報道発表資料

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2023年03月09日
  • 自然環境

第1回「2030生物多様性枠組日本会議(J-GBF) 」総会の開催結果について

1. 令和5年2月 28 日(火)に西村環境大臣、十倉 J-GBF 会長(経団連会長) 出席の下、第1回総会が開催されました。

2. 総会では昨年行われた生物多様性条約第 15 回締約国会議(COP15)の結 果報告や、2030 年に向けた取組について議論しました。

【添付資料】
・ 議事次第
・ 座席表
・ 出席者名簿
・ J-GBF ネイチャーポジティブ宣言
・ 資料 1-1 生物多様性に関する最近の動向【環境省】
・ 資料 1-2 生物多様性に関する最近の動向【農林水産省】
・ 資料 1-3 生物多様性に関する最近の動向【国土交通省】
・ 資料 2 J-GBF 運営体制及び事業実施内容(案)について
・ (参考)J-GBF 設置要綱
※ 添付資料は以下の URL より御参照ください 
https://epc.or.jp/pp_dept/j-gbf_230228_soukai

 

総会議事

1.日時

令和5年2月 28 日(火)17:45~19:00

2.開催

経団連会館 国際会議場 ※ オンライン併用
(東京都千代田区大手町1-3-2)

3.概要

○ 趣旨:
COP15 において採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠 組」や今年度中の策定を目指す次期生物多様性国家戦略等について 情報共有を行う。また、2030 生物多様性枠組実現日本会議(JGBF)による「ネイチャーポジティブ宣言」を発表するとともに、 J-GBF の運営体制及び事業実施内容について意見交換を行う。

○ 議事次第:
1. 開会
2. 挨拶 西村 明宏 環境大臣 十倉 雅和 J-GBF 会長(経団連会長)
3. 議事
 (1) 生物多様性に関する最近の動向
 (2) J-GBF の運営体制及び事業実施内容について
4. 閉会

総会の開催概要

(1)西村環境大臣挨拶

・ J-GBF は経済界、NGO、自治体、ユース、関係省庁など各界で人々の行動変容を 促す立場の方々が参加しており、経済社会全体の変革を進めていく、大きな力を 持ったプラットフォーム。
・ 今年は、生物多様性の保全にとって非常に重要かつ大きな転換の年。
・ 昨年末に採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」を踏まえ、我が 国の新たな生物多様性国家戦略を策定する。
・ 新たな国家戦略に基づき、ネイチャーポジティブを実現し、生物多様性と気候 変動の2つの危機への統合的対応を進める。
・ 新枠組では、30by30 目標も正式に位置づけられ、この達成に向け、保護地域 の拡充のみでなく、民間の取組によって生物多様性の保全が図られている地域 の協力も必要。
・ 環境省は、里地里山や企業緑地等の区域を「自然共生サイト」として認定する 事業を今春に開始し、来年度中に 100 箇所以上の認定を目指す。
・ ネイチャーポジティブの実現に向け、各委員の一層のお力添えをお願い申し 上げる。 

(2)十倉 J-GBF 会長挨拶

・ COP10 を機に設立された国連生物多様性の 10 年委員会(UNDB-J)の成果を継承 し更に活動を発展させるべく、後継組織として 2030 生物多様性枠組実現日本会 議(J-GBF)が発足した。
・ COP15 において新たな目標が設定され、我々J-GBF としても、達成すべきゴー ルが定まった。
・ 新たな国際目標においては、「2030 年までに生物多様性の損失を食い止め、反 転させ、回復軌道に乗せる」、いわゆる「ネイチャーポジティブ」の方向性が明 確に示されている。
・ ネイチャーポジティブ実現には社会経済全体の変革を目指していく必要があ るため、本日、J-GBF のコミットメントとして、「ネイチャーポジティブ宣言」 を発表する。
・ この宣言は、ネイチャーポジティブを実現するような社会経済活動の拡大を 目指すものである。
・ J-GBF に参加の団体は、この宣言に基づき、「J-GBF ネイチャーポジティブ行動 計画」を策定いただくようお願い申し上げる。
・ 経団連/経団連自然保護協議会としてもネイチャーポジティブの実現を念頭 に、具体的なアクションプランを現在検討しており、これを行動計画として登録 し、新たな国際目標の達成に積極的に貢献していく所存。
・ J-GBF の運営にあたり武内会長代理をはじめ、各委員の協力が不可欠。引き続 きのご協力をお願い申し上げる。

(3)最近の生物多様性の動向

事務局及び関係省庁から、昨今の生物多様性に関する国際・国内動向として以下に ついて報告。

【環境省】
・ 生物多様性条約第 15 回締約国会議(COP15)の結果概要
・ 次期生物多様性国家戦略について
・ 30by30 目標及び自然共生サイトについて

【農林水産省】
・ みどりの食料システム戦略について
・ 農林水産省生物多様性戦略(改定案)の概要について

【国土交通省】
・ グリーンインフラの推進について

(4)J-GBF の運営体制及び事業実施内容について

事務局から以下の内容について報告。

・ ビジネスフォーラム、地域連携フォーラム、行動変容ワーキンググループ の開催結果報告
・ 企画委員会の設置、J-GBF 運営体制および予算、謝金支払について
・ ネイチャーポジティブ宣言及びネイチャーポジティブ行動計画について
・ COP15 における J-GBF の取組報告 

<参考>

○ 2030 生物多様性枠組実現日本会議(J-GBF)
 人間の暮らしを支える根幹である生物多様性を保全するには、単にその場の自然 環境を守るだけでなく、生物多様性の恩恵を受ける社会全体で生物多様性の価値を 理解し、守る行動をしていかなければなりません。
  2011 年から 2020 年までの「国連生物多様性の 10 年」は、愛知目標達成、生物多 様性の主流化を目指して、「国連生物多様の 10 年日本委員会」(UNDB-J)として活動 してきました。
  30by30 目標をはじめとする、昆明・モントリオール生物多様性枠組や国内戦略の 達成に向け、国、地方公共団体、事業者、国民および NGO やユースなど、国内のあら ゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する 取組を推進するため、UNDB-J の後継組織として「2030 生物多様性枠組実現日本会議」 (J-GBF)を 2021 年 11 月に設立しました。環境省は J-GBF の事務局を務めています。

(ウェブサイト)https://policies.env.go.jp/nature/biodiversity/j-gbf/