報道発表資料

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2025年10月10日
  • 総合政策

(仮称)岩手久慈風力発電事業に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「(仮称)岩手久慈風力発電事業 環境影響評価準備書」(東急不動産株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

 環境大臣意見では、
(1)風力発電設備等の設置に関し、作業ヤード形状等及び風力発電設備配置を含めた事業計画を再度見直し、切土量及び盛土量を可能な限り抑制すること
(2)残土置場の設置数、面積及び容量の縮減に努め、水環境、動植物等への影響を回避又は極力低減すること
(3)対象事業実施区域及びその周辺では、猛禽類の複数のペアの生息・営巣のほか、渡り鳥の飛翔が確認されているため、稼働後のバードストライクの有無に関する事後調査を適切に実施し、重大な影響が認められた場合は、視認性を高める措置等の追加的な環境保全措置を講ずること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、出力50,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「(仮称)岩手久慈風力発電事業 環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。

※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

■ 事業の概要

 岩手県久慈市、九戸郡軽米町及び九戸郡九戸村において、最大で出力55,900kWの風力発電所を設置する事業。
 ・ 事業者   東急不動産株式会社
 ・ 事業位置  岩手県久慈市、九戸郡軽米町及び九戸郡九戸村(対象事業実施区域面積 約847.6ha)
 ・ 出力    最大55,900kW(単機出力 4,300kW×最大13基)

(参考)環境影響評価に係る手続

【配慮書の手続】
 ・ 公表         令和3年11月17日~同年12月20日(住民意見20件※2
 ・ 岩手県知事意見提出  令和4年1月20日
 ・ 環境大臣意見提出   令和4年1月27日
 ・ 経済産業大臣意見提出 令和4年2月8日

【方法書の手続】
 ・ 縦覧         令和4年12月1日~令和5年1月10日(住民意見24件※2
 ・ 岩手県知事意見提出  令和5年5月11日
 ・ 経済産業大臣勧告   令和5年6月21日

【準備書の手続】
 ・ 縦覧         令和7年3月26日~同年5月1日(住民意見53件※2
 ・ 岩手県知事意見提出  令和7年9月24日
 ・ 環境大臣意見提出   令和7年10月10日

 ※2 環境の保全の見地からの意見の件数。

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
伊藤 史雄
室長補佐
西山 卓也
審査官
久保井 喬
審査官
内間 寛人
審査官
河合 実名子

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