ等の希少な藻類の生育する藻場、サンゴ類、干潟等の良好な自然環境が存在していることから、本港湾計画では、浦添ふ頭地区の埋立て面積が縮小されるなど環境影響の軽減について考慮がなされている。
 一方で、埋立て等に伴う直接改変や潮流の変化等による自然環境への影響が懸念される。
 このため、計画の具体化に当たっては、沖縄県環境部局とも調整を図りつつ、以下の点について十分配慮されるよう、港湾管理者に伝達されたい。
  1. 今後の事業の実施に当たっては、本港湾区域内における藻場、サンゴ類、干潟及びそれらと一体となった動植物の生息・生育環境を極力維持するため、必要に応じて、専門家の助言等も踏まえ、これらに配慮した慎重な検討を行い、適切な環境保全措置を講じるよう努めるとともに、サンゴ類については代償措置も検討し、保全を図るよう努められたい。
  2. 事業実施後においては、「自然的環境を保全する区域」を中心に、必要に応じてモニタリングを行い、藻場、サンゴ類、干潟の状態や存続基盤が脆弱な海生生物の生息・生育状況を把握するとともに、その結果に応じて追加的な環境保全措置を検討し、実施するよう努められたい。
以上

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
相澤 寛史
室長補佐
村井 辰太朗
審査官
新田 一仁