報道発表資料

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2025年07月24日
  • 水・土壌

「PFOS等の濃度低減のための対策技術の実証事業」における対象技術の選定について

1.環境省では、国内のPFOS等の濃度低減のための対策技術に関する知見を充実させるため、令和7年4月21日(月)から同年5月23日(金)にかけて、「PFOS等の濃度低減のための対策技術の実証事業」の対象とする技術提案の公募を実施したところです。
2.この度、応募のあった提案の中から、実証対象とする技術として、下記の技術が選定されましたので、公表します。

■ 事業目的

 近年、水環境中で50ng/Lを超過した地域等において、高濃度のPFOS及びPFOAを含む土壌・排水・地下水等が確認されており、国内外で様々なPFOS等の濃度低減のための対策技術が提案され始めていますが、国内における対策の実施例は限られています。
 このため、環境中に高濃度で検出されたPFOS等について、濃度低減のための効果的な対策技術に関する知見を充実させることを目的として、PFOS等の濃度低減のための対策技術の実証事業を実施します。
 得られた知見については地方自治体等に広く提供していきます。

■ 技術提案の公募

 令和7年4月21日(月)から同年5月23日(金)まで、以下三つのPFOS等の濃度低減のための対策技術について、それぞれ現地での実証試験及び現地以外での実証試験を対象として公募を行ったところ、延べ74件(50社)の応募がありました。
 (公募対象技術)
 ・ 土壌中のPFOS・PFOA濃度を低減させる技術(【土1】)
 ・ 産業廃棄物最終処分場(管理型)の放流水中のPFOS・PFOA濃度を低減させる技術(【水1】)
 ・ 産業廃棄物最終処分場(安定型)の浸透水中のPFOS・PFOA濃度を低減させる技術(【水2】)

 応募のあった技術提案は、学識経験者で構成される「PFOS等の濃度低減のための対策技術に関する実証事業運営会議」(構成は別添参照)により審査され、次表に示す計9件(8社)の技術が、本事業における実証対象技術として選定されました。
表 「PFOS等の濃度低減のための対策技術の実証事業」における実証対象技術
対象技術 提案機関名 技術の名称
【土1】
現地での実証試験 株式会社鴻池組 PFOS・PFOAを含む土壌のロータリーキルン式熱分解処理による濃度低減技術
現地以外での実証試験 清水建設株式会社 PFOS等汚染土壌の浄化を目的とした分級洗浄技術
株式会社環境管理センター 汚染中心濃度に対応した超低負荷型PFAS固定化等技術
株式会社大林組 PFOS等汚染土壌の固化・安定化処理 ~汚染土壌からのPFOS等溶出抑制~
【水1】・【水2】
現地での実証試験
(【水1】)
株式会社エコサイズ カートリッジ式活性炭吸着装置および泡沫分離前処理装置を用いた活性炭再生循環運用による高濃度PFAS含有水の処理方法
現地での実証試験
(【水2】)
株式会社奥村組 PFAS除去用イオン交換樹脂を用いた処理実証
現地以外での実証試験 清水建設株式会社 分離・分解技術によるPFAS含有水の処理実証(泡沫分離/プラズマ)
株式会社日立ハイテク 400kHz付近キャビテーション超音波–酸化ラジカルハイブリッドによるPFAS無害化モジュール ~処理量50m³/日で原位置50ng/L達成を目指す~
株式会社エマルションフローテクノロジーズ 溶媒抽出技術、「エマルションフロー」を用いたPFOS等の濃度低減と光分解技術を用いた回収PFOS等の無害化に関する実証実験

連絡先

環境省 水・大気環境局 環境管理課 有機フッ素化合物対策室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8313
室長
須賀 義徳
室長補佐
築山 直弘
担当
前田 理沙