報道発表資料

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2008年06月25日
  • 再生循環

低濃度PCB汚染物の焼却実証試験(第4回)の実施結果について(お知らせ)

 環境省は、本年3月に、関係自治体である愛媛県及び財団法人愛媛県廃棄物処理センター東予事業所の協力を得て、低濃度PCBを含む絶縁油入りコンデンサの焼却実証試験を実施しました。その結果、確実かつ周辺環境に影響を及ぼすことなく安全にPCBが分解されることを確認しました。

1.趣旨

 PCBを使用していないトランス等の中に、実際には低濃度のPCBに汚染された絶縁油を含むもの(以下「低濃度PCB汚染物」という。)が大量に存在することが判明しており、これらの処理体制の整備が課題となっています。
 環境省は、低濃度PCB汚染物の処理体制の整備に向け、既存の産業廃棄物処理施設において低濃度PCB汚染物が安全かつ確実に処理できることを確認するための実証試験を行ってきておりますが、今般、関係自治体である愛媛県及び財団法人愛媛県廃棄物処理センター東予事業所の協力を得て、低濃度PCB汚染物の焼却実証試験を実施しました。

2.実証試験結果の概要

(1)実施場所及び実施期間
財団法人愛媛県廃棄物処理センター東予事業所(愛媛県新居浜市)
平成20年3月25日(火)~3月27日(木)(3日間)
施設の概要は、「別紙」表1参照。
(2)実施内容
 現在稼働中の産業廃棄物の焼却施設に、低濃度PCBを含む絶縁油入りコンデンサを投入し、排ガス中のPCB濃度等を分析することにより、これらが適正に処理されていることを確認しました。
 また、実施に当たっては、専門家(廃棄物処理、分析、健康影響等)の助言を得て行いました。
 なお、本試験においては、燃焼ガス温度を1,100℃以上に保ちつつ、2秒以上滞留させて行いました。
(3)実施結果
 焼却実証試験の実施の結果、試験試料については、確実かつ周辺環境へ影響を及ぼすことなく安全に分解されることを確認しました。詳細は、以下のとおりです。
【1】 周辺環境への影響について(「別紙」表2参照)
  • 施設の敷地境界における大気中のPCB濃度、施設の周辺における大気中のダイオキシン類濃度については、関係法令に定める基準値等よりも低いことを確認しました。
【2】 排ガスについて(「別紙」表3参照)
  • 排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度については、関係法令に定める基準値等よりも低いことを確認しました。
  • また、排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度については、試験試料を投入せずに施設を運転した場合(通常運転時)と、試験試料を投入して施設を運転した場合(本試験時)において顕著な変化がないことから、試験試料を投入したことによる排ガス中のPCB及びダイオキシン類濃度への影響はないことを確認しました。

3.その他

 今後、協力が得られる他の施設においても、焼却実証試験を実施していく予定です。

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
代表:03-3581-3351
課長:木村 祐二(内線6871)
課長補佐:高橋 一彰(内線6880)
主査:斎藤 史紀(内線6895)

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