報道発表資料

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2022年12月05日
  • 総合政策

馬毛島基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見の提出について

1.環境省は、「()()(しま基地(仮称)建設事業に係る環境影響評価書」(熊本防衛支局)に対する環境大臣意見を防衛大臣に提出した。 

2.環境大臣意見では、
○総論
・地方公共団体や地域住民等への丁寧な説明を実施する等、透明性を確保すること
・事後調査等を適切に実施すること
○航空機騒音
・予測結果は全ての地点で環境基準値を下回るが、可能な限り最大限の影響低減に取り組むこと
・飛行経路等の変更により、生活環境への重大な影響のおそれが考えられる場合、必要に応じ、予測を行い、必要な措置を実施すること
・環境監視調査の結果について、継続的に公表し、透明性を確保すること
○動植物及び生態系
・馬毛島のニホンジカの生息地となる樹林地等の改変面積を可能な限り低減、餌資源や水飲み場等を再生、創出すること。また、生息状況等に係る事後調査を実施し、その結果を踏まえ、適切に環境保全措置を講じること
○温室効果ガス
・2050年カーボンニュートラル実現に向け、「防衛省気候変動対処戦略」等を踏まえ取り組むこと

等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法は、一定規模以上の滑走路の新設又は延長を伴う飛行場及びその施設の変更の事業を対象としており、事業者が作成した環境影響評価書※1について、防衛大臣からの照会に対して環境大臣は意見を述べることができる。
 今後、防衛大臣は、環境大臣意見を勘案して事業者である防衛省九州防衛局熊本防衛支局に対して意見を述べることができる。事業者は、防衛大臣意見を勘案して評価書の記載事項に検討を加え、当該事項の修正を必要とすると認めるときは評価書の補正を行い、公告縦覧等を行うこととなる。
 
※1 環境影響評価書:環境影響評価の結果について記載した準備書に対する意見を踏まえて、必要に応じてその内容を修正した文書。

■ 事業の概要

 鹿児島県西之表(にしのおもて)()()(しま)において、自衛隊の訓練施設・緊急時の活動施設、及び米軍の恒久的な空母艦載機着陸訓練施設として、自衛隊管理の基地を整備するもの。
  •  事業者     防衛省九州防衛局熊本防衛支局
  •  事業位置  鹿児島県西之表市馬毛島
  •  事業規模  滑走路の新設:2,450m(主滑走路)及び1,830m(横風用滑走路)

■ 環境大臣意見

別紙1のとおり。
 
(参考)環境影響評価に係る手続
【方法書の手続】
・縦覧         令和3年2月19日~令和3年3月18日(住民意見概要545件※2
・鹿児島県知事意見提出 令和3年7月29日
 
【準備書の手続】
・縦覧         令和4年4月20日~令和4年5月19日(住民意見概要636件※2
・鹿児島県知事意見提出 令和4年10月14日
 
※2 環境の保全の見地からの意見の概要の件数
 
 
(参考)環境影響評価に係る手続
 令和4年11月18日  防衛大臣から環境大臣に意見照会
 令和4年12月5日    環境大臣から防衛大臣に意見提出

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
相澤 寛史
室長補佐
豊村 紳一郎
審査官
福田 朋也
審査官
新田 一仁
審査官
森 満輝