報道発表資料

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2025年08月05日
  • 総合政策

(仮称)苫前郡風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「(仮称)苫前郡風力発電事業 計画段階環境配慮書」(HSE株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。

 環境大臣意見では、
 (1) 想定区域の周辺には、複数方向から風力発電設備の影響を受ける可能性がある住居等が多数存在することを踏まえ、風力発電設備と住居等の離隔を確保すること等により、騒音及び風車の影による生活環境への影響を回避又は極力低減すること
 (2) 想定区域及びその周辺には、土砂流出防備保安林、砂防指定地、山地災害危険地区(山腹崩壊危険地区)等が存在することを踏まえ、土砂及び濁水の流出等による自然環境及び動植物の生息・生育への影響について適切に調査、予測及び評価し、土地の改変量の抑制等により、自然環境への影響を回避又は極力低減すること
 (3) 想定区域周辺の風力発電設備では、国内希少種に指定されているオジロワシのバードストライクと考えられる事象が多数確認されている。また、ノスリ等の猛禽類のほか、ハクチョウ類、ガン類、海ワシ類の渡り経路となっている可能性がある。このため、専門家等からの助言を踏まえ、適切に調査、予測及び評価し、鳥類への影響を回避又は極力低減すること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法は、出力50,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、環境大臣は、第一種事業を実施しようとする者から提出された計画段階環境配慮書について、経済産業大臣からの照会に対して意見を述べることができる。
 今後、経済産業大臣から第一種事業を実施しようとする者であるHSE株式会社に対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、第一種事業を実施しようとする者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価手続を行うこととなる。

※ 計画段階環境配慮書:事業への早期段階における環境配慮を可能にするため、事業の位置・規模等の検討段階において、環境の保全について適正な配慮をしなければならない事項について検討を行い、その結果をまとめた図書。

■ 事業の概要

 北海道苫前郡苫前町、羽幌町及び初山別村において、最大で出力280,000kWの風力発電所を設置する事業。
  ・ 事業者   HSE株式会社
  ・ 事業位置  北海道苫前郡苫前町、羽幌町及び初山別村(事業実施想定区域面積:約9,326ha)
  ・ 出力    最大280,000kW(単機出力 4,000~6,000kW程度×最大70基)

(参考)環境影響評価に係る手続

  ・ 令和7年6月24日(火) 経済産業大臣から環境大臣に意見照会
  ・ 令和7年8月5日(火) 環境大臣から経済産業大臣に意見提出

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
伊藤 史雄
室長補佐
西山 卓也
審査官
内間 寛人

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