報道発表資料

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2025年09月05日
  • 総合政策

(仮称)遠別・初山別風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「(仮称)遠別・初山別風力発電事業に係る計画段階環境配慮書」(株式会社レノバ)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

 環境大臣意見では、
(1) 想定区域及びその周辺は、他の事業者によるものも合わせて100基を超える風力発電設備が環境影響評価手続中であり、累積的な影響への考慮が必要な地域であること
(2) 想定区域及びその周辺では、オジロワシ、オオワシ等の生息が確認されており、想定区域の位置する道北日本海側の他事業の風力発電設備では、オジロワシのバードストライクが多数確認されているほか、想定区域及びその周辺は、ノスリ等の猛禽類、ハクチョウ類、ガン類、海ワシ類の渡り経路となっている可能性があることから、専門家等の助言を踏まえ、調査、予測及び評価し、鳥類への影響を回避又は極力低減すること
(3) 想定区域の大部分は、植生自然度が高い植物群落で構成され、水源かん養保安林、土砂流出防備保安林となっていることから、植物及び生態系への影響についての予測及び評価を踏まえ、既存道路、無立木地等を活用すること等により、自然度の高い植生、保安林等の改変を回避又は極力低減すること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法は、出力50,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、環境大臣は、第一種事業を実施しようとする者から提出された計画段階環境配慮書について、経済産業大臣からの照会に対して意見を述べることができる。
 今後、経済産業大臣から第一種事業を実施しようとする者である株式会社レノバに対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、第一種事業を実施しようとする者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価手続を行うこととなる。
 
 ※ 計画段階環境配慮書:事業への早期段階における環境配慮を可能にするため、事業の位置・規模等の検討段階において、環境の保全について適正な配慮をしなければならない事項について検討を行い、その結果をまとめた図書。

■ 事業の概要

北海道苫前郡初山別村、天塩郡遠別町において、最大で出力288,000kWの風力発電所を設置する事業。
 ・ 事業者   株式会社レノバ
 ・ 事業位置  北海道苫前郡初山別村、天塩郡遠別町(事業実施想定区域面積:約2,987.1ha)
 ・ 出力    最大288,000kW(単機出力 4,200~8,000kW×最大36基)

(参考)環境影響評価に係る手続

 ・ 令和7年7月25日(金) 経済産業大臣から環境大臣に意見照会
 ・ 令和7年9月5日(金) 環境大臣から経済産業大臣に意見提出

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
伊藤 史雄
室長補佐
西山 卓也
審査官
内間 寛人
審査官
小篠 亮太

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