報道発表資料
2025年07月25日
- 大臣官房
「グリーンファイナンス市場の中長期的な発展に向けて」の公表について
環境分野における民間資金活用の重要性やグリーンファイナンスを取り巻く国内外の情勢も踏まえ、様々な状況下においてもグリーンファイナンスの推進に努めるべく、グリーンファイナンスに関する検討会において議論を行ってきました。今般、「グリーンファイナンス市場の中長期的な発展に向けて:市場参加者に期待する取組事項」を取りまとめましたのでお知らせします。
概要
環境省では、令和6年度以降の「グリーンファイナンスに関する検討会」(以下「検討会」という。)において、グリーンファイナンス市場の拡大と更なる市場の質の向上を目指し、 市場の調査・分析に取り組むとともに、市場の更なる発展に向けた課題やその対応の在り方について、幅広く議論してきました。
今回、グリーンファイナンスの機能や意義、メリットなどを改めて確認し、市場参加者への期待や環境省としての検討や取組の方向性について、「グリーンファイナンス市場の中長期的な発展に向けて:市場参加者に期待する取組事項」を取りまとめました。
今回、グリーンファイナンスの機能や意義、メリットなどを改めて確認し、市場参加者への期待や環境省としての検討や取組の方向性について、「グリーンファイナンス市場の中長期的な発展に向けて:市場参加者に期待する取組事項」を取りまとめました。
<本文書のポイント>
- 環境省は、グリーンファイナンス市場の拡大に向けて、国内ガイドラインの策定や各種普及・啓発・支援事業等に取り組んできた。
- 2024年までにグリーンファイナンスの市場規模は約5兆円に達した一方で、国際的にはグリーンファイナンスを取り巻く情勢に変化が見られる。また、市場環境の変化とも相まって、一巡感があるとの指摘もある。このような時期だからこそ、グリーンファイナンスの歩みを止めることなく、一層の推進に努めることが求められる。
- グリーンファイナンスの範囲と機能を確認すると、国民の福祉の向上や経済社会の基盤強化に資する環境改善の実現をもたらす金融システムや金融行動全般と位置付けられ、その実践類型としては様々なアセットクラス、プロセス及び手法がある。
- グリーンファイナンスへの取組は、経済性を担保しながら事業者の脱炭素化や資源循環、自然再興への取組を支援し、ひいては国民のウェルビーイングの向上に寄与する可能性がある。また、対象となるグリーンプロジェクト等を通じて環境という経済活動の基盤を守ることで、既に生じている経済活動への影響を抑えるとともに、中長期的に経済活動が安定し、経済的利益を守ることに貢献。さらに資金調達者や資金提供者において、持続可能な事業成長や競争力の向上、新たなビジネス機会の獲得等につながる。
- 市場参加者には、中長期的な取組として、グリーンファイナンスの推進、検討や市場の発展への貢献を期待。具体的には、環境改善に資するプロジェクトへの積極的な取組、レポーティングの重要性に対する理解の深化、環境改善効果の可視化の進展、グリーンファイナンスによる資金調達の継続及び積極的な検討等が挙げられる。
- 環境省としても、インパクトレポーティングの事例集作成、ローン市場の発展に向けた施策検討、グリーンリストの更なる拡充、市場の調査・分析や市場参加者とのコミュニケーション強化等に取り組んでいく。
関連情報
- グリーンファイナンスに関する検討会
連絡先
環境省大臣官房環境経済課環境金融推進室
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8240
- 課長
- 平尾 禎秀
- 企画官
- 平良 耕作
- 室長補佐
- 和田口 達也
- 係長
- 森本 恵理子
- 主査
- 杉原 一樹
- 担当
- 湯澤 真理子