報道発表資料

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2022年12月01日
  • 地球環境

第23回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM23)の結果について

1.2022年12月1日、第23回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM23)がオンラインにて開催されました。我が国からは、山田美樹環境副大臣が出席しました。

2.会合では、各国の環境政策等に関する意見交換、共同行動計画(2021-2025年)の進捗確認が行われ、会合の成果として共同コミュニケを採択しました。

■ 詳細

1.開催日

令和4年12月1日(木)

2.開催形式

オンライン会議形式(ホスト国:中国)

3.主な出席者

日本 山田 美樹           環境副大臣
中国 黄  潤秋(ホアン・ルンチウ) 生態環境部長
韓国 韓  和真(ハン・ファジン)  環境部長官

4.TEMM23の概要

 会合では、各国の環境政策の進展、地球規模及び地域の環境課題及び環境協力に係る三カ国共同行動計画の進捗状況等について意見交換を行い、共同コミュニケ(別添資料1-1及び1-2参照)を採択しました。
 
(1)共同行動計画の優先分野における協力について
     会合では、これまでの共同行動計画(2021-2025年)に基づく三カ国の環境協力の進展について評価し、三カ国が着実に実施していく旨を確認しました。各優先分野の協力活動の主な進捗は下記のとおりです。
 
 ① 大気環境改善
・ 第9回大気汚染に関する日中韓三カ国政策対話を2022年9月に実施。PM2.5やオゾンなどの大気汚染物質の防止・管理に関する政策・技術情報を共有した。
・ 第15回黄砂ワーキンググループI(DSS WG I)及び黄砂ワーキンググループII(DSS WG II)を同年11月に実施。日中韓とモンゴルの協力促進、DSS WG IとWG IIの連携強化、TEMM DSSオンラインポータル、データ共有等について議論した。
 
 ② 3R、循環経済、ゼロ・ウェイスト都市
・ 第15回3R/循環経済/ゼロ・ウェイスト都市セミナーを実施予定。3R/サーキュラーエコノミー/ゼロウェイストシティに関する最新の政策開発を共有し、将来の協力計画について議論する予定。
 
 ③ 海洋・水環境管理
・ 第17回アジア水環境パートナーシップ年次会合を2022年4月に実施。「生活排水ガバナンスの現状と課題」と「分散型排水処理システム導入の現状と課題」に関して情報を共有した。
 
 ④ 気候変動
・ 日中韓脱炭素都市フォーラムを2022年11月に実施。カーボンニュートラルシティに関する最新の政策進捗を議論した。
・ 第7回カーボンプライシングメカニズムフォーラムを同年12月に実施予定。GHG削減・カーボンプライシング政策の最新動向を共有予定。
 
 ⑤ 生物多様性
・ COP15 の関連協議プロセスにおいて、三カ国が「ポスト 2020生物多様性枠組」について意見交換をした。
・ 2023年に開催される第9回日中韓生物多様性政策対話において、ポスト 2020生物多様性枠組の実施を協力して推進するため、生物多様性の主流化に関連する課題を議論する予定。
 
 ⑥ 化学物質管理と環境緊急対応
・ 第16回日中韓化学物質管理政策対話(TPDCM)を2022年11月に実施。新たな汚染物質の調査、監視、スクリーニング、評価に関する情報と技術を共有した。
 
 ⑦ グリーン経済への移行
・ 日中韓三カ国環境ビジネス円卓会議プラス(TREB+)を2021年12月に実施。グリーン経済への移行に向けた取り組みを議論した。
・ 日中韓環境ラベル実務者会議を2022年9月に実施。壁紙共通コア基準の比較結果について合意に達し、多機能デバイスの共通コア基準の合意を改訂した。
 
 ⑧ 環境教育・市民啓発及び市民関与
・ 第23回TEEN公開シンポジウムを2022年11月に実施。自然環境教育イノベーションをテーマに議論した。
・ 三カ国における若者の環境意識の向上を促進するため、TEMM23のユースフォーラムを2023年3月に開催予定。
・ 環境教育と国民意識に関する日中韓シンポジウムを2022年8月に開催。三カ国が気候変動と持続可能な回復に関する国内政策について情報交換を行った。
 
(2)共同コミュニケについて
 主なポイントは下記のとおりです。
・ 三カ国大臣は、2021年12月に採択された日中韓三カ国共同行動計画(2021-2025年)に基づく取組の進捗を歓迎した。
・ 三カ国大臣は、ポスト2020 生物多様性枠組の採択に向け、協力して取り組むことを再確認した。
・ 三カ国大臣は、COP27の成功とシャルム・エル・シェイク実施計画を含む成果を歓迎した。
・ 三カ国大臣は、プラスチック汚染に関する条約の策定を目指すUNEA5.2の採択決議を歓迎した。
・ 三カ国大臣は、SDGsの実施を支援するため、気候変動及び海洋環境保護等の分野における「3+x」協力を引き続き模索する。
・ 次回のTEMM24は2023年に日本が主催する。 
 
【参考】日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)について
 「日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)」は、北東アジアの中核である日本・中国・韓国の三カ国の環境大臣が一堂に会し、本地域及び地球規模の環境問題に関する対話を行い、協力関係を強化することを目的に、1999年(平成11年)から各国持ち回りで開催しています(2020年はコロナ禍により延期)。これまでのコミュニケ等については、以下のウェブサイトを御参照ください。
 
TEMM公式ウェブサイト;
https://www.tcs-asia.org/en/cooperation/overview.php?topics=15
日本語解説サイト;
http://www.env.go.jp/earth/coop/temm/introduction_j.html
 

連絡先

地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8248
参事官
水谷 好洋
参事官補佐
川辺 俊輔
担当
平澤 拓海