報道発表資料

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2025年12月08日
  • 地球環境

ベトナムでの企業等の温室効果ガス排出量の透明性向上に関する作業計画について日本国環境省とベトナム農業環境省間で合意しました

1.環境省は、ベトナム農業環境省とPaSTI(コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ)を通じた活動内容についてオンライン会議を行いました。

2.民間企業の透明性向上に向けて、ベトナムの温室効果ガスの算定報告制度の改善や民間企業による気候変動活動の促進等について、2025 年・2026 年の作業計画を策定し、日本とベトナムで協力していくことに合意しました。

■ PaSTI※1について

(1) PaSTI は、我が国に強みのある、地球温暖化対策法に基づく事業者単位での算定報告公表制度(SHK 制度)の実績を生かし、アジア各国における企業等の温室効果ガス(GHG)排出量の透明性向上のための制度構築を支援し、GHG 排出量の削減を促進する取組です。

(2) 企業等のGHG 排出量の見える化は、AZEC※2 で示された今後10 年のためのアクションプラン及び日ASEAN 環境気候変動閣僚級対話で発足した日ASEAN 気候環境戦略プログラム(SPACE)に位置付けられ、取組が加速されています。

※1 Partnership to Strengthen Transparency for co-Innovation(コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ)
※2 Asia Zero Emission Community(アジア・ゼロエミッション共同体)。11 カ国のAZEC パートナー国(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)が参加する、域内のカーボンニュートラル/ネット・ゼロ排出に向けた協力のための枠組み。

■ 活動のポイント

(1) 6月6日に、PaSTI を通じた活動内容に関するオンライン会議を行いました。
(2) 会議では、2023 年・2024 年の作業計画に基づき実施した活動内容を共有するとともに、民間企業の透明性向上に向けて、2025 年・2026 年の作業計画に係る協議を実施しました。
(3) その後、オンライン会議での協議に基づき、日本国環境省の関谷毅史地球環境局長とベトナム農業環境省のタン・テ・クォン気候変動局長との間で、2025 年・2026 年においては以下の活動を実施することを合意しました。
 ・施設レベルのGHG 排出量報告、GHG 排出量削減計画及びNDC※3 実施のための技術調査
 ・対象セクターにおける、算定・報告・検証(MRV)枠組みに係る準備支援
 ・GHG 排出量(インベントリ)報告機関と地方政府が報告を受けるための準備支援
 ・グリーンファイナンス関連ワークショップの開催
※3 Nationally Determined Contribution(国が決定する貢献)
(4) この合意に基づいて、PaSTI を通して日本の経験を共有し、GHG 排出量の透明性向上に向けて、ベトナムの円滑な制度運用のために協力を行い、制度の調和に向けて取り組みます。

連絡先

環境省地球環境局 国際連携課 気候変動国際交渉室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8330
室長
平塚 二朗
地球環境問題交渉官
野本 卓也
担当
竹内 千尋