報道発表資料

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2023年03月06日
  • 総合政策

(仮称)洋野風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「(仮称)洋野風力発電事業環境影響評価準備書」(洋野風力開発株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。 
 
 環境大臣意見では、
(1) 評価書の作成までに、風力発電設備の配置について、更に詳細な検討を行うとともに、その検討を踏まえ、調査、予測及び評価を再度実施し、その結果に応じて、環境保全措置を検討及び実施すること。
また、評価書段階での予測及び評価結果に基づき、風車の影による生活環境への影響が生じる住居へ、環境保全措置及びその効果を含む十分な事前説明を実施すること
(2) 対象事業実施区域には、現在休止中の取水地点が存在していることから、水道水源に対する影響について適切に調査、予測及び評価を実施し、関係機関等へ説明・協議した上で、必要な環境保全措置を講ずること
(3) バードストライクの有無に係る事後調査を適切に実施するとともに、重要な鳥類や渡り鳥に対する重大な影響が認められた場合は、専門家等からの助言を踏まえて、渡り鳥の移動経路等に係る調査、鳥類からの視認性を高める措置、稼働調整等の追加的な環境保全措置を講ずること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、出力50,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「(仮称)洋野風力発電事業環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。
 
※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

■ 事業の概要

岩手県九戸郡洋野町において、最大で出力128,000kWの風力発電所を設置する事業。
・ 事業者  洋野風力開発株式会社
・ 事業位置 岩手県九戸郡洋野町(対象事業実施区域の面積 約2,838ha)
・ 出力   最大128,000kW(単機出力4,200kW×31基)

■ 環境大臣意見

別紙のとおり。

(参考)環境影響評価に係る手続
【配慮書の手続】
・ 公表         平成28年10月12日
・ 縦覧         平成28年10月13日 ~ 平成28年11月11日(住民意見11件※2
・ 岩手県知事意見提出  平成28年12月28日
・ 環境大臣意見提出   平成28年12月22日
・ 経済産業大臣意見提出 平成29年 1月 5日
 
【方法書の手続】
・ 縦覧         平成29年3月7日 ~ 平成29年4月6日(住民意見21件※2
・ 岩手県知事意見提出  平成29年8月 9日
・ 経済産業大臣勧告   平成29年8月31日
 
【準備書の手続】
・ 縦覧         令和4年8月17日 ~ 令和4年9月16日(住民意見25件※2
・ 岩手県知事意見提出  令和5年2月28日
・ 環境大臣意見提出   令和5年3月6日
 
※2 環境の保全の見地からの意見の件数
 

連絡先

大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
相澤 寛史
室長補佐
村井 辰太朗
審査官
犬田 雅之
審査官
森 満輝