報道発表資料

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2022年08月04日
  • 再生循環

令和4年度プラスチックの資源循環に関する先進的モデル形成支援事業の公募採択事業について

 プラスチック資源循環等の促進等を図るための「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が令和4年4月1日(金)に施行されました。
 これを踏まえ、令和4年5月20日(金)~同年6月30日(木)の期間、(1)市区町村によるプラスチック使用製品廃棄物の分別収集・リサイクル、(2)地方公共団体が製造事業者等と連携して実施する使用済プラスチック使用製品の自主回収・リサイクルについて、「プラスチックの資源循環に関する先進的モデル形成支援事業」の公募を行いました。
 申請書類等による審査を行った結果、(1)については12件、(2)については4件の事業を採択しました。

■概要

 プラスチック資源の効率的な収集・リサイクルの推進に資する先進的なモデル形成に取り組む地方公共団体を対象に、プラスチックの資源循環に関する先進的モデル形成支援事業の公募を行いました。

■採択結果

(1)市区町村によるプラスチック使用製品廃棄物の分別収集・リサイクル
地方公共団体名 事業名 事業の概要
青森県八戸市 エコタウンを活用した環境配慮型プラスチックリサイクル事業 市内の公民館や公共施設に回収ボックスを設置し、容器包装プラスチックと製品プラスチックを一括で回収する実証事業を行い、環境面・経済面における効果について検証する。
岩手県岩手町 自立分散型プラスチック再資源化事業に向けたリサイクル検証事業 現在はすべて可燃ごみとして焼却処分しているプラスチックごみを回収し、組成調査を実施する。併せて再商品化・再資源化した場合の環境面・経済面での効果検証を行う。
福島県猪苗代町 商品プラスチックの再資源化事業 製品プラスチックの分別収集を実施し、収集物について組成調査を実施するとともに、環境面・経済面での効果検証、住民への周知を行う。
茨城県鹿嶋市 プラスチックの資源循環にかかるリサイクル可能性調査事業 容器包装プラスチック及び製品プラスチック等の廃棄物の実態調査を調査する。調査結果を踏まえ、各種リサイクル事業者に適した分別・処理体制を検討し、今後の廃プラスチック全体のリサイクル体制の構築を図る。
栃木県那須塩原市 拠点回収を活用したプラスチック高度リサイクル及び地域内資源循環の実現 容器包装プラスチック及び製品プラスチックの拠点回収の実証を行う。本事業を通じて、組成調査を行い、実態を把握し、合わせてプラスチック資源循環モデルの検討、効果の検証、アンケート調査による住民理解度の把握を行う。
群馬県大泉町 ゼロカーボンシティ実現に向けた製品プラスチックごみ収集実証実験 容器包装プラスチックと製品プラスチックの一括回収を行い、実際に回収を行った際の収集量の増加度合いやそれに係る作業量の確認を行い、得られたデータをごみ集積場を管理する自治会や収集運搬業者、一部事務組合との協議に活用する。
東京都江戸川区 プラスチック資源の分別収集・リサイクル自治体回収導入に向けた実証実験 令和5年度から先行実施地域にて製品プラスチックの回収を含めたプラスチック回収事業を開始する予定であり、実装にあたり、令和4年度は組成分析調査とアンケートを実施し、回収量、効率的な回収体制・方法の検証を実施することで令和5年度の実施に繋げる。
神奈川県横須賀市 容器包装プラスチック、製品プラスチックの一括収集及び再資源化・再商品化に係る実証事業 市内全域での容器包装プラスチックと製品プラスチックの一括回収及びリサイクルを円滑に実施するために、モデル地区を設定し、実証事業を通じて回収物の組成情報を把握し、効果の検証を行う。また、リサイクルに関する課題整理とアンケート調査による住民理解度の把握を行う。
富山県富山市 プラスチック資源一括回収・再商品化実証事業 可燃ごみとして焼却処分している製品プラスチックについて、容器包装プラスチックとの一括回収を行い回収物の組成調査やベール品質調査、リサイクルの実証事業を行うことで、制度移行における課題と効果及びアンケート調査による住民理解度の把握を行う。
静岡県沼津市 中間処理施設整備事業 市で収集した「プラスチック使用製品廃棄物」の保管施設において、組成分析及び理化学分析を実施し、計画ごみ質を設定するために必要な組成、成分、低位発熱量などの把握を行う。
兵庫県(小野市、加西市、加東市) 一部事務組合を構成する3市共同でのプラスチック資源回収へ向けたモデル事業 プラスチック資源の分別収集がそれぞれ異なる小野市、加西市、加東市において、可燃ごみ中のプラスチックの素材や汚れ、異物の混入等の詳細な組成分析を実施し、容器包装プラスチックや製品プラスチックの回収見込量等を把握し、移行モデルの作成と効果検証を行う。また、プラスチック資源の分別収集・リサイクルを行った場合の焼却量等の見込みを把握し、クリーンセンターのCO2排出量の削減効果検証を行う。
福岡県(宗像市、古賀市、福津市、新宮町) 福岡県宗像・古賀地域におけるプラスチック分別収集県内普及モデル構築事業 宗像市、古賀市の一部地域において、製品プラスチックの分別収集を実施する。収集した製品プラスチックについては、組成分析、選別・圧縮梱包、リサイクルを実施するとともに、環境面・経済面での効果検証を行う。得られた結果を踏まえ、宗像市、古賀市、福津市、新宮町における分別収集・リサイクル体制の検討に活用する。

