報道発表資料

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2023年01月20日
  • 大臣官房

令和4年度グリーンファイナンスモデル事例創出事業に係るモデル事例の募集について(締切延長及び公募要領改定)

1.環境省では、特に環境面においてモデル性を有すると考えられるサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)、サステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)、インパクトファイナンス(以下「グリーンファイナンス」という。)のモデル事例を創出し、情報発信等を通じて国内に普及させることを目的とする事業を実施しています。

2.今般、より多くの事例をご応募いただきたく、また、金融機関のみならず資金調達者自身がサステナブルファイナンスの枠組みを策定する事例が国内外で見られつつあることから、当該事業に係るモデル事例の申請期限を、当初の令和5年1月 20 日(金)から 同年1月31 日(火) まで延長するとともに、公募要領の改定を実施しましたのでお知らせします。

1. 事業の概要

 環境省では、気候変動対策や自然資本の劣化の防止に資する企業等の事業活動への民間資金を導入するための有効なツールの一つであるサステナビリティ・リンク・ローン(注1)、サステナビリティ・リンク・ボンド(注2)等を国内で更に普及させることを目的とし、令和4年7月に、「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2022年版」及び「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2022年版」を策定・公表しました。
 また、金融機関や投資家自身が投融資のインパクト創出に関する意図を持ち、それを自らの戦略として具体化するとともに、金融機関や投資家自身がその戦略を発信・表明するインパクトファイナンス(注3)の取組も、様々なイニシアティブによって進められており、環境省では、令和2年7月に「インパクトファイナンスに関する基本的考え方」、令和3年3月に「グリーンから始めるインパクト評価ガイド」を策定・公表しました。
 「令和4年度グリーンファイナンスモデル事例創出事業」は、国内におけるグリーンファイナンスを更に普及させるために、特に環境面においてモデル性を有すると考えられるものであって、かつ、各種ガイドライン等に適合する事例を創出し、情報発信等を行う事業です。

2.公募実施期間(締切延長後)

 令和4年8月9日(火)~ 令和5年1月31日(火)17時
 ※当初の締切は1月20日(金)17時まで。
 ※応募多数の場合、期限前に受付終了となることがある旨、御留意ください。

3.公募要領

 応募の際には公募要領を御確認ください。

4.対象(公募要領改定後)

 以下のとおりとします。詳細は公募要領を御確認ください。
  A)SLL、SLBについては、国内の独立行政法人、地方公共団体その他の公的機関、国内に本店または主た
   る事業所を有する法人
  B)インパクトファイナンスについては、国内の金融機関・投資家等  
  C)SLL又はインパクトファイナンスを実行する金融機関等の枠組みについては、国内の独立行政法人、
   地方公共団体その他の公的機関、国内に本店又は主たる事業所を有する法人、国内の金融機関・
   投資家等 
  D)SLL、SLBで資金調達を行う資金調達者の枠組みについては、国内の独立行政法人、地方公共団体
   その他の公的機関、国内に本店または主たる事業所を有する法人
  ※当初の対象A)~C)に加え、D)を追加。

5.応募方法

 添付資料の公募要領等に従い、必要事項を記載の上、所定の方法で提出してください。
 
(注1)サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)とは:
 借り手が野心的かつ事前に定められたサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)を達成することを奨励するローンを言います。
 借り手にとっては、①サステナビリティ経営の高度化、②サステナビリティ経営に係る取組及び環境・社会面で持続可能な経済活動の推進に関する積極性のアピールを通じた社会的支持の獲得、③サステナビリティ・パフォーマンス向上による貸出条件等におけるインセンティブ、④新たな貸し手との関係構築による資金調達基盤の強化、といったメリットがあります。
 貸し手にとっても、①ESG融資の一つとしての融資、②融資を通じた経済的利益と環境面・社会面からのメリットの両立、③借り手のサステナビリティ・パフォーマンス向上の動機付けとなり、④借り手とのサステナビリティに関する深い対話につながる、といったメリットがあります。
 詳細は以下の環境省ガイドラインを御覧ください。
 https://www.env.go.jp/content/000062348.pdf

(注2)サステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)とは:
 企業や自治体等の発行体が、事前に設定した将来的なサステナビリティ/ESGに関連する目的の達成状況に応じて、財務的・構造的な特徴が変化する可能性のある債券の総称のことをいいます。
 発行体にとっては、①サステナビリティ・リンク・ボンド発行に関する取組や投資家との対話を通じたサステナビリティ経営の高度化、②サステナビリティ・パフォーマンスを向上することによる金利条件等におけるインセンティブ、➂新たな投資家層の獲得による資金調達基盤の強化、投資家との対話による調達の安定化、④サステナビリティ経営に係る取組及び環境・社会面で持続可能な経済活動の推進に関する積極性のアピールを通じた社会的な支持の獲得、といったメリットがあります。
 投資家にとっては、①ESG投資の一つとしての投資、② 投資を通じた投資利益と環境・社会面からのメリットの両立、➂発行体のサステナビリティ・パフォーマンス向上の動機付け、④発行体との対話による効果的なエンゲージメント実施、といったメリットがあります。
 詳細は以下の環境省ガイドラインを御覧ください。
 https://www.env.go.jp/content/000062348.pdf

(注3)インパクトファイナンスとは:
 環境、社会、経済のいずれの側面においても重大なネガティブインパクトを適切に緩和・管理することを前提に、少なくとも一つの側面においてポジティブなインパクトを生み出す意図をもって行われる投融資を言います。
 金融機/投資家にとっては、①自らのESG投資の理念の実現、社会的支持の獲得と競争力の向上、②中長期的志向による適切なリスク・リターンの確保への寄与、③資本市場の持続的・安定的成長と、金融機関/投資家自身の経営基盤の維持・強化、といった意義があります。
 資金調達者にとっても、①コミットメントの可視化とステークホルダーとの信頼関係強化、②サステナビリティ経営の強化と企業価値向上、③インパクトベースの新たなビジネスにおける資金調達の可能性の拡大、といった意義があります。
 詳細は以下の環境省ガイドを御覧ください。
 https://greenfinanceportal.env.go.jp/pdf/pif_taskforce_text.pdf

連絡先

環境省大臣官房環境経済課
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8240
課長
波戸本 尚
室長
今井 亮介
課長補佐
水野 紗也
担当
林 奈乃佳
担当
井上 真美