報道発表資料
環境省は、都市計画道路潮来鉾田線(茨城県)に係る環境影響評価書について、本日付けで国土交通省に対し、環境影響評価法に基づき、希少な猛禽類及び魚類の生息環境を保全することを求める環境大臣意見を提出した。
- 1.
- 環境省は、都市計画道路潮来鉾田線に係る環境影響評価書について、環境影響評価法に基づき環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成20年6月27日付けで国土交通大臣等(注1)に対し、別紙のとおり環境大臣意見を提出した。
- 2.
- 事業実施区域及びその周辺には、谷津田(注2)及びそれを取り巻く樹林地が存在し、オオタカやサシバなどの猛禽類をはじめ、ホトケドジョウやメダカなどの希少な動物種の生息域となっていることから、生息環境の保全を適切に講じるよう以下のとおり環境大臣意見を述べた。
【大臣意見の概要】
1 オオタカ及びサシバについて
- (1)
- 工事前や工事中の生息状況調査等の結果、繁殖への影響が生じるおそれがある場合には、工事の一時中断を含め、適切な措置を講じること。
- (2)
- 代替巣の設置にあたっては、工事着手前のできるだけ早い時期に各工事区間での設置場所、時期等の検討を十分に行い、適切に設置すること。また、代替巣周辺で営巣する他つがいも含めた事後調査を実施し、必要に応じて適切な措置を講じること。
2 ホトケドジョウ及びメダカについて
- (1)
- 水路等に設置される橋梁や函渠は、設置位置、構造、規模等について十分検討し、生息環境への影響をできるだけ回避、低減する措置を講じること。
- (2)
- 水路等において工事実施前、工事中、工事施工後に水質、水量及び生息状況調査を行い、必要に応じて適切な措置を講じること。
3.なお、今後、都市計画決定権者である茨城県知事(注3)に対して、国土交通大臣等からこの環境大臣意見を勘案した意見が述べられることとなる。
- (注1)
- 国土交通大臣及び国土交通省関東地方整備局長
- (注2)
- 樹林地に挟まれた低地、低湿地、谷にある田
- (注3)
- 本事業は都市計画に定められるものであるため、環境影響評価は事業者に代わって都市計画決定権者である茨城県知事が実施
【参考】
- ○事業概要
-
- ・事業者
- :国土交通省 関東地方整備局
- ・区間
- :茨城県潮来市延方~同県鉾田市飯名
- ・延長
- :約30.9km
- ・設計速度
- :80km/時
- ・車線数
- :4車線
- ・計画交通量
- :約19,000~25,700台/日(平成32年)
- ○環境影響評価の手続
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- ・方法書縦覧
- 平成12年8月21日~9月21日(住民意見4件)
- ・知事意見提出
- 平成13年1月22日
- ・準備書縦覧
- 平成19年10月15日~11月15日(住民意見2件)
- ・知事意見提出
- 平成20年2月1日
- ・評価書接受
- 平成20年5月14日
添付資料
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境影響審査室
室長:内藤 克彦(内6231)
審査官:奥田 孝史(内6239)
TEL 03-3581-3351(代表)
03-5521-8237(直通)