(2)地方公共団体が製造事業者等と連携して実施する使用済プラスチック使用製品の自主回収・リサイクル
地方公共団体名 事業名 事業の概要
秋田県 使用済自社製品等の回収効率向上及びリサイクル資源の循環促進に向けたスキーム構築に係る実証試験事業 JA大潟村と連携し、農業系廃プラスチックを自主回収ルートで収集・リサイクルを実施し、その際の環境面・経済面での効果検証を行う。加えて、排出事業者とリサイクル事業者と繋ぐ情報連携プラットフォームでやり取りされる情報の整理、農業系廃プラスチック等の破砕洗浄等処理技術に関する調査・検討を行う。
東京都 みんなでボトルリサイクルプロジェクト 自治体と日用品業界4社(ユニリーバ・ジャパン・サービス株式会社、花王株式会社、P&Gジャパン合同会社、ライオン株式会社)が協力し、使用済み容器の自主回収を行うとともに、住民説明会等の実施を含め住民への普及啓発・理解促進を行い、その効果を検証する。加えて、回収量の増加を図るため、プラスチックボトル容器のピッキング回収のテストを行う。
神奈川県川崎市 食用油製品容器等回収実証事業 日清オイリオグループ株式会社と連携し、市内に食用油製品容器等の回収ボックスを設置し、食用油製品容器等の排出実態、拠点ごとの回収量・性状、回収した食用油製品容器などの再資源化適否等を把握し、社会実装に向けた検討の基礎資料を作成する。
神奈川県藤沢市 Unite for Smile. UMILE 湘南東 藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町において、製造事業者(ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社)の実施するポイントプログラムを活用したシャンプー等空容器の回収を実施するにあたり、効果的な広報資料を作成し、2市1町と参画事業者がそれぞれの広報ツール(HP、SNS、広報誌、チラシ、ポスター等)を活用した周知・啓発を行う。また、事業実施による環境面・経済面での効果検証を行う。
 

連絡先

環境省 環境再生・資源循環局 総務課リサイクル推進室
代表
03-3581-3351
直通
03-5501-3153
室長
水谷 努  (内線 5225)
室長補佐
坂口 武史 (内線 5237)
担当
塩澤 亮  (内線 5239)
担当
安川 宏太 (内線 5241)